医学講座
大きな病院での手術
私が開業する前に勤務したのは、
500床以上もある、
大きな病院でした。
大学病院や
厚生労働省が認可した、
臨床研修指定病院です。
■ ■
これらの大きな病院でも、
昨日の副耳(ふくじ)の手術はします。
ただ、私自身が、
副耳の手術をすることは、
まずありませんでした。
臨床研修指定病院ということは…
若いお医者さんを
育てる病院です。
■ ■
副耳の手術を担当するのは、
形成外科を始めて、
1~2年目の先生でした。
大きな病院で、
すべての手術を、
主任部長である、
私がすることは不可能でした。
私も若い時には、
上の先生についていただいて手術をしました。
■ ■
大事な子どもを手術してもらうのに、
まだ専門医も持っていないような…
新米の先生にさせるなんて…
と思われる方もいらっしゃると思います。
どうぞご安心ください。
新人に手術をさせる時には、
最初から最後まで、
上の医師がついて指導をして
チェックをしています。
■ ■
多少…手術時間がかかることはありますが、
仕上がりに問題があることはありません。
指導医クラスがついていますので、
逆に安心です。
病棟でお世話をしてくれるのは、
新人の若い先生です。
自分で手術を担当する患者さんは、
しっかり診てくれる筈です。
■ ■
どんなに医学が発展しても、
新人医師に手術を教える教育は、
自動車学校で運転を教えるようなものです。
手取り足取り教えなければ…
手術は上達しません。
私も先輩に教わって手術を覚えました。
私が副耳の手術をしたのは、
もう10年以上前です。
指導医がしっかりしている病院は、
若い先生に手術をしていただいても安心です。
医学講座
副耳(ふくじ)
赤ちゃんの耳の前に、
小さな突起がついていることがあります。
これを副耳(ふくじ)といいます。
日本形成外科学会、
日本小児外科学会、
のHPにも記載があります。
左右両側にある人、
片側だけの人、
ホッペにもある人、
大きさもさまざまです。
■ ■
原因ははっきりしません。
お母さんのお腹の中で、
赤ちゃんの耳ができる時に、
何らかの異常でできた突起です。
お母さんに責任はありません。
日本小児外科学会HPによれば、
出生1000人中15人程度にみられ、
形成外科医にとっては、
珍しい疾患ではありません。
■ ■
珍しい病気ではないといわれても…
待望の赤ちゃんに、
余計なものがついているとショックです。
地下鉄やJRなど、
公共交通機関で、
他人の耳を見てください。
気にしなければ見つけられませんが、
よ~く見ると…
一日に一人は必ず見つけられます。
■ ■
小さくて気づかないこともありますが、
私でしたら見つけられます。
それほど頻度が多いものです。
珍しくないと言われても…
親としては気になります。
できることなら早く取ってあげたいです。
でも…手術は心配ですね。
■ ■
昔は、
お産婆さんが、
赤ちゃんの副耳を、
糸でしばって取ったという話しを
聞いたことがあります。
実際に小さい時に…
しばって取ったのに、
根っこが残ったという方を
手術したこともあります。
■ ■
日本形成外科学会HPにも、
日本小児外科学会HPにも、
このしばって取る
結紮法(けっさつほう)
が書かれています。
私は形成外科医としては、
この結紮法はおすすめできません。
副耳には軟骨が入っていることが多く、
軟骨はしばっても取れないからです。
■ ■
形成外科医としては、
きちんと麻酔をして、
切り取る方法をおすすめします。
問題は手術時期です。
日本形成外科学会HPには、
手術時期は
全身麻酔を行う場合は
麻酔の安全性が高まる1歳前後以降が良いでしょう。
また耳珠などの軽度の変形などがある場合には
同時に修正することもできます。
■ ■
確かに私もこのように説明していた時期がありました。
ところが、
赤ちゃんは1歳を過ぎると活動的になります。
可愛いですが、
ちょっと目を離すと危ないことになります。
お母さんからの免疫もなくなるので、
病気をしたり、熱を出すようになります。
育児休業も原則的には1歳までです。
じいちゃん先生の私としては、
自分の孫だったら、
一歳前に手術をします。
■ ■
赤ちゃんが…
おっぱい飲んでねんねして…
くれている時期に、
副耳の手術をします。
唇裂の手術は生後3ヶ月、
体重6㎏で手術をします。
この時期に手術をして、
麻酔で問題となった患者さんはいませんでした。
これより早い時期に、
手術をすることはありませんが、
小さいうちに手術をすると…
キズはキレイに治ります。
■ ■
副耳のような小さなものに、
全身麻酔で手術なんてとんでもない!
