医学講座

役に立つ数学の勉強

 今日は2018年12月14日(金)です。
 今年も残すところあと2週間です。
 ほんとうに災の年でした。
 昨日の院長日記、 
 簿記の勉強をすすめますに、
 あれだけ高校や予備校で勉強したのに、
 医者になってから役に立つ数学はありません。
 数Ⅲなんて、
 すっからかんに忘れてしまいました。

 …と書きました。
      ■         ■
 数学を教えてくださった先生にごめんなさいです。
 医学部で受験で覚えた数学を使うのは、
 統計学くらいです。
 でも役に立っていることはたくさんあります。
 確認するという習慣です。
 注意一秒、ケガ一年
 2010年1月4日に書いた院長日記です。
      ■         ■
 医学部の入試で難関の数学。
 私も苦労しました。
 数学は一問の配点が大きく、
 最後のさいごに、
 プラスとマイナスの記号を間違っただけで、
 ゼロ点になります。
 その一問で不合格になります。
 できた!
 …と思った問題でも確認することが大切です。
      ■         ■
 私は慎重な人間です。
 指差確認しさかくにん
 …という言葉が好きです。
 美容外科医は臆病者であれ
 リスクがある治療はやめました
      ■         ■
 受験の数学が直接役立つことは少ないですが、
 受験勉強は将来も役に立ちます。
 最後まであきらめないは、
 私の座右の銘です。
 受験生の頃に、
 旺文社の大学受験ラジオ講座で、
 数学の勝浦捨造先生が繰り返し述べられたお言葉です。
 若者には無限の可能性がある
 受験生にがんばっていただきたいです。

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医学講座

簿記の勉強をすすめます

 今日は2018年12月13日です。
 医療法人札幌美容形成外科は12月が決算です。
 今日は休診日ですが、
 クリニックに来て、
 札幌美容形成外科の帳簿を点検しています。
 今年は移転がありました。
 納税が大変です。
      ■         ■
 札幌美容形成外科には、
 アトラス総合事務所という、
 強力な味方がついてくださっています。
 昨年の税務調査でも、
 おみやげはゼロでした。
 今年もしっかり見ていただいています。
 私たちもしっかり記帳しています。
      ■         ■
 私は医学部の入試に、 
 簿記があったらいいと思います。
 私は一浪して札幌医大に入学しました。
 失敗の原因は数学でした。
 医学部入試では数学が合否を決めることが多いです。
 数学を制する者は、
 医学部入試を制する、
 …と言っても過言ではないと(私は)思います。
      ■         ■
 あれだけ高校や予備校で勉強したのに、
 医者になってから役に立つ数学はありません。
 数Ⅲなんて、
 すっからかんに忘れてしまいました。
 数学が役に立ったのは、
 学生時代にした家庭教師のアルバイトの時だけです。
 実社会では役に立っていません。
 (数学の先生にごめんなさい)
      ■         ■
 クリニックの経営で一番必要な知識は、
 帳簿です。
 銀行から借金をするにも、
 帳簿がしっかりしていないと借りられません。
 私は64歳ですが、
 今から簿記を勉強したいと思っています。
 札幌美容形成外科で使っている、
 弥生会計というソフトだけでも、
 もっと使いこなしたいと思っています。
 これから開業を考えている先生には、
 簿記の勉強をすすめます 

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院長の休日

今年の漢字は「災」

 今日は2018年12月12日(水)です。
 札幌美容形成外科は年末が忙しいので、
 12月は毎年上旬に休みを取っています。
 世の中は師走の忘年会シーズンなので、
 美容形成外科を受診して手術を受ける方は少ないです。
 休みなので家でゆっくり新聞を読んで、
 Yahoo!ニュースを読んでいます。
      ■         ■
 今年の漢字は「災」 清水寺で漢検が発表
 1年の世相を表す「今年の漢字」に「災」が選ばれた。京都市東山区の清水寺で12日、日本漢字能力検定協会(同区)が発表した。応募総数19万3214票のうち、2万858票を集めた。
 昨年は「北」
 今年の漢字は1995年に始まり、24回目。森清範貫主が奥の院の舞台で、大型和紙に力強く揮毫(きごう)した。応募者が「災」の字を選んだ理由として、北海道や大阪府北部の地震、西日本合や台風、記録的猛暑などを挙げ、来年に新元号を迎えることから、災害の被害減少を願う声が多かったという。
 2位は「平」で1万6117票、3位は「終」で1万1013票だった。
 昨年は、度重なる北朝鮮のミサイル発射や核実験の強行、九州北部豪雨などを反映し、「北」が選ばれた。金融機関の経営破綻が続出した1997年は「倒」、東日本大震災があった2011年は「絆」だった。
 京都新聞

