医学講座
手術室の枠_わく
今日は2024年4月14日(日)です。
昨日の札幌は気温が上昇し最高気温が22.3℃でした。
私の通勤路にはまだ雪が残っていて、
今朝も路面がぬれていました。
あと一日くらいで乾燥路面になりそうです。
桜は今月下旬くらいのようです。
さくらんぼさんの果樹園で霜害があったとお聞きしました。
お見舞い申し上げます。
■ ■
昨日の院長日記で、
韓国では大学病院で美容外科手術がふつうに行われていると書きました。
日本では難しい理由がいくつかあります。
座長の小室裕造先生が言われていました。
形成外科の認知度がまだまだ低いです。
小室教授が形成外科ですと言うと、
膝が痛いのですが、とか
腰が痛いのですが、と言われるそうです。
■ ■
大きな病院では、
院内で形成外科を認めてもらうのが大変でした。
500床程度の病院では、
10以上の手術室があります。
中央手術部には、
大小さまざまな手術室があります。
残念なことに形成外科が使える手術室は、
一番奥の小さな手術室が多かったです。
■ ■
一週間のうちで形成外科が使える日は限られていました。
手術室の枠わくと呼びます。
私が市立札幌病院に赴任した1989年は皮膚科の手術日だけでした。
皮膚科の枠で形成外科の手術をしていました。
確か半日だけだった記憶があります。
手術件数が増えてきたので、
毎週木曜日を形成外科の手術枠しゅじゅつわくとしていただきました。
ただし腎移植科と交代でした。
腎移植がある日は形成外科の手術はなしでした。
■ ■
こんなふうに手術室の枠を確保するのが大きな病院では大変です。
限られた手術室の枠を、
美容外科の手術に使うなんてけしからんという先生がいることもあります。
もう一つ言えることは、
ただでさえ少ない形成外科の手術枠を、
美容の手術に分けると、
形成外科の手術ができなくなるというジレンマもあります。
日本の大きな病院で美容外科手術が増えない理由だと(私は)思います。