医学講座

日本を休もう

 平成28年10月21日、北海道新聞朝刊の卓上四季です。
 休もう
日本を休もう」。バブル最盛期に、風変わりなキャッチコピーの広告が話題を呼んだ。JR東海がテレビやポスターで観光地を紹介し、著名人の言葉とともに旅を勧める内容だった。
▼ちょうど「24時間戦えますか」のCMが放送された翌年。仕事もいいけどゆったり休んでは、と受け止める向きが多かった。
▼その広告に関わったのが電通である。先頃、過労自殺が明らかになった電通の女性社員は1カ月の残業時間が過労死の目安とされる80時間を超えていた。関西電力でも社員の過労自殺が労災認定されたとの報道があった。なぜ、悲劇は後を絶たぬのか。
▼昔はこの程度の残業は当たり前だったと思う人もいるかもしれない。今や労働時間だけでは心身への負担を量れない。人減らしによる仕事の過密化やパワハラの横行。ゆとりがなくなり、人間関係にもしわ寄せが及ぶ。働けばさまざまな重圧がのしかかる。
▼遅きに失した感はあるが、政府が初の「過労死白書」をまとめたのも危機感の表れだろう。今こそ皆の知恵を集め働く人を死に追いやる社会を変えなければ、この国は持たないかもしれない。
▼冒頭の広告のポスターに、演出家の故蜷川幸雄さんが書いている。「休むヤツは馬鹿(ばか)だ。そう思っていた私が馬鹿だ。いいものをつくるには、働くことがすべてじゃない」。大事なのは、仕事よりも人間。改めて胸に刻む。「日本を休もう」と。2016・10・21
 (以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 若い人たちにはなじみがない言葉だと思います。
 私が市立札幌病院で24時間働いていた頃、
 35歳から40歳くらいだったでしょうか?
 黄色いリゲインというドリンクを飲んでいました。
 三共さんという製薬メーカーが作りました。
 ロキソニンの会社です。
      ■         ■
 日本を休もうは、
 ちょっとだけ記憶があります。
 私には、
 30代も
 40代も
 50代も
 あまり休みはありませんでした。
 60代になっても働いています。
 ありがたいことだと思っています。
      ■         ■
 それにしても、
 演出家の故蜷川幸雄さんが書いている。
 「休むヤツは馬鹿(ばか)だ。
 そう思っていた私が馬鹿だ。
 いいものをつくるには、
 働くことがすべてじゃない」。
 大事なのは、
 仕事よりも人間

 改めて胸に刻む。
 「日本を休もう」と。

      ■         ■
 つくづくその通りだと思います。
 東京大学を卒業して、
 電通に入社し、
 電通女子寮で亡くなった
 高橋まつりさん(当時24
 だれか休もうと言ってくれたらよかったのにと思います。
 心からご冥福をお祈りしています。

“日本を休もう”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    24時間たたかえますか?
    のキャッチコピーは鮮烈で
    記憶にあります。

    ロキソニンの会社だったんですね。
    私の頭痛にはロキソニンは効果ありませんが
    ロキソニンの湿布はモーラスと違い光アレルギーが
    起きないので好きです。

    ずっと書きたかったのですが
    足裏に湿布しても剥がれてしまうと
    先生は書かれてましたね。

    その際は怪我をしたときに使うネットを
    湿布の上からすると、剥がれないと思います。

    私は首の湿布が取れやすいので
    タオルを巻いてます。

    蜷川さんは凄い言葉を残されてたんですね。
    ブラック企業にこの言葉を聞かせてやりたいです。

    まつりさんのご冥福を心よりお祈りいたします。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。電通はたくさんの広告を手がけた会社です。でも労働者が自殺する企業はダメです。徹底的に改革するのが供養だと思います。

  2. すみれ より:

    このブログで高橋まつりさんの事を知りました
    。テレビで盛んに流しています。綺麗な娘さんだったのに 。友達は必要だと思います。誰か話す人がいなかったのか。残念です。命をかけて訴えたこと。無駄にならないように。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。私たちの中のすみれさんは綺麗な方です。友だちにはSNSで伝えていたのでしょうが職場に助けてくれる人がいなかったのでしょう。残念なことです。

  3. さくらんぼ より:

    昨日伺った りんごを買っていただいている方は四年続けて家族が亡くなり今年は 37才の息子さんが過労で亡くなったそうで、なんて声をかけたらよいかわからず、会社の付き合いで毎晩飲み会があり、寝ていなかったそうです。 電通は三年前には本社若手社員が過労死で労災認定されましたが、まつりさんのような人を二度と出さないで下さいm(_ _)m

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。37歳は若すぎますね。私たちも忙しいですが自営業だからがんばれるのでしょうね。身体が資本なので気をつけましょう。

  4. 田舎の農家のおっさん より:

    大手一流企業でこんな悲劇がおこるとはビックリしました。社員を人間とは思わず道具としか思ってない会社ですね。若者たちに伝えたいのですが、職業、お金は大事です。しかし自分の命が一番大切だと思います。職場で過酷だと思う方は
    我慢しないで真っ先に労働基準監督に相談しましょう。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。労基署も人手不足なのでしょうか?大手企業でももっと取り締まるといいです。昔は医師の当直勤務はあたり前で深夜にどんなに働いても翌日は通常業務でした。最近は少し緩和されたようですがそれでも慢性疲労の医師が多いですね。

  5. くくるん より:

    見てて思うのですが、日本人は働きすぎです。
    そんな人たちに私がオススメしたいのが、リラックマの4クママンガです。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    知らないので今度検索して見てみます。

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