医学講座
重症熱傷の救命とスキンバンク
京都アニメーション放火事件
京都アニメ死者34人に
…の続きです。
熱傷治療が大変なのは、
皮膚という大切な組織が、
焼けて壊死になってしまうことです。
■ ■
ガソリンの爆発で建物が無残な状態になったように、
炎で焼けた人間の皮膚は壊死になってしまいます。
Ⅲ度熱傷さんどねっしょうといいます。
焼けた皮膚は機能しないばかりか、
そのままにしておくと細菌が繁殖してしまいます。
熱傷から敗血症になります。
■ ■
急性期を乗り越えた患者さんを救命するためには、
焼けた皮膚を除去して、
新しい皮膚を移植する手術が必要です。
培養皮膚という技術が進歩しましたが、
まだまだ人間の皮膚にはかないません。
亡くなった方の皮膚を保存して使う、
スキンバンクというシステムがあります。
■ ■
京都で負傷した患者さんを救命するためには、
スキンバンクも、
培養皮膚も必要です。
多くの医師や看護師の、
懸命な治療が続いています。
日本スキンバンクネットワーク
…という一般社団法人があります。
重症熱傷の救命にはなくてはならない組織です。
京都アニメの負傷者が救命されることを祈っています。
“重症熱傷の救命とスキンバンク”へのコメント
コメントをどうぞ
やけどの治療が大変なことは
本間先生の日記で教えていただき
ました。日本スキンバンクネットワーク
という、とても重要な場所もあるの
ですね。人間の皮膚は手は手の皮膚、
足は足の皮膚を移植するのが良いので
しょうか。今も懸命に治療と向き合って
おられる患者さん、お医者さま、
看護師さん、どうか良い方向へ
進みますようにとお祈りしています。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。重症熱傷の治療に使う皮膚は残っている部位ならどこでも使います。何度も採皮できるのが頭皮です。広い面積から採皮できるのが背部です。自分の皮膚を培養して救命に使うジェイスという製品があります。
日本スキンバンクネットワーク
というのがあるのですね。
今回の負傷者の救命が進みますように。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。重症熱傷の救命にはスキンバンクが必要です。スキンバンクについてもっと知っていただきたいです。
ネットでは映像が流れていて、まるではだしのゲンだと言ってました。建物から逃げて来た人が真っ黒で誰だかわからなかったそうです。形成外科の先生方々全力で助けて下さい。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。救命救急の先生たちと形成外科医が懸命に治療をしてくれていると思います。京阪神だけではなく、名古屋にも中京病院という熱傷治療が上手な施設があります。助かっていただきたいです。