 

(以上、Yahoo!ニュースより引用)

      ■         ■
 今年の漢字は「」。
 まさに札幌美容形成外科も「」の一年でした。
 昨年末に決まった移転先が、
 今年2月にダメになりました。
 移転先がなく、
 もうダメか?と思いました。
 いつもは喧嘩ばかりしている奥さんが、
 ネットで移転先を見つけてくれました
      ■         ■
 ようやく移転ができて、
 ようやく落ち着いてきたかなぁ~?
 …と思っていたら、
 地震がありました
 幸いなことに、
 札幌美容形成外科には被害はありませんでしたが、
 北海道には大きな被害がありました。
      ■         ■
 もう一つ忘れらないが、
 さくらんぼさんの果樹園の台風被害です。
 台風の風でやられてしまい、
 大切に育てた果物が出荷できなくなりました
 ほんとうに大変なことだったと思います。
 2019年は、
 どうか平穏無事な年になりますように、
 台風が来ない年になりますように、
 お祈りしています。

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医学講座

翻訳アプリ「ボイストラ」

 札幌にも外国人観光客が増えています
 北大などの大学への留学生も増えています。
 海外からの患者さんを診察することも、
 まれにあります。
 困るのが翻訳です。
 英語ならまだ通じますが、
 英語以外はまったくだめです。
 とても参考になる記事が北海道新聞夕刊に掲載されていました。
      ■         ■
 平成30年12月8日、北海道新聞夕刊のコラムです。
 今日の話題
 言葉の壁超えて
 この1年に2度、東京都内で入院した。その際、訪日外国人急増の影響なのか、病院も国際化していることに驚いた。
 休日の夜間診療に駆け込むと、広い診察室では中国語、英語に加え、スペイン語らしき言葉が飛び交った。入院後の同じ病室には年配の韓国入が急な腹痛を訴えて担ぎ込まれてきた。
 日本にいるのか分からない感覚にとらわれたが、外国入の診察はいたってスムーズに見えた。タブレット端末を使い、日本語を患者の母語に自動翻訳しながら、病状を聞いたり、診療費の支払い方法を説明したりしていたからだ。
 病院に限らず、こうした外国入との会話で役立つのが無料のスマートフォン用翻訳アプリ「ボイストラ」だ。総務省所管の国立研究開発法人・情報通信研究機構が開発し、2010年に公開された。
 翻訳したデータはスマホの外部のサーバーに蓄積されて学習し、使えば使うほど賢くなる仕組みだ。31言語に対応し、14言語は音声で双方向のやりとりができる。
 1年半後に東京五輪・パラリンピックを控え、観光や医療など幅広い分野での活用が期待され、全国の消防本部ではすでに4割以上が使っている。
 翻訳技術は民間企業に有償提供されており、駅や郵便局などの専用サービスにも生かされている。
 北海道には地元ならではの食材や文化がある。道内専用サービスの開発にも活用できるのではないか、とも思う。「言葉の壁」を低くできれば、外国入を対象にした事業の可能性はいっそう広がるはずだ。(石井群也)
 (以上、北海道新聞より引用)

      ■         ■
 私が札幌医大在職時にロシアの子どもさんを治療した時には、
 日本人女性が通訳をしてくださいました。
 とても優しい方でした。
 私たちも、
 ロシア人の患者さん親子も頼りにしていました。
 困るのが、
 通訳さんがいない夜間や休日です。
      ■         ■
 ボイストラのような、
 便利な翻訳ソフトがあれば、
 役に立つと思います。
 実際にクリニックでインストールしてみました。
 とても優秀なアプリです。
 私の声もしっかり認識してくれました。
 海外に行っても使えそうです。
 おすすめします。

