昔の記憶
本間家のルーツ
さくらんぼさんから、
3月21日に山形の風景を送っていただきました。
おくりびとに映っていた、
山形の雄大な風景は、
どこの山なのだろう…?
と考えていました。
山形へ行ったことはありませんが、
さくらんぼさんの果樹園から見える、
遠くの山並みを反対側から見た風景だろうか…?
などと考えていました。
■ ■
3月21日の山形は風が強く、
強風の中でハウス栽培用の、
パイプを組み立てていらっしゃると伺いました。
美味しい果物を作るのは、
ほんとうに大変なことだと思います。
毎日、ご苦労様です。
おくりびとを見てから、
山形へ行ってみたくなりました。
とてもきれいなところですね。
■ ■
北海道はもともと蝦夷(えぞ)の地でした。
明治時代に私たちの先祖が、
日本全国から入植しました。
本間家のルーツについてはよく知りません。
私が高校生の頃に、
本間家の、
遠い親戚という方がいらしたことがあります。
私の父で2代目。
私は3代目です。
■ ■
私の家は屯田兵ではなく、
祖父は郵便局や国鉄に勤務していたと聞いています。
ルーツをたどると、
新潟県の佐渡島だそうです。
山形県酒田市には、
本間美術館があります。
私は行ったことがありません。
こちらの本間様とも、
何らかのつながりがあるようです。
明治時代に私の先祖が、
北海道に来なければいけなくなったのは?
何か理由があるのだと思います。
■ ■
市立札幌病院に勤務していた時に、
同じ本間姓の先生がいらっしゃいました。
その本間先生は、本間様の
末裔(まつえい)だと話されていました。
どこかで、ご先祖様がいっしょなのかも?です。
私が知っている山形は、
東京行きの飛行機の窓から見える、
蔵王連峰だけです。
航路にもよるようですが、
お天気がよいと見えることがあります。
昔は、
皆様の右手に蔵王がご覧いただけます
と機内アナウンスが流れたこともありました。
時間ができたら山形へ行ってみたいです。
2009年3月21日
山形の風景
2008年5月17日
山形の風景
医学講座
性同一性障害
おくりびとの冒頭の場面は、
美しい女性の葬儀からはじまります。
実際の撮影は女優さんだったと思いますが、
後の場面で、
美しい女性に、
男性器がついている
ことがわかります。
死化粧を男性用にするか?
女性用にするか?
とご両親に問う場面がありました。
■ ■
美しい女性として、
死化粧を施していただき、
お父さんが感謝の言葉を述べていました。
男に生まれた息子が
女の格好になって、
亡くなってしまった。
息子がこんなになってしまってからは、
毎日、喧嘩ばかりだった…
と話されていました。
■ ■
性同一性障害
(GID:Gender Identity Disorder)
という診断名は、
私が医学生だった30年前にはありませんでした。
日本精神神経学会は、
生物学的には完全に正常であり,
しかも自分の肉体がどちらの性に属しているかを
はっきりと認識していながら、
その半面で、
人格的には自分が別の性に属していると確信している状態
と定義しています。
■ ■
1997年に
日本精神神経学会から
「診断と治療のガイドライン」が発表されました。
性別適合手術(Sex Reassignment Surgery:SRS)が
埼玉医大倫理委員会から承認を得て、
厚生省公衆衛生審議会精神保健福祉部会、
中央児童福祉審議会母子保健部会の了承を受けて、
1998年10月16日に、
埼玉医大総合医療センターで、
形成外科の原科孝雄教授により
実施されました。
■ ■
原科孝雄先生は、
マイクロサージャリーの権威です。
事故で陰茎を失った男性に、
遊離皮弁という技術で
陰茎再建手術をなさいました。
札幌で行われた国際学会の時に、
原科先生のご発表がありました。
同時通訳の女性が、
スライドを見て思わず『わぁ~』と
声を上げたのを覚えています。
■ ■
形成外科の進歩にもかかわらず、
男性器をつくるのはとても難しい手術です。
特に機能する
伸びたり縮んだりする
のは…不可能に近いとお考えください。
私が知っている範囲の知識では、
立っておしっこができて、
おしっこが漏れないようにするのも、
なかなか大変な手術です。
■ ■
男性器どころか?