と言われる先生もいらっしゃると思います。
手術をするしない、
手術を局所麻酔でするか?
全身麻酔でするか?
リスクの問題もあります。
■ ■
幼稚園に入園して、
他の子に指摘されると…
子どもは覚えています。
私は何もわからないうちに
治してあげたいと思います。
申し訳ございませんが、
札幌美容形成外科では、
小児の全身麻酔は行っておりません。
副耳の手術は札幌市内の病院をご紹介しています。
院長の休日
北大のイチョウ並木2009
北海道は寒くなってきました。
休診日に北大構内の紅葉を見てきました。
毎年、行っているのが、
イチョウ並木です。
昨年と
一昨年の写真を出してみました。
今年は、少し早いので…
まだ緑があります。
今月の下旬からが見ごろです。
■ ■
私が北大病院で形成外科の修行をしていた頃…
このイチョウ並木の下を…
毎日歩いていました。
当時は車通勤ができたので、
駐車場に車を置いて、
イチョウ並木の下を歩いて病院へ行きました。
(カローラに乗っていました)
当時は、
イチョウがキレイとか言っている余裕は…
正直なところありませんでした。
■ ■
朝早くから…
今日は○○先生の手術の助手!
指示の出し忘れはなかったかな…?
とか
今日のカンファレンスの準備は大丈夫かなぁ…?
とか
教授回診なので、
しっかり準備をしておこう!
なんてことを考えながら…
足早に歩いていました。
■ ■
夜に帰るころは真っ暗なので、
銀杏(ぎんなん)の実を踏まないように気をつけました。
不幸にして…
銀杏を踏んでしまうと、
車の中が臭くなりました。
イチョウの葉が落ちて、
黄色いじゅうたんになったころに、
毎年、初雪が降りました。
30年後に…
イチョウの並木を毎年見に来るとは…
全く考えていませんでした。
■ ■
昨日の北海道新聞の記事によると、
ここには、
もともとサクラとカエデが
植えられていたそうです。
1939年にイチョウに植え替えられました。
なぜイチョウになったのか?
北大には現存史料がなく、
わからないそうです。
■ ■
故・岩沢健蔵さん(元北大事務官)の
「北大歴史散歩」(北大図書刊行会)によると、
北大嘱託の測量士が、
「害虫に弱いサクラより、イチョウにすべきだ」と提言したので
この樹齢70年、
70本のイチョウ並木ができたのだそうです。
北13条通りにあります。
札幌にいらしたら、
是非訪れてください。
2009年10月21日
北大イチョウ並木
昨年より早いので緑があります
医学講座
棺桶に足を入れる
棺桶に足を入れるという言葉があります。
棺桶に足を突っ込むと言うこともあります。
地方によって言い方はさまざまです。
はっきりとした語源はわかりません。
あまり良い意味では使いませんね。
私が昔、治療させていただいた、
糖尿病性足病変の患者さんです。
■ ■
先生、俺の片足、
もう棺桶に入って…
火葬場で火葬して…
お墓に入っている…
だから…
残っているこっちの足は…
何とか切らないでほしい…
正直なところ…
切断した下肢を火葬するとは…
それまで、知りませんでした。
■ ■
学校で習ったのに…
居眠りしていて
聞き逃したのか…?
