医学講座
爪の下にできる癌
昨日の院長日記は、
女性の外性器腫瘍
人間も、
動物も、
考えもしないところに、
悪性腫瘍ができます。
専門医でも、
診断に迷うことがあります。
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私が難しいと思うのが、
爪の下にできる皮膚がんです。
爪の下にも、
皮膚がんができます。
悪性黒色腫という、
ほくろの癌が爪の下にできることがあります。
難しいのが、
黒くない悪性黒色腫です。
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黒色腫という名前なのに、
黒くないメラノーマがあります。
アメラノーティックメラノーマと言います。
無色素性悪性黒色腫と呼ばれます。
メラノーマは、
高須先生のチャッキーがかかった癌です。
人間にも動物にもできます。
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爪の下に皮膚がんができるなんて、
お医者さんでも知らない人がいます。
爪をつぶしてできた血豆だと思っていたら、
いつまでたっても治らない。
大きくなってきている…というのが心配です。
他の部位でしたら、
組織検査をして調べることもできますが、
爪の下の組織検査は厄介です。
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爪があるので、
簡単に爪をはがして組織検査ができません。
麻酔をちゃんとすれば痛くありませんが、
痛くないように麻酔をするのも、
医師の経験と技術が必要です。
一番大切なのは、
爪の下にも皮膚がんができるという知識です。
治りにくいきずを診たら、
皮膚がんを疑うのが経験を積んだ医師です。