医学講座

形成外科医専門医の仕事

 きずを縫うのが上手そうだから、
 形成外科専門医に手術をしてもらおう?
 …とお考えの方がいます。
 いい考えだと思います。
 ただ、
 形成外科専門医にもいろいろな先生がいます
 肩書きだけで選んではいけません
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 私は62歳の形成外科専門医です。
 札幌美容形成外科を開業して12年です。
 48歳で失業するまでは
 大学病院の形成外科や、
 大きな病院の形成外科に勤務していました。
 はっきり言って、
 開業前と、
 開業後では、
 仕事の内容がまったく違います
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 大きな病院の形成外科で、
 一番多い手術は皮膚良性腫瘍の手術です
 日本形成外科学会の統計でも数字に出ています。
 残念ですが、
 この院長日記を読んでくださる方が想像するより、
 ずっと美容外科に関する手術は少ないです
 眼瞼下垂症手術も、
 大きな病院で一年間にする手術件数は限られます。
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 それじゃぁ~先生、
 形成外科専門医の先生の仕事は何なの?

 もっともな疑問です。
 施設によって違いますが、
 数として多いのは、
 皮膚腫瘍の手術、
 悪性腫瘍切除後の再建手術、
 褥瘡じょくそうや、
 足病などのきずの処置や管理です。
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 大きな病院の形成外科で、
 美容外科手術はまずありません。
 まぶたのトラブル症例2017
 …に書いた、
 トラブル1
 幅広の平行二重を希望した患者さん
 片方の目だけ、
 もうちょっと大きくしたいという希望でした
 こんな修正が得意な形成外科専門医はまれです。
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 形成外科専門医は、
 確かに一定レベルの技量があり、
 一定レベル以上の知識はあります。
 だから、
 その先生が100%信用できるかというと?
 残念ですが、
 信じてもいい先生の指標にはなりません
 私は、
 微妙な左右差は無理に修正しない主義です。
 形成外科専門医の仕事は、
 患者さんの要求に100%こたえることではありません。
 期待はずれでしたらごめんなさい。 

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