でも、
医師国家試験にも出ませんでした。
形成外科で扱うのは、
せいぜい指や足趾(あしゆび)の切断です。
切断した部位に、
皮膚悪性腫瘍などがあるために、
そのままホルマリン固定をして、
病理検査室へお願いします。
■ ■
病理検査室では、
細胞を検査するために、
切り取られた部位を、
細かく切り分けて、
それを標本にして、
染色(せんしょく)という色をつけて…
顕微鏡で検査をします。
残った組織もある程度は保存しておき、
一定期間が過ぎると…
医療用廃棄物として処理されます。
■ ■
足趾(あしゆび)程度の大きさでしたら、
糖尿病による血管病変の程度などを調べるために、
病理検査をします。
この病理検査だけで、
火葬まではしません。
ところが…
膝のレベルで切断となると、
ご家族にお願いして、
切断された下肢を、
火葬していただくことになります。
■ ■
幸いなことに…
私が担当させていただいた、
お墓に片足が入っている患者さんは、
もう片方の足を残すことができました。
糖尿病内科の先生と相談して、
血糖のコントロールをしっかりしました。
堀内先生のご講演をお聞きした時には、
片足が切断されていると、
残った足にも病変が見られて、
両下肢の切断となるリスクが増えると
伺ったように記憶しています。
■ ■
糖尿病は怖い病気です。
目が見えなくなったり…
人工透析になったり…
神経障害から勃起不全にもなります。
食事と運動に気をつけて、
発症したら…
しっかりと治療を継続することが大切です。
足病変の治療を研究している、
日本フットケア学会という学会もあります。
医学講座
治せないキズ
昨日は偉そうなことを書きましたが、
キズを治すプロでも、
治せないキズがあります。
私たちが一番苦労するのが、
血流がない部位のキズです。
2009年6月20日に書いた、
市立札幌病院形成外科の
堀内勝己先生がご専門とする、
糖尿病性足病変がその代表です。
■ ■
糖尿病で足の血管が詰まって、
その結果、できたキズは苦労します。
足趾(あしゆび)の先にできた、
ちょっとしたキズが治りません。
しかも痛みがあります。
形成外科医になって2年目の秋に、
釧路労災病院に勤務しました。
上の先生が…
何度、手術をしても、
足のキズが治りません。
■ ■
今は神の手と呼ばれる、
名医が手術をしました。
何度手術をしても…
小さな足のキズが治らないのです。
血流をよくする薬を注射したり、
キズがよく治る薬を塗りましたが、
いくらがんばっても治りませんでした。
血管が詰まっていて、
血流がない状態だと、
どんなに丁寧に縫っても治りません。
■ ■
こういう場合は、
血流がある部位で、
下肢を切断することになります。
小さなキズのために…
膝のところから切断と言われても…
簡単に受け入れられる筈がありません。
なんとか治してください。
と懇願されることもあります。
■ ■
中には、
すでに反対側の足は切断されており、
残っているのは、
一本だけという場合もあります。
どうにかして、
残った足のキズを治したいと思っても、
血管が詰まっているのが原因だと、
治せないこともあります。
■ ■
市立札幌病院形成外科の
堀内先生は、
この糖尿病性足病変の権威です。
以前のご講演では…
下腿の切断まで、
形成外科でしてしまうと伺いました。
他にも治療に難渋するキズはあります。
簡単に治せそうな…
小さなキズでも難しいことがあります。
医学講座
形成外科医はキズを治すプロです
偉そうなタイトルですが、
形成外科医としての誇りです。
治らないキズ…。
キレイにしたいキズ。
キズのことなら形成外科へ!
自信を持って言える、
キズを治すプロ
が形成外科医です。
■ ■
じゃあ…先生、
私のこのキズも…
まったくわからないように消せるの…?
というご質問が来そうです。
ちょっと待ってください…!
