医学講座
形成外科の進歩①【あざのレーザー治療】
私が形成外科医になって30年です。
この間に、
医学は進歩しました。
30年前は、
胃潰瘍で手術がありました。
今は、
薬が進歩したので、
薬局で胃潰瘍の薬が買えます。
胃潰瘍の手術は激減しました。
■ ■
形成外科も進歩しました。
昔は、
太田母斑という顔のあざを手術していました。
手術して、
皮膚移植をしても、
移植した皮膚にあざが再発しました。
手術痕も目立ちました。
■ ■
今は、
太田母斑に手術をすることは、
まずありません。
レーザー治療が、
健康保険で受けられます。
一度で消えるのではありませんが、
30年前と比べると…
画期的に進歩しました。
■ ■
レーザー機器のように、
機械が進歩したので、
治療法が変わることがあります。
機器があれば、
誰でも治療できるわけではありません。
病気のことをよく理解して、
正しく使う必要があります。
レーザーの専門医もあります。
■ ■
札幌美容形成外科では、
あざのレーザー治療は行っていません。
ご希望があれば、
専門医をご紹介しています。
形成外科の進歩について、
何回か書きたいと思います。
医学講座
学会出席の意義
形成外科専門医としての資格は、
毎年、学会に出席して、
勉強を続けなければ維持できません。
現在の形成外科専門医制度では、
学会出席や論文執筆により、
点数が得られます。
毎年、一定の点数を得ていないと、
専門医の更新ができません。
■ ■
私は、
日本形成外科学会と
日本熱傷学会の専門医です。
両方の専門医とも、
学会出席による点数がなければ、
専門医資格を失います。
どの学会も似たような制度です。
■ ■
私が認定医(昔は認定医といっていました)を取ったころは、
点数制度はありませんでした。
のどかな時代でした。
医師免許を取得してからも、
点数をゲットするために、
学会へ出るのは
何となくさびしい気もします。
■ ■
医師も年代によって、
学会出席の意義が違ってきます。
若い頃は、
学会を聴いていても…
わからないことだらけです。
あの先生は、
何を言っているのだろう…?
■ ■
専門医試験を受ける頃は、
形成外科のことを必死に勉強しています。
おそらく、
一番、広く浅く知識がある頃です。
自分で研究をするようになると、
同じ研究者同士が仲良くなります。
ノーベル賞を取るのとは違って…
秘密にすることもないですし、
共通の苦労や悩みがあります。
■ ■
お互いに論文を引用したりして、
研究者としての仲間意識ができます。
私が親しくしていだいている先生は、
昔、研究をしていた頃に
知り合った先生が多いです。
教授として活躍している人も、
いらっしゃいます。
■ ■
私くらいの年代になると、
学会に出席する意味は、
ふだん疑問に思っていることを、
直接、他の先生に聞けることです。
今回の学会でも、
信州大学の松尾清先生に、
眼瞼痙攣の患者さんのことを
教えていただきました。
■ ■
世代によって学会出席の意義は違いますが、
いくつになっても新しいことに興味を持って、
勉強をつづけることが、
大切だと思います。
点数のためではなく、
形成外科が好きだから、
学会へ出ると楽しいです。
医学講座
第54回日本形成外科学会(徳島)⑦
今年の学会運営は、
ほんとうに大変だったと思います。
震災で招待講演のキャンセル。
懇親会の中止→返金。
会長の中西秀樹先生や、
事務局長の橋本一郎先生に、
心から感謝いたします。
■ ■
今年の学会で感じたことを書きます。
bFGF(ベーシック・エフ・ジー・エフ)という薬があります。
商品名をフィブラストスプレーといいます。
やけどや、
キズの治りを、
劇的に改善する薬です。
日本の科研製薬が販売しています。
■ ■
このフィブラストスプレーを、
若返りの治療に使う発表が増えています。
自分の血液から取り出した成分に、
bFGFを混ぜて使う治療や、
bFGFを薄めて使う治療です。
劇的に改善した例があります。
■ ■
子どものやけど治療に使うと、
今までの治療にない効果が得られます。
痕(あと)が残りそうなやけどでも、
キレイに治ることがあります。
やけどに使った発表や論文は、
たくさん出ています。
エビデンス(根拠)もあります。
■ ■
私も、子どものやけどに承認が下りたら、
是非使いたいと思います。
残念なことに、
このフィブラストスプレーは、
やけどに使うことは、
正式に認められていません。
厚生労働省の認可がないからです。
■ ■
まして、
美容目的に使うことは、
認められていません。
美容目的で、
皮膚に注射して使うことは、
厚生労働省はもちろん、
メーカーも認めていません。
添付文書にも書いてあります。
■ ■
私は、
この薬で、
もし万一副作用が出たら…
訴訟になったら…
大変なことになると懸念しています。
美容医療に使う薬は、
100%安全でなくてはいけません。
■ ■
確かに効果はあります。
将来、
bFGFが美容医療の主流になるかもしれません。
私は…
臆病者なので…
形成外科学会や、
美容外科学会で、
おおやけに論文として、
