医学講座

醜形恐怖症について

 高須クリニックの…
 高須幹弥先生のブログを楽しみにています。
 もちろん…
 高須克弥先生のブログも…
 興味深く読ませていただいています。
 幹弥先生のブログに、
 身体醜形恐怖症の人は美容整形を受けるべきなのか?
 という内容が2011年10月28日にあります。
      ■         ■
 高須克弥先生も、
 高須幹弥先生も、
 日本形成外科学会専門医です。
 幹弥先生は、
 日本形成外科学会、
 日本美容外科学会に、
 必ず出席されています。
 毎回、熱心に聴いていらっしゃいます。
 居眠りも見たことがありません
      ■         ■
 親子で…
 同じ美容外科をなさるのは…
 とても大変だと思います。
 私が見た高須ファミリーは…
 仲良し家族です。
 お母様の故_高須シヅ先生が…
 素晴らしい方だったからだと想像しています。
      ■         ■
 幹弥先生が書かれているように、
 醜形恐怖症の方も、
 美容外科の手術を受けていらっしゃいます。
 幹弥先生が引用された、
 日本形成外科学会専門医試験。
 身体醜形恐怖症患者に美容外科手術を施すと、
 症状が改善することがある
 という○×問題の答えは○です
 私も同感です。
      ■         ■
 お父様の克弥先生が、
 日本美容外科学会で、
 私の質問に答えてくださったことがあります。
 醜形恐怖症③
 …という私の日記に書いてある、
 患者さんのことです。
 私は精神科と眼科へ紹介状を書いて、
 家族(お母さん)にも時間をかけて説明しました。
      ■         ■
 残念なことに、
 私が手術をお引き受けしなかった患者さんは、
 その後、自殺なさって、
 札幌美容形成外科の診察券を持っていらしたので、
 札幌北警察署から電話がありました。
 今でも…
 手術をお引き受けしていれば…
 あの方は生きていらしたのでは…?
 …という自責の念があります。
      ■         ■
 私は醜形恐怖症と思われる患者さんでも、
 客観的に見て、
 私の技術で、
 悩みが改善できる方には、
 できる限り手術をお引き受けしています。
 自殺された患者さんは、
 他の美容外科で何度も手術を繰り返され、
 私にも改善できないと思われた方でした。
 今でもどうしたらよかったのか…?
 忘れることができない患者さんです。

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昔の記憶

北大いちょう並木の想い出

 私が北大病院の研修医だったのは、
 今から30年前です。
 北区新琴似の公団住宅に住んで…
 カローラで通っていました。
 当時の北大病院は、
 研修医でも車通勤ができました。
      ■         ■
 イチョウ並木がある…
 北13条をはさんで、
 南側に…
 医療技術短大がありました。
 今の医学部保健学科です。
 看護学専攻もそこにあります。
      ■         ■
 看護学専攻の学生さんは、
 医学部付属病院で実習をしていました。
 附属病院には
 看護学生さん用ロッカー室がなかったのか…?
 ナースシューズで、
 並木の下を病院まで歩いていました。
      ■         ■
 実習着に紺のカーディガン、
 白いストッキングに、
 ナースシューズで、
 銀杏並木から落ちた…
 冷たい落ち葉の上や、
 雪の上を…
 足早に病院へ移動していました。
      ■         ■
 研修医の私は…
 足が冷たいだろうなぁ~
 病院にロッカー室があればいいのになぁ~
 …と眺めていました。
 北大卒の看護師さんは、
 秋から冬にかけては…
 冷たい思いをなさって、
 病院実習をされていたと思います。
      ■         ■
 今は各地で活躍なさっていらっしゃる…
 看護師さん、
 私に『眼瞼下垂症手術』をすすめてくださったのも、
 北大でご一緒だった看護師さんです。
 昔はゆっくり眺める余裕がなかった、
 北大のいちょう並木ですが、
 歳をとってからは…
 たくさんのことを想い出します。

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院長の休日

北大のイチョウ並木2011

 昨日の休診日に
 北大のイチョウ並木を見に行きました。
 過去の写真を出して…
 比較してみました。
 顔が小さくてわかりにくいですが…
 私の目が大きくなっていました。
      ■         ■
 黄色が…
 少し暗いのは…
 夕方に撮ったためです。
 札幌は寒くなりました。
 昨日は…
 中国人観光客と思われる…
 若いグループが写真を撮っていました。
      ■         ■
 2008年にご紹介した…
 はるにれ
 …という食堂は無くなってしまいました。
 今は、
 北部店という食堂が拡張され、
 とても立派になっています。
 北大のイチョウ並木はまだ見頃です。
 今週末にはぜひいらしてください。