キズを治すプロでも、
キズ痕は消せません。
限りなく目立たないように治すのが、
形成外科医です。
■ ■
キズが目立つか?目立たないか?は、
同じ人でも、
体の部位によって異なります。
できたキズの状態にもよります。
一般的なことですが、
浅いキズは治りも早いし、
キズ痕も目立ちにくくなります。
皮膚が薄くて、
血流がよく、
皮膚に緊張がかからない部位は、
キズが目立ちにくいと言われます。
■ ■
キズを治すプロなんて言うと…
縫い方が上手な、
神の手を、
想像なさる方も多いと思います。
私の手は、
残念ながら…
‘神の手’ではありません。
よく練習した、訓練を積んだ‘手’ですが、
生まれ持った特別な才能はありません。
先輩に叱られて…
患者さんといっしょに悩んで…
苦労して覚えた‘手’です。
■ ■
確かに上手な先生は、
切り方も、
血の止め方も、
縫い方も、
違います。
この切って縫うまでが、
キズを治すプロの条件だと、
誤解されることがあります。
もちろん下手くそだと、
お話しになりません。
■ ■
どんなに上手な先生が、
神の手で縫ったキズでも、
目立つことがあります。
治らないこともあります。
それは、
キズを治すのに必要な、
血流が障害された時、
縫った後で、
キズに緊張が加わった時などです。
■ ■
抜糸したら…
キズは治っていると思うのは誤りです。
引っぱってもちぎれないくらい、
キズがしっかりとくっつくのは、
手術してから3~6ヶ月もかかります。
その間は、
キズが硬くなったり、
つっぱったりすることもあります。
そうしたキズも治すのがプロです。
■ ■
縫うのが上手なだけが、
プロではありません。
しっかりと後療法(こうりょうほう)もするのがプロです。
キズが治るメカニズムを理解して、
キズが治りやすい環境を整えて、
患者さんにそれを説明して、
一緒にキズを治す協力をするのが、
形成外科医です。
残念なことですが…
プロでも治せないキズもあります。
院長の休日
新聞配達の日
平成21年10月18日(日)、朝日新聞の天声人語です。
ご近所を歩くと、回収待ちの古新聞を戸口で見かける。弊紙であればもちろん、他紙でもお宅に一礼する癖がついた。無料の情報があふれる時代、新聞代を払ってくださる読者は社を超えて大切にしたい。
▼感謝の念はおのずと新聞を配る人にも向かう。日本の新聞の95%は戸別配達されている。「新聞配達の日」のきょうは、日本新聞協会が募ったエッセーから紹介したい。
▼北海道苫小牧市の亀尾優希さん(9)は、母の新聞配りを手伝う。貧血気味のお母さんは団地の3階まで、娘は4階と5階。「家に帰ったら、お父さんのおべんとうにいれるたまごやきを作ります。こうして、わたしの一日ははじまります」。小さな働き者を真ん中に、固く結ばれた家族が浮かんでくる。
▼「インターネットでは得られない情報が、伝える人と届ける人の誠意の集大成として新聞になる」。そう書いてくれたのは、東京都文京区の岩間優(ゆう)さん(14)だ。足の悪いお年寄りが新聞を心待ちにしていると知り、単なる「記事の集まり」を超えたぬくもりを感じたという。
▼人の手で運ぶ新聞が温かいのは自然なことかもしれない。今年の新聞配達の代表標語も〈宅配で届くぬくもり活字の重み〉である。凍える朝でも嵐の夕でもいい。情報の重い束を運ぶ42万人に思いをはせたい。
▼新聞社はネットでも発信しているが、そこで再会するわが文は心なしか「誠意」を割り引かれている。特にコラムの場合、体裁の違いはそれほど大きい。どうか小欄は、ぬくもりを添えてお届けする「縦書き」でお読み下さい。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
毎朝、新聞を配達してくださる方に、
感謝いたします。
私は、毎朝、新聞を楽しみにしています。
パソコンの電源を入れる前に、
新聞を手に取ります。
まず、一面のトップ記事に目を向けます。
購読しているのは、
朝日新聞と北海道新聞の2紙です。
■ ■
新聞を読むようになったのは、
中学生の頃だったように記憶してます。