保険証の有効期限が切れています

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皮膚移植の方法⑤

 皮膚移植の方法シリーズの最後です。
 皮膚移植について書けば、
 何日でも続けられるくらい、
 奥が深いのが皮膚移植です。
 医学は進歩しましたが、
 皮膚を一度でぴたっと貼り付けられる、
 魔法の糊はありません。
      ■         ■
 皮膚移植を成功させるには、
 移植する部位をいい状態にして、
 移植する皮膚を、
 慎重に選んで、
 厚さを正確に、
 均一の厚さで採皮することが大切です。
 全層植皮FTSGの時には、
 はさみで丁寧に脂肪を取る作業が必要です。
      ■         ■
 いつか、
 魔法の糊ができて、
 他人の皮膚でも、
 免疫反応を無くして、
 瞬間接着剤のように移植できれば、
 形成外科医は要らなくなるかも?です。
 しばらくは魔法の糊はできそうにないので、
 まだ私たちのような職人が必要だと思います。
      ■         ■
 皮膚移植を成功させるための秘訣は、
 血管新生です。
 移植した皮膚に、
 移植した部位から、
 植物の芽が出るように、
 血管が伸びてきます。
 とても細い血管なので、
 移植した皮膚が少しでも動くと、
 新しくできた血管が切れてしまいます。
      ■         ■
 移植した皮膚を、
 上手に固定して、
 動かさないようにしないと、
 皮膚が壊死になってしまいます。
 植皮が落ちた
 …と言います。
 患者さんも、
 手術をした形成外科医も、
 がっかりです。
 私も何度もがっかりを経験しました。
 皮膚をくっつける魔法の糊ができるまで、
 形成外科医は失業しないと(私は)思っています。

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皮膚移植の方法④

 皮膚移植の方法③
 …になっちゅんさんからコメントをいただきました。
 下の右の画像が手術何ヶ月後かですか?
 とても綺麗で傷が分かりませんね。

 ありがとうございます。
 …でも実は問題があります。
      ■         ■
 手から毛が生える
 2007年6月15日の院長日記です。
 手をヤケドした子供さんに鼠径部そけいぶ(おへその外下方)から皮膚を移植しました。
 一見キレイに見えますが皮膚の色調や質感が違います。
 厚い全層植皮が薄い分層植皮よりも、
 キレイで質感のよい状態になります。
 移植する部位と、
 なるべく同じ性質の皮膚を選ぶと目立たなく自然になります。
 ですから、指には足の裏から移植すると目立ちません
 ただ足の裏から採取できる皮膚の大きさには制限がありますし、
 足の裏から皮膚を採取すると歩く時に痛くなります。
 鼠径部からは思春期になると毛が生えます。
 毛深い方ですと女性でもおへそまで毛が生えます。
 移植しても皮膚は元の場所の性質を引き継ぎます。
 指に移植した鼠径部の皮膚からも思春期に曲がった毛が生えることがあります。
 年ごろの娘さんの指から曲がった毛が生えたら大変なので、
 形成外科医は赤ちゃんの指に皮膚移植をする時にも気を使います。
 私は女の子だったらお母さん。
 男の子だったらお父さんのお腹の毛を見ます。
 親が毛深い方は、
 赤ちゃんも将来毛深くなる可能性が高いので、
 指に移植する皮膚も毛が生えないと予測できる範囲から採取します。
 下着で隠せる部位から採っても毛が生えたら困ります。
 毛が生えそうな人は採皮部が下着からはみ出ても、
 毛のないところから皮膚を採ります。
 もし指から曲がった毛が生えてきたら、
 レーザーで脱毛するとなくなります。

