院長の休日
誇るべき長寿企業
平成27年8月11日、朝日新聞朝刊の経済欄のコラムです。
(経済気象台)
誇るべき長寿企業
帝国データバンクの調べによると、創業100年を超える日本の企業は、2014年現在2万7335社で年1千社以上増えている。200年を超える社は3千社以上、最古は木造建築工事を行う大阪の金剛組で飛鳥時代に創業し、1400年以上の歴史がある。
2位のドイツを大きく引き離して世界一の長寿企業大国である。島国で外敵からの侵略を免れたことが大きいが、勤勉に家業を守ろうとする国民性も企業存続に寄与している。
長寿企業に共通する特色として、短期的な利益を追わず、長期的視野に立って経営し、人材重視で終身雇用が多い。実務を「番頭」格の社員に任せる所有と経営の分離型も目を引く。資金調達に関しては保守的で、質素倹約を旨とする。環境の変化に敏感で、本業を基調にしながら、新しい事業にも果敢に挑戦する。老舗の当主は「伝統とは革新の連続」で、事業の継承は経営者の継承という。引き継いだバトンを次の走者に渡すことが使命とも語っている。
第2次世界大戦で焦土と化した国が奇跡的に早く復興したのは、全国各地で長寿企業がそれぞれ懸命に事業を立て直したことも大きい。地域の雇用を守り、文化事業にも貢献して、社会の安定に資している。
株主重視で短期の利益を追い求める米国式経営が幅を利かせつつある現在、日本の企業風土にあった日本古来の長寿企業のあり方に改めて注目すべきではないか。大部分が中小、中堅企業で一つ一つは地味な存在だが、草の根で日本を支えており、日本の底力となっている。
「継続は力なり」だ。長寿企業には秘められた力があり、学ぶべき点が多い。日本の誇るべき存在だ。
(提琴)
(以上、朝日新聞より引用)
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この記事の中で、
長寿企業に共通する特色として、
短期的な利益を追わず、
長期的視野に立って経営し、
人材重視で終身雇用が多い。
実務を「番頭」格の社員に任せる所有と経営の分離型も目を引く。
資金調達に関しては保守的で、質素倹約を旨とする。
環境の変化に敏感で、
本業を基調にしながら、新しい事業にも果敢に挑戦する。
株主重視で短期の利益を追い求める米国式経営が幅を利かせつつある現在、
日本の企業風土にあった日本古来の長寿企業のあり方に改めて注目すべきではないか。
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私の好きな言葉が並んでいました。
残念ながら、
医療機関でこれほどの長寿はありません。
歴史のある病院はありますが、
国の医療政策に翻弄されて、
国公立病院は赤字が多いです。
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美容外科については、
もっとお寒い状況です。
かつて高額納税者が新聞に出ていた頃、
いつも順位を争っていたのが、
神奈川クリニックと品川美容外科でした。
神奈川クリニックはすでに倒産し、
品川美容外科も最近はトラブルに関する報道が多いです。
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札幌市内で、
親子二代で美容外科をなさっていらっしゃるのは、
札幌中央形成外科の武藤英生先生だけです。
日本全国を見ても、
親子二代、親子三代は数えるほどです。
大阪の金剛組は
飛鳥時代に創業し1400年以上の歴史。
すごいことだと思います。