医学講座

手術後のやけど予防2021

 今日は2021年11月17日(水)です。
 昨日の院長日記、
 暖房便座によるやけどに、
 さくらんぼさんから、
 コメントをいただきました
 大学病院に入院していた時、
 同じ部屋の人が湯たんぽで、やけどをして中々治らないでいました。
 そのためか、私が湯たんぽを借りた時は、
 看護師が頻繁ひんぱんに湯たんぽを見にきました。

      ■         ■
 そうです。
 手術後は身体の自由がきかず、
 麻酔の影響もあるので、
 特に注意してみる必要があります。
 湯たんぽで患者さんがやけどをしたら、
 看護師さんは注意義務違反です。
 医療事故になります。
      ■         ■
 私たちは経験的に、
 やけどをしやすい状況を知っています。
 手術後は鎮痛剤を使うこともありますし、
 持続硬膜外麻酔じぞくこうまくがいますいで痛みを取ることもあります。
 感覚がにぶくなるので、
 痛みを感じない分だけ危険が増します。
 湯たんぽの温度はもちろん、
 湯たんぽが当たっている部位の皮膚を確認します。
 手で触ってみて温度を確認することも大切です。
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 手術が終わった夜は、
 患者さんは眠っています。
 患者さんを起こさないように、
 注意深く状態を観察します。
 部屋の電気はつけられないので、
 ライトの光で観察をします。
 やけどではありませんが、
 山形大学の事件も、
 整形外科病棟だったら事故は防げたと、、、
 私は今でも思っています。

“手術後のやけど予防2021”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    麻酔の影響で
    分からないこともあるのですね。

    無痛症は痛みがなくていいなと
    一時期思いましたが
    大怪我をしても気が付かない事もあるので
    危ないですね。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。痛いという感覚があるのでやけどをしなかったり、褥瘡の予防になります。麻酔が効いている時はふつうの何倍も気をつけないと危険です。手術後にはさまざまな注意が必要なんです。

  2. えりー より:

    感覚がにぶくなり痛み
    がわかりにくくなることが、
    手術後にあるのですね。
    やけどに対する、
    お医者さまや看護師さんの
    ご経験からの状況把握によって
    患者さんが守られることは、
    頭が下がります。高齢者のやけど
    も多いとお聞きしたので、まわりに
    いる人の注意も大切だと思いました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。高齢者のやけども危険です。思うようにからだが動かないのでいざという時に逃げられません。お年寄りに多いのが仏壇のロウソクから着衣に火がつく事故です。LEDのロウソクが安全だと思います。

  3. さくらんぼ より:

    低温やけどもそうですが、褥瘡も私はならないと思っていましたが、背骨の手術で1週間動いてはダメだったのでお尻が痛くなり褥瘡と言われ治療してもらいました。私は山形大学の事件は皮膚科から頼まれた整形外科に属している形成外科が手術したのだから、形成外科医師が責任を持って診ていれば防げたと私は思います。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。さくらんぼさんがおっしゃる通りです。同業の形成外科医として患者さんに申し訳なく思っています。手術直後にはもちろん形成外科医が診ていたと思います。手術後に下肢が腫れてきた時に処置ができていればよかったと(私は)考えています。

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