      ■         ■
 赤ちゃんの足の裏から皮膚を採取するのは無理です。
 指に移植したそけい部の皮膚が、
 思春期になって茶色く目立つこともあります。
 成長後に、
 足が大きくなってから、
 土踏まずの皮膚を移植して、
 手の皮膚と同じような質感にすることができます。
      ■         ■
 写真の患者さんではありませんが、
 私が手術をした女の子は、
 少し茶色っぽい皮膚になっていましたが、
 毛も生えておらず、
 指の成長も問題はありませんでした。
 私が赤ちゃんの時にやけどの手術をして、
 看護師さんになった患者さんもいます。
 医師としてとてもうれしいことです。

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皮膚移植の方法③

 皮膚移植の方法②
 …でご紹介した、
 りんごの皮を薄くむく採皮で移植する方法を、
 分層植皮術ぶんそうしょくひと呼びます。
 私たち形成外科医は、
 英語のSplit Thickness Skin Graftingの頭文字をとって、
 STSGえすてぃーえすじーと呼びます。
 移植する皮膚が薄いので生着しやすいですが、
 見ばえが悪く硬くなることがあります。
      ■         ■
 これに対して、
 移植する皮膚を切り取って、
 余分な脂肪を取り除いて、
 皮膚全層で移植する方法を、
 全層植皮ぜんそうしょくひと呼びます。
 英語のFull Thickness Skin Graftingの頭文字をとって、
 FTSGえふてぃーえすじーと呼びます。
 瘢痕拘縮はんこんこうしゅく
 2007年6月12日の院長日記でご紹介した、
 加湿器のやけどで、
 指が曲がってしまった子どもさんの植皮がこの全層植皮です。
      ■         ■
 全層植皮と、
 分層植皮をくらべると、
 難しいのが全層植皮です。
 厚い皮膚を、
 きれいに生着させる
 …のが難しいです。
 名人がやっても、
 100%生着するとは限りません。
      ■         ■
 植皮を固定するために、
 ガーゼを丸めて、
 縫合糸で固定します。
 これを、
 tie over タイオーバー
 …と呼びます。
 タイオーバーの圧が、
 少しでも強いと生着しません。
      ■         ■
 さくらんぼさんに教えていただいた、
 リンゴの接ぎ木に似ています。
 植皮が生着しなかった時には、
 植皮が落ちたと言います。
 果樹園では、
 接ぎ木がつかなった時は、
 生きづかなかった
 …というと教えていただきました。
 私たち形成外科医は、
 キズを少しでもきれいに早く治そうと、
 ふだんからさまざまな工夫をしています。

加湿器による指のヤケド。皮膚を移植しました。

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皮膚移植の方法②

 皮膚移植の方法①
 …のつづきです。
 植皮術
 2007年6月13日の院長日記です。
 植皮しょくひは形成外科の基本のです。
 誰でも植皮はできますが、
 きれいに仕上げるのが難しい手術です。
      ■         ■
 お尻の皮膚はめったに使いません。
 皮膚色の違い
 2007年6月14日の院長日記に書いてあります。
 お尻から皮膚を採ることもありますが、
 通常は選択しません。
 一番多いのは大腿部太ももの外側です。
 皮膚が比較的厚く採取しやすいのと、
 採皮後の管理がしやすいので選ばれます。
 お尻は、意外と目立つ場所で、
 採取後も軟膏ガーゼなどがずれやすく、
 座った時に当たって痛いなどの理由で第一選択にはしません。

      ■         ■
 やけどなどで、
 広範囲に大量の皮膚移植をする場合には、
 皮膚を薄くそいで、
 薄くした皮膚を移植します。
 これを分層植皮術ぶんそうしょくひと言います。
 りんごの皮をむくのとか、
 大根を薄くむいて、
 刺身のつまを作る方法に似ています。
 大根には専用のツマカッターがあるようです。
      ■         ■
 形成外科医としての最初の訓練に、
 採皮さいひがあります。
 私も北大形成外科で教わりました。
 ツマカッターほどではありませんが、
 採皮にも専用の道具があります。
 私が最初に教わったのは、
 フリーハンドナイフでした。
 使い捨ての刃を専用の器具に取り付けて、
 皮膚を薄くむく方法です。
      ■         ■
 上手な先生がすると、
 均一の厚さで、
 予定した通りの皮膚が採取できます。
 へたくそな新人がすると、
 穴があいたり、
 皮膚がちぎれたりします。
 失敗するなょ!という、
 先輩からの無言のプレッシャーを感じて、
 とっても緊張して採皮をした記憶があります。
      ■         ■
 私が形成外科専門医を取得した頃には、
 高性能の電動ダーマトームという、
 ドイツ製の機器を利用できるようになりました。
 りんごをナイフでむくかわりに、
 電動バリカンでむく感じです。
 いい機器ができましたが、
 逆に若い先生の中には、
 ナイフで皮をむくのが苦手な先生もいるそうです。
 きれいに皮をむく技術はなかなか難しいです。