エビデンスが出るまでは使いません。
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第54回日本形成外科学会(徳島)⑥
私は毎年、日本形成外科学会や、
日本美容外科学会へ出席しています。
真面目に学会へ出ていると思います。
形成外科が好きで、
発表を聴くのも楽しいです。
知り合いの先生と会う楽しみもあります。
■ ■
学会へ出て思うことは、
私以上に…
形成外科が大好きで、
毎年、熱心に学会へいらっしゃる先生が、
たくさんいらっしゃることです。
長老級の先生は、
私の恩師である大浦武彦先生、
ブログを毎日更新していらっしゃる、
塩谷信幸先生。
■ ■
今も京都で開業していらっしゃる、
冨士森良輔先生。
冨士森先生は、
学会の最前列で、
いつもご意見番のように、
しっかりと発言されます。
先生の一言がとても勉強になります。
とてもお元気です。
■ ■
今日は、
元関東労災病院にいらした、
伊藤仁(いとうまさし)先生にもお会いしました。
よく通る大きな声で、
しっかり発言なさいます。
自分も歳をとったなぁ~
と弱気になることもありますが、
大先輩を見るとまだまだ働けそうです。
■ ■
学会で4日間も休んだので、
今日から仕事をしています。
来年の日本形成外科学会は、
東京であります。
それまでに復旧していて欲しいです。
医学講座
第54回日本形成外科学会(徳島)⑤
今年の日本形成外科学会で、
美容レクチャーという企画がありました。
美容外科を始めようとしてる形成外科医への助言
というタイトルで、
蘇春堂(そしゅんどう)の
新冨芳尚(しんとみよしひさ)先生が、
一時間の講演をしてくださいました。
■ ■
新冨先生は、
北大形成外科の先輩です。
私より12年上です。
手術が上手な先生です。
手術用顕微鏡を使って、
美容外科手術をはじめられた先生です。
■ ■
新冨先生の講演は、
中西会長をはじめとして、
日本全国の高名な形成外科医が、
熱心に聴いていました。
もちろん、
私たちおじさん医師も、
若い先生も熱心に聴いていました。
■ ■
とても内容が濃い、
充実した、
素晴らしい講義でした。
講演の要旨は、
いかに患者が求めたとしても、
その人に合わない目や、
合わない胸は作ってはいけない。
■ ■
手術をすれば、
血は出るし…
腫れるし…
切れば痛みも出る…
回復までの時間もかかる…
そういうことをしっかり患者さんに説明して、
手術をしなさい。
■ ■
新冨先生のお話しは、
形成外科から美容外科になられて…
長い間に得られた貴重な助言でした。
昔、北大形成外科で、
よく私たちに言われていたのを思い出しました。
新冨芳尚先生ありがとうございました。
医学講座
第54回日本形成外科学会(徳島)④
徳島から学会報告です。
今年の形成外科学会は、
第1会場から、
第6会場まで6つに別れています。
その他に、
ポスター展示と、
機器展示があります。
■ ■
一人で全部聞くことは、
到底できません。
私は、
美容外科や、
眼瞼、
乳房という、
日常診療に関係する発表を聞きます。
■ ■
形成外科学会でも、
美容外科の会場は満席で、
立ち見が出るほどです。
それだけ、
美容外科に興味がある先生が
多いということです。
■ ■
眼瞼(がんけん=まぶた)の発表は、
信州大学からたくさん出ていました。
松尾清先生をはじめとして、
信州大学形成外科には、
たくさんの瞼の研究者がいらっしゃいます。
眼瞼下垂と五十肩の関係についての
発表がありました。
■ ■
美容外科の発表を見ると、
形成外科出身の美容外科医でも、
先生によって大きく違います。
私のように、
超ナチュラル派から、
そこまでするの…?
…と感じる先生まで、
実にさまざまです。
■ ■
美容外科医同士で、
手術方針について、
激論になることもあります。
私たちは、
どの先生がどんな手術をするか、
だいたいわかります。
一般の方も、
美容外科医を選ぶ前に、
HPなどの症例写真で、
どんな先生がよく調べてください。
未分類
第54回日本形成外科学会(徳島)③
今日から学会です。
徳島は快晴で、桜が満開です。
コートも不要であたたかです。
東北の震災が、
四国ではうそのようです。
■ ■
今回の学会は、
震災の影響を受けています。
海外からの招待講演は大部分が中止。
今日のカリフォルニア大学、
サンタバーバラ校、
中村修二先生だけ、
特別講演にいらしてくださいました。
■ ■
中村先生は、
徳島大学工学部のご出身です。
青色LEDの研究で有名な先生です。
米国政府から、
日本への渡航を止められたのに、
中西会長の直訴でいらしてくださいました。
■ ■
中村教授のお話しでは、
米国のCNNなどでは、
日本全体が放射能に汚染されていて、
危険な国と報道されているそうです。
NHKの報道とは、
雲泥の差があるそうです。
■ ■
道理で、
外国人が東京から逃げ出すわけです。
東京のホテルは、
外国人がいなくなってしまい、
大変なことになっているそうです。
CNNの報道が正しいのか、
日本政府がうそをついているのか?
