昔の記憶
ほめること
平成29年2月22日、北海道新聞朝刊、いずみへの投稿です。
ほめること
亡き母はよく褒めてくれる人だった。拙い作文も、全然上達しなかった部活のバスケットボールも。しかし、得意科目の成績が良くても興味はなさそうで、通知表の感想が「表紙の色が変わったね」というだけの時もあった。ふに落ちないことも多かったが、結果ではなく私自身を常に肯定してくれていると思えた。
先日、娘と息子が通う幼稚園で、雪上でのミニ運動会があった。最後の種目は毎年恒例の「旗とり」だ。除雪後の雪山に差した旗を取りに行く。旗を取ると、先生が手作りしたメダルがもらえる。
まず息子。年少の男の子約30人に旗3本。彼は運動好きで体格も良い。勢いよく雪山をよじ登りあっさり旗をゲット。一方、年長の娘。旗の倍率はほぼ同じ。スタートは良かったのだが、あと一歩旗に届かなかった。私には2人ともよく頑張ったとの思いだ。
2人を迎えた時、誇らしげにメダルを掲げる息子の横で、娘は今にも泣きだしそう。運動が苦手で、昨年も一昨年も全く勝負になっていなかった娘が、悔しいと感じられるまでに成長した。私の手は娘の肩に伸びていた。視界の端で息子の笑顔が一瞬曇った。
子供のころ、ふに落ちなかった母の対応が、今はよく理解できる。でも、子供たちは私という母親を、どのように感じているのだろう。
翌日、風邪をひき幼稚園を休んだ息子の頭を、「すごかったね」と思いきりなでた。
鈴木琴美(すずき・ことみ 36歳・主婦)=十勝管内音更町
(以上、北海道新聞より引用)
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私は母親からほめてもらった記憶があまりありません。
私をよくほめてくれたのは、
母方の祖母です。
♡けんちゃん♡すごいね、
よくできたね。
二重丸のはなまる
…の記憶です。
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投稿者の鈴木さんのご長男とは違って、
私は運動は大の苦手です。
中学校の体育は2でした。
高校の内申書、
先生から、
この体育2がなければ、
もっと内申点が上がったのに…
…と母親が言われたそうです。
(私には直接言われませんでした)
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笑顔で褒めよう男の子
平成24年7月31日、朝日新聞朝刊、
ひとときへの投稿です。
子育て中のママへの助言です。
子供さんをほめてあげてください。
年長の娘さん、
旗が取れなくても大丈夫です。
きっと優しい女の子になります。
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中学校で体育2だった私でも、
62歳になっても手術はできるし、
階段も上がれます。
元気で仕事をしています。
人間何かとりえがあるものです。
少しでもいいところを見つけて、
子供をほめてあげるといい子になります。