毎日、読むようになったのは、
高校生の時でした。
現代国語の成績が、
ぱっとしませんでした。
国語が得意な友人に勉強法を聞きました。
その時に、
本間、新聞を読め
と教えてくれました。
■ ■
私に新聞を読めと教えてくれた友人は、
今は新聞社ではなく、
北海道放送に勤めています。
私が北海学園大学のニトリ講座でお聞きした、
大企業の社長さんは、
学生さんに
新聞を読むことをすすめていました。
私もまったく同感です。
医学生も新聞を読むべきです。
(社会常識に欠けると言われないように…)
■ ■
今日の天声人語に出てきた、
北海道苫小牧市の
亀尾優希さんは、
9歳の女の子です。
体が弱いお母さんを手伝って…
寒い冬も毎日新聞配達をしてくれています。
私は、こういう子が大好きです。
まだ、小学校3年生くらいなのに…
ほんとうに偉いと思います。
■ ■
早朝からお母さんを手伝って、
新聞配達をした経験は、
将来、必ず役に立ちます。
今の若い人は新聞を読みません。
世界中の新聞社が…
10年後、20年後を心配しています。
天声人語に書かれていたように、
ネットと活字は違います。
新聞は考えながら読めます。
新聞配達をしてくださる人に感謝し、
若い方にも新聞を読んでいただきたいと思います。
院長の休日
学生さんへの想い
私は医学部6年間。
真面目に講義に出ました。
臨床科目の2年間は、
ほぼ指定席だった、
前から2列目あたりで、
胸部外科医になった、
田中くんと席を並べていました。
■ ■
正直に白状しますと…
これだけ真面目に聴いていたのに…
55歳になると…
覚えているのはわずかです。
講義の内容よりも、
先生が雑談で言われた、
ちょっとしたひと言を
よく記憶しています。
■ ■
私が今でも講義に行くのは、
学生さんに形成外科って何?
を伝えたいからです。
残念なことですが、
日本全国の医学部で、
まだ形成外科講座がないところが、
たくさんあります。
逆に言うと…
しっかり形成外科を教えている、
医学部の方が少ないのが現実です。
■ ■
私は学生さんへ…
形成外科は国家試験には出ないかもしれない…
でも私の講義を聴いて
いつか必ず役に立つことがある
困った時に、
形成外科へ相談してみよう!
と思うことが必ずある。
だから、一つでもいいから、
形成外科を覚えていて欲しい
と話しています。
■ ■
そもそも…
医学部でも、
看護学校でも、
どうしたらキズがキレイに治るか?
なんてことは、
意外と教えないのです。
私のスライドの一番最初には、
形成外科医はキズを治すプロです
と書いてあります。
■ ■
私の講義でも…
居眠りする人はいます。
でも、44人中…
一人でも私の考えを理解してくれて、
形成外科のことを覚えてくれれば…
私は満足です。
この院長日記も…
形成外科という
非常にマイナーな科を
何とか認知していただきたいという、
私の願いで続けています。
昔の記憶
今の学生気質
医学部や看護学部、
看護専門学校と、
他学部の生活は違います。
私は2005年4月から、
3年間…
北海学園大学経営学部大学院経営学研究科の
ニトリ講座を受講させていただきました。
■ ■
北海学園大学は、
札幌市内の大学で…
唯一、地下鉄駅直結の大学です。
ニトリの似鳥昭雄社長のような、
実力者を輩出した大学だからこそ…
市営地下鉄が直結駅を作ったのだと思います。
北海学園は伝統のある私学で、
卒業生や教授陣にも、
たくさんの優秀な方がいらっしゃいます。
■ ■
ニトリ講座はニトリの似鳥昭雄社長様が、
母校の北海学園大学に寄附をされ、
その寄附金で運営されている公開講座です。
開講日が金曜日になってしまっため、
昨年から受講できないのが残念です。
このニトリ講座では、
大企業の経営者の方や、
著名な先生が講演してくださいました。
■ ■
北海学園の学生さんはとても熱心で、
居眠りをせずに聴講していました。
でも中には…
私語で注意される学生もいました。
北海学園大学に限らず、
北海道大学でも、
東京大学でも同じだと思います。
どこの大学でも、
