医学講座
頭髪の悩み
平成20年2月11日、朝日新聞の天声人語です。
17世紀のフランス国王、ルイ13世は心労ゆえに薄毛となり、22歳でカツラをつけた。
廷臣たちがそれに倣い、カツラはやがて上流階級の正装として各国に広まったという。
時は移れど、世に「自分を変えたい」願望は尽きない。
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光頭の書き手による『ハゲの哲学』(金子勝昭、朝日文庫)はこうクギを刺す。
「ハゲを隠しているという意識につきまとわれているかぎり、
変貌(へんぼう)できない」。
ましてや、隠せぬままに変わり損ねた落胆は大きかろう。
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育毛ケアで効果が薄かった大阪の男性(58)が大手業者を訴え、
430万円を返してもらう和解が成立したそうだ。
業者は「必ず生えるとは言っていない」と反論したが、
原告の強い不満に折れた。
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「前後」の写真を見る限り、憤りは当然だ。
毎週の頭皮ケアや補助食品に、男性は約680万円と4年の時を費やした。
生える保証のない育毛にこれほどお金がかかり、
その出費と手間をいとわぬ客層があることに驚く。
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あるべき物が無いのを恥じる心に、業者は手を差し伸べる。
毛が戻って前向きに変われるのならいいが、
見てくれや世間体に追われる人生はもったいない。
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頭髪の気になり具合は
「自分の人生をどの程度自分のものにできたかを測るものさし」
(金子氏)でもある。
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脱毛への備えを説いた
『ハゲてたまるか』(下川裕治、朝日新聞社)で、
精神科医が語る。
「人は交通事故を笑えないが、バナナの皮で転べば笑う。
大したことではないからだ。
精神的にハゲを克服するポイントです」。
そう、大したことはない。
(以上、朝日新聞から引用)
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私は、声を大にして言いたい。
頭髪の悩みを、
『大したことはない!』
と片付けるのは、
悩んでいる人を知らないだけです。
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おそらく、天声人語の筆者も、頭髪はフサフサなのでしょう。
私は今のところ、頭髪に関する悩みはありません。
ただ、同業者の医師や歯科医師でも
頭髪で悩んでいる人をたくさん知っています。
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新聞社は、正しい頭髪の知識を、
医学記事として掲載する程度の配慮があってもいいと思います。
医師や歯科医師ですら、
頭皮に有害な人工毛移植を受けている‘先生’がいます。
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この人工毛植毛も、有名タレントが宣伝しています。
最近は、その全国展開しているクリニックでも、
自分の毛を移植する自毛植毛の‘手術’をしているようです。
有名大学形成外科の‘先生’が顧問になっています。
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頭髪ビジネスは、
カツラメーカー、
毛生え薬メーカー、
サプリメントメーカー、
問題となったリーブ21のようなメーカーなど、
さまざまな業種が絡んでいます。
美容外科分野でも、頭髪ビジネスが盛んになってきています。
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私が推薦した、横浜の今川賢一郎先生は、
数少ない、信頼できる‘植毛医’です。
何回も、今川先生に手術を受けている人がたくさんいるクリニックです。
頭髪の悩みは、
『大きな、悩みです!』
女性も含めて、頭髪で悩んでいる人はたくさんいます。
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適切な治療を受けると、頭髪の悩みはかなり改善できます。
憎むべきは、頭髪の悩みにつけ込んで、
効果もないのに、高額の料金を請求するところです。
異物である、人工毛を頭皮にたくさん打ち込んで、
頭皮をボコボコにしている‘クリニック’です。
悩んでいる方は、今川先生にご相談することをおすすめします。