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医学講座

皮膚移植の方法①

 保険でも見た目重視の形成外科
 …のつづきです。
 顔に皮膚がんができたとします。
 大部分の皮膚癌は、
 手術で切除します
 当然、顔にキズができます。
 大きな皮膚がんを手術すると、
 皮膚が足りなくなります。
      ■         ■
 皮膚移植という方法があります。
 この皮膚移植は難しいです。
 ブラックジャックという手塚治虫さんのマンガがあります。
 主人公のブラックジャックは、
 顔に傷があって、
 移植した皮膚の色が違います。
 ブラックジャックに移植された皮膚は他人の皮膚です
 皮膚がんの手術で移植する皮膚は、
 本人の皮膚です。
 本人か一卵性双生児の皮膚でなければつきません。
      ■         ■
 どこから皮膚を採取して、
 どのくらいの厚さで移植するかで、
 見た目がまったく違います
 ふつうの人が考えるのは、
 お尻などの目立たない部位からの皮膚移植です
 形成外科では、
 お尻から顔に皮膚移植をすることは、
 まずありません。
 目立つからです。
      ■         ■
 皮膚に余裕があれば、
 皮弁ひべんという方法で皮膚を移動します。
 皮膚移植より、
 皮弁の方が目立ちません。
 近くの皮膚を移動するので、
 皮膚の色や質感が似ているからです。
 私たち形成外科医は、
 少しでも傷が目立たない方法を考えて、
 皮膚移植をしています。
 高齢者の顔だったとしても、
 少しでも見栄えがいい手術法を選択するのが形成外科医です。

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私の形成外科への思いです

 保険でも見た目を重視するのが形成外科です
 …のつづきです。
 私は美容外科医より、
 形成外科医として長く手術をしていました。
 今でも形成外科の手術は好きですし、
 日本形成外科学会に出席して勉強しています。
      ■         ■
 残念なことですが、
 今の保険医療制度では、
 形成外科はもうかりません
 どんなに丁寧に手術をしても、
 手術点数は同じです。
 早くぱっぱと手術をする
 …ともうかります。
 一日に何件も手術をするともうかります。
      ■         ■
 大学病院に勤務する形成外科医は、
 夜間や休日に、
 老人病院の当直のアルバイトに行く先生も多いです。
 私もかつては、
 函館の病院に行って、
 当直室でよく英文論文を書いていました
 その病院への出張は好きでした。
 形成外科医として褥瘡の処置などをしていました。
      ■         ■
 今は有名になった整形外科も、
 昔は苦労されたと大先輩に教えてもらいました
 整形外科と骨接ぎとの違いがわかってもらえなくて、
 外科の片隅で細々と診療をなさったそうです。
 ギプスの石膏で汚くなると、
 嫌われたこともあったそうです。
 そんな整形外科が今は日本中で大繁盛しています。
      ■         ■
 整形外科が繁盛した理由は、
 いい治療をしたからだと思います。
 骨折を手術したり、
 関節の痛みをとったり、
 整形外科にかかるとよくなるので、
 患者さんが増えました。
 形成外科はまだまだ無名です
 美容整形とよく間違えられます。
      ■         ■
 私の形成外科への思いは、
 形成外科医が、
 形成外科の保険診療だけで食べて行けることです。
 老人病院の当直にアルバイトに行かなくても、
 ちゃんと家族を養えることです。
 だから、
 保険診療の手術だから、
 理想の目になれない

 …とは言いません。

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