肉の塊がついただけで、
おしっこは漏れてしまい、
立っておしっこができない男性器も
たくさんあると思います。
男性→女性への手術も大変です。
つくった腟の中に毛が生えてしまったり、
小さくなってしまったり…
とにかく性器をつくる手術はとても大変なのです。
■ ■
うちの奥さんを含めて、
大部分の一般市民の方は、
外国へ行けば…
簡単に
取ったりつけたりしてくれる
と思われている?ようですが、
神様がおつくりになった外性器は、
簡単にはつくれません
■ ■
埼玉医大で行われていた
性別適合手術(Sex Reassignment Surgery:SRS)は、
原科教授の定年退職によって中断されています。
現在、日本でGIDの治療を積極的に行っているのは、
ナグモクリニックです。
山口悟先生をGIDセンター長とし、
豊胸術や乳房切除術などの胸の手術によって、
性同一性障害の患者さんを治療しています。
タイまで行って手術を受ける方もいらっしゃいますが、
結果は必ずしも満足できるとは限らないようです。
未分類
子どもの死
映画おくりびとでは、
何回も子どもの葬儀の場面がありました。
赤ちゃんの誕生はうれしいものですが、
大きくなってからは…
さまざまな問題が生じることがあります。
本間家も例外ではありません。
おくりびとのように、
お前の育て方が悪かったからだ。
育てたのは、私一人じゃない。
と家内と何度も大喧嘩になりました。
それはそれは悲惨なものでした。
私の人生も変わりました。
■ ■
私たち医師は、
子どもさんの死という、
親にとっては
もっとも辛い場面にも遭遇します。
形成外科では死ぬことは稀(まれ)ですが、
顔や身体に大けがをして、
搬送されてくる子どもさんが
いらっしゃいます。
■ ■
若いお嬢さんが、
元の顔がわからないくらい…
顔が変形してしまった例も…
何度も経験しました。
事故の前の写真を持ってきてください。
なるべく元に近づけるように手術します。
こう…ご家族にお願いすることがありました。
■ ■
先生に写真を持ってきてといわれたから…
家中を探して…
一番きれいに…
可愛く写っている写真を…
必死で見つけました。
あるお母さんが、
手術からかなり経ってからお話ししてくださいました。
■ ■
おくりびとで、
暴走族と思われる少年たちが、
若い女性の葬儀に来ていました。
おそらくそのお嬢さんは、
暴走族の交通事故で亡くなったのだと…
推測しました。
私は何度も若者の交通事故の手術をしました。
中には…
無免許、盗難車、酒気帯び…
という事故もありました。
■ ■
後部座席に乗っていた、
若者3人のうち2人は死亡。
残った一人も重症で、
顔にも身体にも大けがをしていて…
顔の手術を何回もしたお嬢さんが…
いらっしゃいました。
お母さんが心配して、
毎日、病院へいらしていました。
■ ■
その頃は、
私の子どもは小さかったので、
そのお母さんの気持ちは、
わかったようでいて、
わかっていなかったことに気付きました。
親なんて無力なものです。
成人した子どもには、
日本国憲法が保障した、
基本的人権があります。
■ ■
成人に達した子どもは、
どこに住もうと
どんな職業に就こうと
だれと結婚しようと
自由です。
日本国憲法が保障しています。
親が何と言っても無駄です。
飼い犬でしたら、
首に縄をつけておけますが、
人間にはつけられません。
■ ■
子どもには、
縄(なわ)の代わりに…
‘教育’をつけて、
していいことと悪いことを教えたつもりでした。
ところが…
見事に信頼の絆を切られ、
父親として、教育者として、医師としての自信を失いました。
映画おくりびとを見て、
私のような親が…
一人ではないことに気付きました。
院長の休日
お父さんの仕事
おくりびとを見ました。
映画館に行く時間がなかったので、
3月18日発売のDVDを予約しておきました。
仕事を終えてから21:50頃に…
閉店まぎわのヨドバシカメラへ行きました。
夜10:00までというのは助かります。
売り場のお兄さんにお聞きすると、
一日で100本以上が即日完売だったそうです。
予約しておいてよかったです。
■ ■
帰って夕食を食べてから、
家内と二人で、
DVDを見ました。
とてもよい映画でした。
さすが第81回アカデミー賞です。
いろいろなことを考えました。
何回分かの日記のネタができました。
■ ■
広末涼子さんが演じる、
奥さんの美香さんが、
妊娠を告げる場面がありました。
その中で、
(お父さんの仕事が納棺師だと…)
子どもが将来、いじめに遭う…
と言っていたのが、
私にはピンときませんでした。
私が育ったのが炭鉱街だったためでしょうか?
