医学講座
ヒアルロン酸注入への工夫2015
美容目的の治療で、
鼻が壊死になったり、
失明してしまうと大変です。
航空機事故と同じで、
事故は絶対に起こしていけないし、
同じような事故の再発防止が大切です。
残念なことですが、
航空機事故に比べて
医療事故の再発防止策は不十分です。
■ ■
2015年10月から日本医療安全調査機構による、
医療事故調査制度がはじまります。
美容医療に関しては、
おそらく原因解明が不十分で、
同じような事故が起こる可能性があります。
事故は隠されて、
被害者も公開されることを望みません。
私、美容整形で鼻が壊死になった
…なんて誰も他の人に知られたくありません。
■ ■
私がいろいろな学会によく参加するのは、
長年の付き合いで、
いろいろな先生から、
たくさんの情報を収集する目的があります。
企業秘密はなかなか教えてもらえませんし、
事故の情報もわかりません。
学会でちょっとした立ち話しから、
とても有意義な情報を得ることもあります。
■ ■
ヒアルロン酸を注射して、
もし副作用で失明でも起こしたら、
私のような個人経営のクリニックは倒産です。
自分自身が立ち直れなくなります。
ですから、
札幌美容形成外科では、
少しでも副作用を少なくするために、
さまざまな企業努力をしています。
■ ■
メーカーが推薦する方法が、
必ずしも100%安全とは限りません。
一つでも多くの副作用例を見て、
どうしてこんなことになったのだろう?
どうやったら防げるのだろう?
…と毎日考えることが大切です。
厚生労働省が認可した製品だからといって、
実際に事故が起きたら医師の責任です。
交通事故と同じで、
毎日事故を起こさないように注意して注意して、
慎重に診療を行っています。