2011年10月27日

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医学講座

地黒の方のケアー

 昨日の院長日記、
 色白は七難隠す
 函館の元看護師さんから、
 ご質問をいただきました
 色黒の方のケアーをきちんとすれば
 ・・・というのは具体的には紫外線を避けるとか?
 軟膏などで縫合後の後をケアーするとか?
 そんな感じなんでしょうか???
      ■         ■
 地黒だから…
 よいこともあります
 『しみ』が目立ちません
 年齢を重ねても…
 お肌がつやつやしていらっしゃる…
 そんな女性が多いです。
      ■         ■
 若い時に…
 それはそれはきれいだった、
 白人の女優さん。
 年齢を重ねると、
 顔には『しみ』がたくさん…
 お肌は『しわしわ』…
 見たことありませんか?
      ■         ■
 黒人の女性指導者の方。
 黒人のオリンピック選手。
 年齢を重ねても…
 『しみ』が目立ちません。
 お肌の『しわ』も目立たず…
 つやつやしている方を思い出します。
      ■         ■
 黒い地黒の肌は…
 紫外線から皮膚を守ってくれます
 紫外線による、
 皮膚のダメージが…
 少なくなります。
 そのために…
 『しみ』『しわ』が少なく…
 肌にはりがあります。
      ■         ■
 切った傷は目立ちやすいので、
 テープで固定する。
 サポーターで保護する。
 函館の元看護師さんのように…
 ガードルとか腹巻で固定するのが
 傷のケアーとして良い方法です。
 夜寝るときもするのがポイントです。
 もちろん地黒の方でも、
 紫外線から肌を守ることは重要です。

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医学講座

色白は七難隠す

 色白は七難隠すという言葉があります。
 人種差別はよくありませんが、
 キズの治りについては、
 人種差別があります
 ①白人
 ②黄色人種(わたしたち)
 ③黒人
 ①→②→③の順番にキズがきれいに治ります
      ■         ■
 七難隠すの…
 七つって何でしょうか?
 ネットで検索すると…
 もともと仏教の教えから来ているようです。
 医学的に…
 白人の方が…
 傷がきれいに治る理由は、
 はっきりとしたエビデンスはないと思います。
 (知っている先生がいらしたら教えてください)
      ■         ■
 私自身、数は少ないですが…
 白人(外国人)の手術をしたことがあります。
 手術した時の感覚は…
 皮膚の伸び方が違う
 白人の皮膚は…
 やわらかくてよく伸びる
 …と感じました。
      ■         ■
 日本人でも…
 色白の方は…
 きずがきれいに治ります
 形成外科医30年の実感です。
 よく芸能人が海外で整形をしたとうわさされます。
 ほんとうかどうかわかりませんが…
 日本人医師の方が丁寧です。
 丁寧にしないと傷が目立つからです。
      ■         ■
 いいことばかりの色白の女性、
 難点もあります。
 白人女性は、
 年齢とともに【しみ】が目立ちます。
 色白の人は、
 紫外線に弱いです
 若い時に…
 真っ赤になるほど日焼けすると…
 35歳を過ぎてから…
 顔も手も【しみ】が目立ちます。
      ■         ■
 あつい国の人の肌が黒いのは…
 紫外線から肌を守る、
 自然の反応なのかも?です。
 地黒だからといって…
 悲観しないでください
 色が黒い人は…
 他の人より気をつければよいだけです。
 しっかりケアーをすると…
 きれいに治ります