私は日本政府を疑います。
■ ■
学会の内容とは関係ないことですが、
今日、一番気になったことでした。
私は、
眼瞼下垂症を治していただいたので、
学会の前の席でも、
スクリーンを見るのが楽になりました。
発表内容については、
明日以降にお知らせいたします。
院長の休日
第54回日本形成外科学会(徳島)②
今日は札幌→徳島への移動日です。
羽田で乗り継ぎの便もありますが、
私は神戸空港経由で来ました。
神戸からは、
明石海峡大橋を渡って、
淡路島を通って
高速バスで徳島へ着きました。
■ ■
義父のお墓が、
神戸市垂水(たるみ)区にあります。
お墓から、
明石海峡大橋がよく見えます。
先週の4月6日が命日でした。
今回は墓参りはできないので、
バスの中から手を合わせました。
■ ■
明石海峡大橋は、
前にレンタカーで渡ったことがあります。
家内と、
淡路島まで行きました。
震災記念公園へ行きました。
大地震の恐ろしさを見ました。
まさか2011年に、
東北で地震が起きるとは思いませんでした。
■ ■
徳島の学会に、
福島県の先生がいらっしゃるかどうか?
東北の先生がいらっしゃるかどうか?
ちょっと心配しています。
形成外科医として、
何をしたらよいのか?
考えてみたいと思っています。
垂水区舞子にお墓があります
医学講座
第54回日本形成外科学会(徳島)①
今週は日本形成外科学会が、
徳島であります。
徳島大学医学部形成外科の、
中西秀樹先生が理事長で会長です。
大震災の影響で…
中止という噂もありましたが、
無事に開催されます。
ただ懇親会は中止になりました。
■ ■
中西先生は、
東京警察病院で修業された先生です。
専門分野が微小循環。
私が尊敬する大先輩です。
震災と学会が重なり、
徳島大学形成外科のみなさんは、
さぞ大変なことと思います。
■ ■
札幌→徳島まで、
直行便はありません。
明日一日が移動日になります。
徳島へ行くのははじめてです。
四国のうどんが好きなので、
うどんを楽しみにしています。
■ ■
災害で苦しんでいる人がいるのに、
学会なんて行っている場合か?
…というご意見もあるかと思いますが、
こういう時こそ、
全国の形成外科医が集まって、
いろいろな話しをしたいと思います。
学会は水曜日から金曜日まで、
3日間あります。
院長の休日
福島産野菜ネット販売
今朝のNHKテレビで、
福島産野菜のネット販売を放送していました。
~里山ガーデンファームWEBショップ~
齊藤登さんというおじさんが、
TVに出ていました。
温厚そうな方でした。
さっそく注文しようとHPを見ましたが、
残念なことに売切れでした。
■ ■
NHKを見た方から、
注文が殺到したのでしょうか?
キュウリとニラが、
とても美味しそうでした。
大根・きゅうりの醤油漬けと
大根のなた割甘酢漬けのセット
…も美味しそうでした。
こちらも売切れでした。
■ ■
また時期をみて、
注文しようと思います。
自分の住み慣れた土地を、
放射能のために離れて生活するのは、
ほんとうにお気の毒です。
かける言葉もありません。
何の罪もない人たちが…
どうして?
…と思います。
■ ■
原発の問題は、
世界中の力をお借りして、
世界中の知恵をお借りして、
何とかしなくてはいけません。
現場では、
命がけで作業をしてくださっています。
作業員の方には、
頭が下がります。
■ ■
下請けの中小企業の社長さんが、
俺にもできる仕事があると、
自ら、危険な場所の作業をしていると、
朝日新聞に書いてありました。
私もできることなら、
現場でお手伝いしたいと思います。
若い人にさせるのは、
リスクがありすぎます。
■ ■
全国の中高年のおやじ軍団が、
放射能で危険な作業をするのはどうでしょうか?
将来ある若者には、
安全なところで作業をしてもらい、
50歳以上限定で、
作業部隊を編制します。
まだまだおやじにもできることがあります。
■ ■
もちろん、
東京電力の役員には、
一番危険なところに入っていただきます。
せっかく作った野菜を、
風評被害のために、
ネット販売までしなくてはならい責任を、
東京電力にとってもらいたいです。