医学講座

消化器外科医の不足深刻

 今日は2025年8月18日(月)です。
 お盆明けなのに暑いです。
 札幌の最高気温29℃、
 山形の最高気温31℃です。
 さくらんぼさん
 暑いのでお身体に気をつけてください。
 今日のYahoo!ニュースです。
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 消化器外科医の不足深刻厳しい勤務で若手敬遠、「胃や腸のがん患者の命に関わる学会に危機感
 胃や腸などの手術にあたる消化器外科の医師不足が深刻だ。医師数は20年前より2割減った。長時間の手術や休日夜間の救急対応といった厳しい勤務状況を、若手医師が敬遠するためだ。人材確保に向け、大学病院では、業務負担の軽減や給与の増額などに取り組んでいる。厚生労働省も外科医の待遇改善策について、今年度から本格的な検討を始めた。
 日本消化器外科学会によると、医療機関に勤務する消化器・一般外科の医師は2022年時点で約1万9000人と、2002年からの20年で2割減った。麻酔科が7割増、内科が2割増と他の診療科が軒並み増えているのとは対照的だ。
 同学会理事長の調(しらべ)憲・群馬大教授は「執刀医が確保できず、夜間の救急診療が難しくなった病院もある。このままでは手術の待機期間が延びて、胃や大腸のがん患者の命にも関わる」と窮状を訴える。
 減少の背景には、若手医師が労働時間や対価を重視し、「割に合わない」と避けることがある。休日夜間に緊急手術の呼び出しがあるうえ、難しい食道がんの手術では、10時間を超えることもある。対する給与水準は、他の診療科と変わらない。さらに、高度な技術を身につけるため、長期間の修練を要することも避けられる理由となっている。
 大学病院も対策に乗り出している。北里大(相模原市)は、1人の患者を複数の医師で担当する。患者に緊急対応が必要になった場合、休みの医師を呼び出さず、勤務中の医師があたる。消化器外科の樋口格講師(45)は「手術が成功して前向きになる患者の姿を見るのがうれしい。若手にやりがいを伝えることも重要」と話す。
 富山大は、長時間に及ぶ手術で執刀医を3~4時間ごとに交代する仕組みや休日回診に当番制を導入。広島大は今年度、若手医師の年俸を1.3倍にする。
 診療体制の維持に向け、同学会は、地域の拠点病院に消化器外科医を集約したい考えだ。一定数の医師がいれば、休みが取りやすくなり、様々な患者を診ることで経験も積めると期待する。厚生労働省も勤務環境や医師の待遇の改善を図る医療機関に診療報酬を手厚く配分することを検討している。

食道がんの手術にあたる樋口講師(左)。終了まで11時間かかった(北里大病院で)(読売新聞)

(以上、Yahoo!ニュース、読売新聞より引用)

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 何科の医師になるか?は本人の自由です。
 今の若い先生たちが長時間労働や厳しい修行を敬遠しているようです。
 確かに労働時間対価を重視し、
 「割に合わない」と思うのは仕方がない面があります。
 北里大学消化器外科の樋口格先生がおっしゃるように、
 「手術が成功して前向きになる患者の姿を見るのがうれしい
 若手にやりがいを伝えることも重要」だと思います。
 2002年からの20年で2割減は大変なことです。

“消化器外科医の不足深刻”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    さくらんぼさん、
    未だ30度越え
    大変でしょうが
    お身体に気をつけて
    頑張って下さい。

    20年で2割減は深刻な事です。

    「手術が成功して前向きになる患者の姿を見るのがうれしい。
     若手にやりがいを伝えることも重要」
    本当にそうですね。

    消化器外科の先生が
    増加して欲しいです。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。若い人たちに敬遠されて消化器外科医が減っているのは困りました。私はよく消化器外科の先生とご一緒に手術をさせていただきました。腸間膜や腸を扱う消化器外科医の指はとてもしなやかです。ちょっとでもキズをつけると腸は薄いので傷ついてしまいます。やりがいのある仕事です。消化器外科医が増えてほしいです。

  2. えりー より:

    お盆が過ぎたので涼しくなって
    ほしいですが本州の気温に驚きます。
    さくらんぼさんも
    お気をつけて過ごされてください。

    消化器内科には何度もお世話に
    なりました。先生がおっしゃる
    ように職業の選択の自由があり
    ますが、消化器外科のお医者さま
    が少なくなるのは国としても困る
    と思います。やりがいと労働時間と
    対価の均等を何とか考えて良い方法を
    考えていただきたいと思いました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。私たちの頃は医学部を卒業するとそのまま医局に入って専門科目を学びました。今は初期研修があるので、2年間に先輩たちがどう働いているかよく観察しています。長時間労働で休みも少なく、疲れている先輩たちを見て消化器外科を選ぶ若い医師が減っていると思います。すぐには難しいと思いますが、消化器外科医がもっと休める環境になることが必要かと思います。

  3. さくらんぼ より:

    医師不足からか医師を主人公にしたドラマや、私も観たTOKYOMARが東海MARになり映画化されたようです。
    なぜ癌になるのかわかりませんが、妹の手術は12時間近くかかり、本間先生からその間食事も摂らないしトイレにもいかないと聞いたことを思い出しました。
    手術後ガムシロップをコップ1杯飲むドラマがありましたが、そんなことするのでしょうか?
    私の知り合いも胃カメラを飲んでもわからない胃の外側に出る癌になり中まで浸潤してから発見され40代で亡くなりました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。今はできませんが、私も40代までは12時間くらいトイレにも行かず、何も食べないで手術をしたことがありました。術者交代はできないと思います。ガムシロップは聞いたことはありません。飴を準備してマスクの横から口に入れてもらうのは聞いたことがあります。消化器外科医になる若い先生が減っているのは残念なことです。日本のレベルは世界でも最高水準だと思います。

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