授業中に携帯をいじったり、
ペットボトルを机の上に置く学生がいます。
■ ■
まみ子師長さんのご指摘のように、
私が看護学校の講義を始めて6年になります。
ここ2〜3年でしょか…
学生達に覇気がなくなったように感じます。
「何か質問はありませんか?」
と聞いても「・・・・」。
「言っている事はわかりますか?」と聞いても
「・・・・」
まったく反応がありません。
ウンでもなければスンでもなく・・・。
本当にがっかりします。
■ ■
大学生も同じです。
よく言えばおとなしいです。
受験勉強で教えてもらうことに慣れた学生は、
自分から質問したり、
行動したりしない傾向にあるようです。
社会に出て必要な、
おはようございます♪と挨拶をする。
はい!と大きな声で返事をする。
というような基本的なことは…
受験では教えてくれません。
■ ■
大学というところは勉強をするところです。
勉強以外にクラブ活動をしたり…
バイトをしたりします。
クラブの先輩や…
バイト先の先輩から…
挨拶や
言葉遣いを教わります。
♡恋愛♡もあります。
いろいろなことがあるのが学生時代です。
■ ■
学生時代は、
人生で一番自由な時間が多い…
二度とない…
楽しい時期です。
大学生の間に、
バイトばかりして、
授業には出なかった人が…
意外と将来大活躍していることがあります。
学生さんは…
親が必死で働いて…
仕送りしていることを忘れないで…
しっかり社会常識も勉強して欲しいと思います。
医学講座
講義中の居眠り②
何時間もかけて、
講義の準備をして、
忙しい勤務の合間に講義に行く。
まみ子師長さんの姿が…
目に浮かぶようにわかります。
4人の居眠りしていた学生さん、
大いに反省してください。
あなたが合格したので、
不合格になって、
今も受験勉強をしている人もいるのですよ!
■ ■
私も帯広厚生病院に在籍中に、
帯広高等看護学院の講師をしていました。
3年間、
講義に行っていました。
39人中…
居眠りしているのが4人だと、
講師からは丸見えですよ。
私の時は、
一番前で、
ノートを取らなかった人がいました。
■ ■
眠くならないように講義をするのは、
確かに難しいものです。
内容がつまらない…
興味がない…
となると…
睡魔が襲ってきます。
私も学生時代に居眠りをしました。
最近でも…
学会で居眠りすることがあります。
■ ■
学会の講演中に…
私が居眠りをしていると…
近くにいらした…
教授が居眠りしていることもあります。
誰でも居眠りをします。
人間とは…
眠たくなる動物のようです。
私の講義でも…
褥瘡(じょくそう)の講義などは、
学生さんが居眠りをします。
毎年、同じです。
■ ■
私がお手本にしているのは、
高校3年の秋に通った、
予備校の夜間ゼミです。
矢野雋輔先生の講義は、
桑園予備校という予備校で、
午後5:00~午後7:00までの2時間でした。
2時間の間、
集中力を持続させるのは、
いくら名教授でも難しいものです。
■ ■
矢野先生は、
ご自宅の居間の奥に、
ミツバチを飼っていらっしゃいました。
玄関から透明なビニールパイプで、
ミツバチの巣までつないで、
そこでミツバチの行動を研究したお話しなど、
学生が眠たくなりそうになると…
楽しいお話しをしてくださいました。
先生のご研究のお話しは、
高校生には新鮮で、
北大に憧れました。
■ ■
私の講義で、
学生さんが絶対に居眠りしないのは、
美容外科の話しです。
まみ子師長さんには、
大変申し訳ございませんが、
私も皮膚科学は苦手でした。
原発疹とか続発疹とか、
尋常性○○とか、○○苔癬とか、
とにかく字が読めませんでした。
■ ■
皮膚科学ほど、
実際の臨床で役立つ科目はありません。
かぶれで痒くなる人もいるし、
虫刺されなんかは、
誰でも必ず経験するものです。
眠くなるポイントで、
学生が興味を持っているような…
ニキビの話しとか、
化粧品アレルギーの話しとか、
眠気覚ましを一発入れると、
寝ている人が目覚めます。
もう、なさっていらっしゃることと思いますが…
私の手法です。