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医学講座

傷の経過

 昨日の院長日記、
 修正手術の時期②に、
 まみ子師長さんから、
 まさに今私が看護学校で教えているところです
 …とコメントをいただきました。
 看護学校で瘢痕のことまで教えるのは…
 かなり程度が高いと思います。
      ■         ■
 傷がどうやって治って…
 どのように変化するのか…
 実は、
 簡単なようで…
 難しい問題です。
 傷の赤味や、
 色素沈着も個人差が大きいです。
      ■         ■
 同じように手術をしても…
 残念なことですが…
 個人差があります
 個人差の原因はわかっていません。
 個人差を治す薬もありません。
 形成外科医はキズを治すプロです
 …なんて偉そうなことを言っても…
 申し訳ございませんということもあります。
      ■         ■
 私たちができることは、
 できる限りキズを丁寧に縫う。
 手術後のケアーをしっかりする。
 それでも目立つキズには、
 お薬で治療をする。
 …この程度のことです。
 まだまだ…
 …わからないことがたくさんあります。
      ■         ■
 私の目のキズはきれいに見えますが…
 手術から半年経っても…
 お風呂上りには赤くなりました
 奥さんが…
 まだ赤いから
 やっぱり手術したんだ
 …と言っていました。
      ■         ■
 触れば少し違和感もありましたし、
 強く目をこするなんてことは…
 絶対にできませんでした
 これがキズの経過というものです。
 形成外科医は、
 瘢痕(はんこん)との闘いです。
      ■         ■
 同じように手術をしても、
 キズが目立つ人がいます。
 一番厄介なのが、
 思春期の子供さんです。
 一番きれいに治してあげたいのに…
 キズが目立ちやすいです。
      ■         ■
 部位による差もあります。
 ケロイドの好発部位といわれる、
 胸の谷間、
 お臍の下など、
 どんなに丁寧に手術をしても、
 キズが目立ちます。
      ■         ■
 手術後の傷が目立つ人は、
 お薬を塗ったり、
 圧迫をしたり、
 テープを貼ったりして、
 時間をかけて治しています。
 形成外科には忍耐も必要です。
 傷の経過には時間がかかります。

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医学講座

修正手術の時期②

 修正手術まで…
 ある程度の期間を置かなければならない理由は、
 傷が治ろうとしているためです。
 切った傷も…
 擦りむいた傷も…
 自分の持っている治癒力で、
 治ろうとしています
      ■         ■
 専門的な言葉で…
 創傷治癒(そうしょうちゆ)と言います。
 わかりやすい例がやけどです。
 お湯がかかってやけどをした皮膚も、
 髪のこてで焼けた皮膚も、
 痛みがあります。
 腫れてきます。
      ■         ■
 体の中の、
 傷を治そうとする物質が出てきて…
 やけどをした皮膚を治します。
 血管新生といって…
 小さな血管がたくさんできてきます。
 赤く腫れているのは…
 この血管と赤血球のためです。
      ■         ■
 どんなに上手な先生が手術した傷でも…
 この創傷治癒機転(そうしょうちゆきてん)が働いて、
 傷が治ってきます。
 患者さんが…
 どうも変だ…
 …と思う時期は、
 抜糸が済んで…
 ある程度、腫れが落ち着いてきた時期です。
      ■         ■
 手術から1ヶ月頃は…
 傷が硬くて…
 切れば血が多く出て…
 一番、再手術がやりにくい時期です。
 神経損傷など…
 特別な理由がなければ…
 手術から3ヶ月は待ちます。
      ■         ■
 通常、傷は3~6ヶ月で、
 少しずつ落ち着いてきます。
 私の眼瞼下垂症手術の傷も…
 手術から半年程度かかりました。
 専門的な言葉で、
 瘢痕(はんこん)の…
 成熟化(せいじゅくか)と言います。
      ■         ■
 ふつうの方でしたら…
 待てば待つほど…
 傷はよくなります
 3ヶ月より6ヶ月、
 6ヶ月より1年、
 待てば待つほど修正手術はやりやすくなります。
 その間は…
 傷をやわらかくする薬をつけたりします。
      ■         ■
 目や鼻は、
 ちょっとした変化で、
 大きく印象が変わります。
 ここんとこ変じゃん!
 …と思う人でも、
 次第によくなることもあります。
 辛いとは思いますが…
 上手にメイクでカバーして、
 じっと待っていることも大切です。

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医学講座

修正手術の時期①

 残念なことですが、
 私が手術をさせていただいても、
 修正手術が必要になることがあります。
 再手術や、
 修正手術は、
 目の手術や、
 乳房の手術でまれにあります。
      ■         ■
 他院で手術を受けたけれど…
 結果が思わしくない…
 …という方もいらっしゃいます。
 難しいのが…
 形成外科専門医がした手術の修正です。
 いつも苦労します。
      ■         ■
 問題なのは…
 いつ修正手術を受けるかです。
 眼瞼下垂症手術など…
 目の手術時には、
 私は手術中に確認をしています
 左右差のある方などは、
 何度か調節することがあります。
      ■         ■
 お帰りになる前に…
 もう一度確認をしています。
 一年にお一人くらいは…
 午前中に手術をして…
 お帰りになる前に…
 もう一度、手術室で手術となる方もいらっしゃいます。
 そのくらい難しい手術です。
      ■         ■
 問題なのは…
 東京で手術を受けて…
 札幌へ帰って来たけれど…
 手術結果が思わしくない…
 …というようなケースです。
 原則として、
 手術してくださった先生に相談してください
 …とお話ししています。
      ■         ■
 患者さんとしては…
 一日も早く修正手術を受けたいと思っています。
 お気持ちはよく理解できます。
 でも、問題があります。
 手術から数ヶ月は…
 修正手術に不向きな時期です。
 どんな名医が手術をしても、
 最初とは条件が違います。
      ■         ■
 辛いとは思いますが、
 一度メスを入れてしまった傷は、
 元の状態とは違います。
 良い条件で手術を受けるためには、
 ある程度の期間が必要です。
 交通事故などで、
 けがをして傷が残った時も、
 傷を修正する手術までには期間が必要です。