お父さんの仕事でいじめは記憶にありません。
■ ■
家内は関西の出身です。
お父さんの仕事
住んでいる地域
出身地
などで、
今でも差別があるそうです。
私は、
僕はあんたが納棺師の娘でも
葬儀屋さんの娘でも
そんなの気にしないで結婚したと思うょ
と話しました。
(家内の父は国鉄の保線区に勤務していました)
■ ■
医師も納棺師も、
人間の体を扱う仕事です。
生きている間に‘治療’をするのが医師で、
死後の旅立ちのために、
身体をきれいに清めて、
ご遺族のこころを慰めてくれるのが納棺師です。
本木雅弘さんが演じる、
小林大悟さんが、
死後二週間経過した老女の遺体の
臭いに嘔吐している場面がありました。
■ ■
少しオーバーに感じましたが、
最初に腐乱死体を見るとショックだと思います。
納棺師よりも、
もっと悲惨で凄惨(せいさん)な屍体を見るのは、
法医学の先生です。
腐乱した屍体を解剖し、
内蔵を処理すると、
さらにすごい臭いがします。
■ ■
生きている人間でも、
病気によっては…
耐えられない臭いになることがあります。
私は納棺師のほうが、
よほどきれいな仕事だと思います。
医師や看護師は、
汚いものを扱う仕事です。
他人のうんこでも
おしっこでも
嫌な顔をせずに扱えなければできない仕事です。
■ ■
笹野高史さんが演じる、
平田正吉さん
(「鶴の湯」の常連客。火葬場職員)
の仕事ぶりにも感動しました。
燃やすのは得意ですから
という言葉に重みがありました。
私も亡くなった後は、
このような方に点火のスイッチを
押して欲しいと思いました。
■ ■
お医者さん
弁護士さん
社長さん
なんとなく響きのよい職業です。
お医者さんの子どもは
さぞかし、
裕福で幸せだと思うのは間違いです。
当直や急患で家にいないことが多いのが
お医者さんの実態です。
お医者さんの奥さんは、
孤独に強い方でなければつとまりません。
医学講座
目の脂肪と眼瞼下垂症
相撲ファンの方には、
申し訳ございません。
おすもうさんの目を例にとって、
目の脂肪と眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)について、
ご説明いたします。
イケメンといわれている
おすもうさんでも…
おすもうさんの目は横に長い目です。
■ ■
おすもうさんは、
たくさん食べて、
稽古(けいこ)をして、
筋力をつけます。
力士の体が大きいのは、
脂肪だけではなく、
筋肉が大きく影響しています。
平均的な体重はどのくらいでしょうか?
■ ■
おすもうさんは、
体重が100㎏を超えています。
そうすると…
まぶたにある、
眼窩脂肪(がんかしぼう)という、
脂肪が多くなります。
脂肪が多くなるので、
腫れぼったい、
厚い目になります。
■ ■
まぶたが厚い方には、
・眼輪筋(がんりんきん)という筋肉が厚い方。
・額(ひたい)の骨が出ているので、
まぶたが厚く見える方。
・脂肪が多いので、
おすもうさんのように、
まぶたが厚くなる方。
さまざまな原因があります。
■ ■
モデルさんや、
女優さん、
ミス○○になった、
美人の女性
キレイを維持するために…
日々努力なさっていらっしゃいます。
どんなにキレイな目の方でも、
体重が5㎏も増えると…
二重の形が変わります。
■ ■
身長154㎝
体重68㎏
のお嬢様は、
まず食事療法や運動療法で痩せることです。
脂肪吸引をしても、
目の脂肪をとってもダメです。
100円で痩せる方法
をおすすめします。
■ ■
ところが…
身長154㎝
体重42㎏
どう見ても細い方で、
目にだけ脂肪がついている方が、
いらっしゃいます。
形成外科の教科書にも、
美容外科の教科書にも、
眼科の教科書にも、
脂肪と眼瞼下垂症については書いていません。
■ ■
眼瞼下垂症を治すには、
眼瞼挙筋という筋肉を調節します。
