医学講座
HIV検査
平成20年2月24日朝日新聞日曜版beからの引用です。
HIV
増える検査法、不安なら相談を
昨年、国内のH工V(エイズウイルス)の感染者とエイズ患者が
計1,448人と過去最高を記録した。
1千人を超えたのは4年連続だ。
感染者だけでも初めて1千人を突破し、
献血で感染がわかった人も初めて3けたになった。
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厚生労働省のエイズ動向委員会委員長の
岩本愛吉東大医科学研究所教授は
「新たな感染者は20~40代に広がり、
なかでも40代は大幅に増えた。
社会全体に拡大しないか監視が必要だ」
と警告する。
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保健所などで無料検査を受ける人は2007年に15万4千人と、
5年前の2.5倍。
土日や夜間に検査してもらえるようになったほか、
採血から30分以内に結果が出る
即日検査が受けられる保健所が増えたためだ。
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2003年には全国で一ヵ所だった即日検査が、
昨年は保健所全体のほぼ半数にあたる約220ヵ所が導入した。
ほかにも、米国で認可された自己診断キットをネットで購入し、
感染しているかどうかを自分で調べる人も増えている。
ただ、厚労省研究班の調べでは、
こうしたキットの約半数に、
偽造品や有効期限切れなど何らかの問題があったという。
注意が必要だ。
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一方、どのような検査でも、
本当は陰性なのに「陽性」という結果が出ることがある。
偽陽性といい、
1週間後に結果が出る一般的な検査では受検者の0.3%、
即日検査では1%前後が
陰性なのに誤って「陽性」と出てしまう。
確定には、確認検査が必要になる。
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妊婦の9割以上が受けているHIV検査でも、
年間に数千人が最初の検査で「陽性」と出ている。
このうち、本当に陽性なのは1割以下だ。
偽陽性と判定された妊婦の不安は大きく、
赤ちゃんに悪影響がないか気になる。
厚労省も昨年、妊婦検診で、
HIV検査への十分な説明と相談を行うよう都道府県などに通知した。
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エイズは、早期に発見して適切な治療をすれば発症を抑えることができる。
厚労省研究班班長で神奈川県衛生研究所の今井光信所長は
「検査法の選択肢が広がり、
自分にあった検査も選べる時代になった。
少しでも不安があれば、積極的に検査をして」
と呼びかけている。(石田勲)
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HIV検査は、
感染の危険がある行為の直後だと正しい結果が出ないことがある。
感染していることを示す目印となる抗体が体内で十分にできるまで、
1~3ヵ月ほどかかるからだ。
この期間に検査しても、
感染しているのに「陰性」となる可能性がある。
不安な行為があれば、3ヵ月以上たってから検査を受ける必要がある。
どこで、どんな検査が受けられるのか、厚労省研究班のサイト(www.hivkensa.com)が便利だ。
有料で夜間、即日検査ができる民間クリニックも多数、紹介されている。
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札幌美容形成外科では、
二重埋没法やレーザー脱毛など以外の
メスを使う手術では、全員にHIV検査をお願いしています。
これは、私が勤務した、
市立札幌病院、
帯広厚生病院、
札幌医大病院のすべてがエイズ拠点病院であり、
そこで、院内感染対策委員を経験したからです。
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私が今までに実施した、
おそらく一万人近くの方は全員陰性でした。
偽陽性もありませんでした。
札幌美容形成外科では、
BMLという一流の検査会社に検査をお願いしています。
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HIV感染は急速に拡大しています。
HIV感染リスクの高いことをしない。
HIV感染リスクの高い人と仲良しにならない。
もし、HIVに感染すると、
自分自身だけではなく、自分の家族にも迷惑がかかります。
僕が(私が)HIVになったのは、お母さんのせいだ!
なんて子供に言われないように、
くれぐれも、お気をつけ下さい。