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院長日記5周年 2011年10月22日

 2006年10月22日に院長日記をはじめて
 今日で満5周年です。
 私にとって…
 開院5周年以上の感慨があります。
 正直なところ…
 よく続けられたなぁ~
 …と思っています。
      ■         ■
 院長日記は、
 奥さんとのバトルの連続でもあります
 院長日記の中でだけ…
 いい夫ぶって…
 私に八つ当たりしないで
 私の忍耐のおかげ
      ■         ■
 はいはい、
 私がいろいろ考えている時に…
 横で郷ひろみさんの音が聞こえると…
 音小さくしてよ。
 消してよ。
 仕事してるんだから。
      ■         ■
 こんな毎日です。
 そんなに言うんだったら…
 院長婦人の日記書いてよ。
 きっとうけるよ。
 奥様を粗末に扱っているつもりはないのですが…
 結婚して30年も経つと…
 お互いに思いやりが減っているかもです。
      ■         ■
 私の院長日記は、
 認知度が低い形成外科を、
 少しでも世間に知ってもらおうと書いています。
 英文論文をいくら書いても…
 読んでくれる人はせいぜい2桁か3桁。
 院長日記は、
 一日数千のアクセスがあります。
      ■         ■
 院長日記に、
 荻野利彦先生のことを書いたおかげで、
 さくらんぼさんと知り合うことができました。
 裁判の結果は残念でしたが、
 まだ上告中です。
 さくらんぼさんのおかげで、
 院長日記を続けることができました。
      ■         ■
 私も5年間の間に…
 52歳から57歳になりました。
 あと3年で還暦です。
 すじがね入りのがんこおやじで、
 怒りんぼで、
 悪いところだらけです。
 でも、もう少し世の中の役に立ちたいと思っています。
 これからもご支援をお願いいたします。

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医学講座

生活保護2011

 生活保護の受給者が増えています。
 2011年6月の生活保護受給者数は、
 204万1592人でした。
 高齢化と不況の影響で、
 受給者は増え続けています。
      ■         ■
 札幌美容形成外科は保険診療をしています。
 予約のお電話をいただいた時に、
 保険証をご持参ください
 …と申し上げると…
 小さな声で…
 保険証がありません
 生活保護なのです
 …と答える方がいらっしゃいます。
      ■         ■
 HPにも書いてあるように
 生活保護の方でも、
 手術を受けることが可能です。
 役所の担当者の方に、
 受診することを伝えてくださればOKです。
 開院以来、
 たくさんの方の手術をしています。
      ■         ■
 私はもともと形成外科医でしたので、
 いろいろな方の手術をしました。
 殺人犯の手術をしたこともありますし、
 受刑者の手術もあります
 生活保護の方の手術もたくさんしました。
 忘れられない患者さんもいます
      ■         ■
 以前に書いた文章です。
 自分には何の責任がなくても、
 人はある日突然病気になることがあります。
 そのように、
 自分ではどうにもならないくらい困った時に、
 助け合うのが、医療保険や社会の役割だと思います。
 日本国憲法25条1項には、
 「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」
 とあります。
 健康で文化的な最低限度の生活を、
 国民に保障できない国はダメです。
      ■         ■
 生活保護で…
 命にかかわらない…
 わきが手術をするのは…
 けしからんという人もいると思います。
 でも…
 ちょっと考えてください。
      ■         ■
 脇の臭いが気になって…
 お前くさいと言われて引きこもって、
 仕事もできないで家にいるより、
 手術でわきの臭いを元から取って…
 元気になって
 働いて
 税金を納めてもらうのでは…
 どちらが財政の健全化になりますか?
      ■         ■
 私たち形成外科医は、
 命にかかわらない手術をしています。
 でも…
 人間が生きていくために必要な、
 ちょっとした元気を与える手術ができます。
 私は生活保護の方でも…
 何の差別もなく手術をしています。

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