筋肉の働きが悪い時は、
他の部位から、
筋膜という‘すじ’を移植して、
引っぱり上げることも保険で認められています。
■ ■
ところが、
筋肉の調節だけでは、
脂肪がじゃまをして…
まぶたが上がらないことがあります。
そういう時は、
余分な脂肪を取ってあげると、
すっきりとして、
ものが見やすい
黒目が大きな目にすることができます。
■ ■
眼瞼下垂症の手術は奥が深く、
難しい手術だと痛感しています。
まぶたの脂肪を取っても、
保険診療の眼瞼下垂症手術でしたら…
追加料金はいただけません。
(健康保険の規定です)
まぶたの脂肪を取らないと
眼瞼下垂症が治らないことを…
私に教えて下さった患者さんに、
感謝しています。
2回も痛い思いをさせてしまい、
申し訳ございませんでした。
院長の休日
退職後の夢
昨年、さくらんぼさんの果物を、
無理にお願いして、
何軒かのお世話になっている先輩へお送りしました。
本間先生、ありがとう。
ラ・フランスうまかった。最高だった。
ラ・フランスと一緒に入っていたりんご。
絶品だった。
あんなにうまいりんご
はじめて食べた
お世辞ではなく、ほんとの話しです。
美味しい果物を…
たくさん召し上がっていらっしゃる先生です。
■ ■
私も職員も、たくさんいただきました。
とにかく美味しいのに驚きました。
スーパーで売っているりんごとは大違いでした。
昨日のコメントで、
冬の間も、
春になって雪が融けてからも、
大切に管理されているので、
美味しい果物ができることを、
再認識しました。
■ ■
さくらんぼさんのお父様が
苦労して開拓なさった畑で、
雪がある間にも、
雪が融ける前にも、
ご主人とお二人で、
しっかり管理なさっていらっしゃるので、
世界一の
美味しい果物が獲れるのだと思います。
畑の土や水が違うのだと思います。
■ ■
私たち医師は、
苦労して研修して、
自分自身を育てます。
医学部へ入るのも大変で、
入ってからも…
試験…
実習…
勉強…勉強…勉強…
です。
最後に医師国家試験があり、
その後に専門医試験もあります。
■ ■
私のようにおじさん医者になっても、
日々、新しいことを勉強しないと、
時代について行けないですし、
最先端の医療を提供できません。
正直なところ、毎日疲れます。
私も福寿草が好きです。
子どもの頃に山へ取りに行きました。
雪の下でも、
しっかり芽を出して、
蕾を膨らませている生命力が好きです。
■ ■
さくらんぼさんから
本間先生リタイアされたら
果樹園を安くお貸し致しますので
希望の畑に本間家の
さくらんぼと
ラ・フランスと
リンゴ看板をたてますので
栽培してください。
と嬉しいお言葉をいただきました。
■ ■
退職したら…
山形へ行って、
荻野教授とごいっしょに…
さくらんぼさんの
山の果樹園で、
さくらんぼ
ラ・フランス
りんごを
食べて、
さくらんぼさんの果物は
世界一ですね!
と味わってみたいです。
2008年5月17日
山形の風景
昔の記憶
もうすぐ春
昨日、さくらんぼさんから
コメントをいただきました。
果樹園にはまだ所々雪がありますが
例年よりはかなり少ないです。
かた雪の朝に
墨の粉を降りますが
今年は雪が少なく水不足も考えてあまり振りませんでした。
■ ■
今 剪定作業の終盤で
早出しのさくらんぼやブドウにはハウスを張って加温しています。
私は剪定枝を拾って集めたり
りんごやラ・フランスの粗皮削りや
剪定した切り口に
果樹にも軟膏のような
傷口を保護するペーストをハケで塗ります。
■ ■
雪囲いなどを取り
それが終われば
ハウスパイプの上で
ハウスのビニールをかける準備をします。
私に かなりきつい作業です。
でも
山には
まんさくやこぶしの花が咲き
春になります。
春には良い事がありそうな
わくわくした感じがありますね。
がんばりましょう!
■ ■
長い冬が終わって、
雪がとけて、
道路にちょろちょろと水が流れます。
雪国以外の方にはわからないでしょうが…
北国に住む者にとっては、
うれしい春の訪れです。
私は四季の中でも、
自転車に乗れるようになる、
この春が大好きです。
■ ■
今年の札幌は、
例年より雪融けが早く、
都心の道路にはほとんど雪がありません。
まだ自転車に乗っている人は少数ですが、
もう少しで乗れるようになります。
札幌美容形成外科向かいの日本生命ビルも
春には完成します。
そのおとなりにも札幌三井ビルが建設中です。
春はもうすぐです。
今朝の札幌
㊤工事中のビルは札幌三井ビル
2012年春の完成後には
185m 地上36階/地下4階
と札幌で一番高いビルになります
㊦完成間近の日本生命ビル
昔の記憶
チェリーの誕生日
今日、3月16日は故チェリーの誕生日です。
生きていれば17歳です。
2007年6月18日に亡くなりました。
もうすぐ2年になります。
ペットロスにはなっていませんが、
まだ、次のワンコは飼っていません。
毎朝、今日のわんこを見ています。
今朝のワンコは、
車椅子に乗ったゴールデンレトリーバーでした。
■ ■
たまにペットショップに行きます。
チェリーと同じ犬種、
シェルティがいると、
飼いたくなる(買いたくなる)衝動に駆られます。
今の私には…
時間がなくて、
犬の世話ができないので、
リタイアーして、
毎日が日曜日になったら、
また、犬を飼いたいと思っています。
■ ■
ほんとうは今でも飼いたいのですが、
家内がOKをくれないのでダメです。
世話は誰がするのょ!という
一撃で、
あえなく退散です。
いなくなってしまうと…
チェリーはいい子だった
という想いだけが残ります。
■ ■
私の小さい時からの夢であった、
名犬ラッシーを飼うこと。
家族の一員として、
15年間、
一緒にいてくれた、
チェリーに感謝しています。
■ ■
あと2週間で4月です。
北国にも春がやって来ます。
さくらんぼさんの果樹園にも、
新緑の季節がやって来ますね。
世の中は不景気ですが…
元気を出して働きましょう。
春にはきっといいことがあります。
亡くなる一ヵ月前のチェリー
昔の記憶
甘エビ
私の好物の一つが甘エビです。
甘エビの刺身が好きです。
回転寿司に行っても、
高いボタンエビより、
安い甘エビをよく食べます。
(私の好きなものは、安いお皿です)
■ ■
先日、父の誕生日に定山渓へ行った時、
夕食にエビの刺身が出ました。
父は83歳まで、
エビが好きではなかったそうです。
(私は知りませんでした)
夕食に出たエビがとても美味しかったので、
83歳にして…
エビ好きになったそうです。
■ ■
私が子どもの頃は、
現在のように冷凍や流通が、
発達していませんでした。
3月頃になると、
甘エビが美味しかった記憶があります。
おそらく日本海で獲れた甘エビだったのでしょう。
父があまり食べなかったので、
その分を私が食べていたと聞きました。
■ ■
今は世界中から海の幸がやってきます。
スーパーでは、
原産地が表示されています。
私はたまにしか行きませんが、
近海ものの新鮮な魚があると、
家内に言って買います。
高価な食材は買いませんが、
安くて新鮮な魚が好きです。
■ ■
私が甘エビを食べたのは、
おそらく中学か高校の頃です。
30年も40年も前の味を、
不思議と今でも覚えています。
当時は決して裕福ではなかったので、
今日はエビが安くて新鮮だから…
と甘エビを食べさせてもらったのだと思います。
北海道は不景気で大変ですが、
安くて新鮮で美味しい食材が
豊富にあるので
私は北海道が大好きです。
甘エビ
医学講座
癌の告知
さくらんぼさんから、
癌(がん)の告知について、
ご質問をいただきました。
私は形成外科医として、
皮膚がんの手術を担当しました。
顔や手足など、
身体中どこにでも、
皮膚がんができます。
■ ■
目に見えるところを、
切って
がんを切除する
ので、
正確に病名を告げなければ、
手術はできません。
悪性の疑いがありますので
大きく切除して検査します。
では…
手術を承諾していただけません。
■ ■
手術を前提にお話しする時は、
がんのことを
できるだけ詳細に説明して、
手術の必要性や、
起こり得る障害などについて、
ご説明していました。
問題なのは…
手術の適応もなく、
他の治療法でも難しい、
末期がんのような場合です。
■ ■
不治の病であると、
告知すると…
患者さんは絶望され…
生きる望みすら無くしてしまいます。
大企業の経営者。
政治家。
社会的な地位がある方…
その方の病気がわかってしまうだけで、
会社の株価が大暴落…
なんてことが起きそう…
という場合はどうでしょうか?
■ ■
企業が存続の瀬戸際で、
社長が『がんで余命6ヵ月』とわかれば、
大変なことになります。
人間の‘死’には、
‘死後’にさまざまなことが起こります。
末期がんの方でも、
正確に病名を告げなければならないことがあります。
『医者同士』の場合も困ります。
■ ■
私の考えは…
がんの告知は、
ケースバイケース
だと考えています。
医師とストレスという日記に書きましたが、
医学なんて無力なものです
山崎浩一先生を偲ぶという日記に書いてあります。
山崎先生の
「患者さんの性格や職業、家族まで考えて治療方針を決める」
「がん患者に向き合う医師は、
病気の進行について悲観的な見通しを言うの
は絶対にやめてほしい。
という言葉が私の心に残っています。