医学講座

世界エイズデー

 今日、12月1日は世界エイズデーです。
 平成21年11月30日、朝日新聞夕刊に次の記事が掲載されていました。
 エイズ増加直視して
 12月1日は世界エイズデー。先進国で唯一、感染者、患者とも報告数が伸びているとされるのが日本だ。プラジル・サンパウロ在住のNGO代表、ジョゼ・アラウージョ・リマ・フィーリョさん(52)は横浜で国際エイズ会議が開かれた15年前から来日し、警鐘を鳴らし続けている。「現実から目をそむけないで」(石田博志)
 ブラジルのNGO代表「日本の対策は後退
 アラウージョさんは自身もHIV感染者で、国の生命倫理委員会委員を務める。今回は在日プラジル人らが運営する市民団体「クリアチボス」の招きで、3年ぶりに来日した。日本訪問はこれで13回目。名古屋市で26~28日に開かれた日本エイズ学会に出席したほか、12月8日まで各地で講演して回る。
 日本のエイズ対策を長年みてきた。「現実を直視しない姿勢は変わらない。むしろ後退している」という。
 アラウージョさんによると、プラジルではコンドームの無料配布や青少年への性教育を積極的に進めることで、感染者数が新たに増えるのを抑えている。感染者は各地の保健所で抗ウイルス薬の処方を無料で受けられる。「現実を放置すれば、待ち受けているのはより悲惨な状況だから」
 それに比べ、日本の取り組みはあまりに対照的に映る。繁華街にはコンドームを使用しない性風俗があふれている。性行為の低年齢化は進んでいるのに、学校での性教育ではセックスについてもエイズについても詳しく語られることはない。
 こんな中、日本国内の感染者の総数は2008年までに1万人を超えた。潜在的な感染者は数倍いるとみられる。アラウージョさんは妊娠や性感染症を防ぐコンドームについて子どもに教える重要性をこう語る。「無免許の人が車に乗ったら、必ず事故は起きる。なぜセックスについては同じように考えないんだい?」「『寝た子を起こすな』という日本人の態度は、将来を担う世代に対して無責任だ」(以上、朝日新聞より引用)
      ■         ■
 私は…
 JA帯広厚生病院形成外科に勤務していた頃に、
 院内感染対策委員をしていました。
 当時の感染対策委員長が、
 川口勲先生でした。
 (現:JA帯広厚生病院病院長)
 医師の他に、
 看護師、
 臨床検査技師など、
 病院の各部署から委員が選ばれていました。
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 JA帯広厚生病院では、
 北海道内の病院ではいち早く、
 全入院患者と手術患者に
 HIV検査を実施しました。
 私たち医師よりも、
 検査部門で毎日血液を検査している、
 臨床検査部門から、
 HIV検査の必要性を説明されました。
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 エイズが一般に知られるずっと前から、
 ニューヨークへ留学した先生が…
 米国ではとても怖い病気が流行っている。
 とても怖くて、
 性風俗の店なんか行けない…
 と話されていたことがありました。
 (医師にも風俗好きな先生もいます)
 これがエイズだと知ったのは…
 だいぶ後になってからでした。
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 エイズ後進国なんて…
 不名誉なことです。
 日本は安全で清潔な国のはずです。
 もしエイズが心配でしたら、
 保健所の無料検査の他に、
 厚生労働省の
 研究班の協力研究員の医療機関では、
 有料で即日検査を実施しています。
      ■         ■
 札幌市内の協力研究員の医療機関として、
 医療法人社団吉尾産婦人科医院
 札幌市中央区 南8条西3丁目1-7
 TEL 011-511-5564
 HIV検査受診の日時
 受検できる日時:
 月・水・金曜日、9:00~12:00、14:00~17:00
 火・土曜日、9:00~12:00、13:00~15:00
 日曜日、9:00~12:00
      ■         ■
 岩澤クリニック
 札幌市中央区 南1条西16丁目 レーバンビル2F
 TEL 011-613-6000
 検査日時
 平日/月・水・金曜日 8:30~11:30
 夜間/月・水・金曜日 18:00~19:00
 があります。
 心配な方はこちらでも検索できます。
 以前に書いた、
 HIVについての日記も参考にしてください。


(朝日新聞より引用)

“世界エイズデー”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    今日は 世界エイズデーでしたか、愛子様のお誕生日のテレビばかりで知りませんでした。(忙しくてテレビは朝くらいしかみれませんが・・)
    私 たちが子供の頃は性教育などはなく 女性の生理のナプキンの当て方くらいでした。息子の頃も 性教育についての父兄の話くらいはありましたが、今はどうなんでしょうか。テレビや雑誌、などに刺激され 心と体のバランスが崩れているようにも思います。 きちんと 学校でも エイズについて 教えるべきだと思います。
    今は手術前の血液検査には エイズ検査が必ずありました。 薬害エイズ以外は正しい知識があれば 防げる病気だと思います。

  2. 函館の看護師 より:

    日本はエイズの疾患について教育や情報が少なすぎるのが原因にあるように思います。
    実際にどのような疾患でどのような治療でなど実際に聞かれてもすぐに答えられないなと思います。

    検査を進める動きも最近は以前よりみられていますが、まだまだ情報量が足りなすぎることが現実にあるように思います。

  3. さくらんぼ より:

    追記
    私の二つ上の従姉妹は お見合い結婚し 妊娠していました。 その幸せが 一瞬にして崩れました。ご主人が 札幌のすすきのへ 友達と遊びに行かれ コンドームを使用しない風俗店で 性病(淋病)に感染してきて 従姉妹に感染し 毎日膿の付いた下着を洗い、 流産して二度と子供の産めない体になり 、子供の産めない嫁はいらないと 家を出され いろいろ相談しましたが、たいした金額の慰謝料ももらわず離婚しました。今は 優しい別の男性と結婚しましたが、子供は授かりませんでした。
    だから 私は 風俗も 札幌のすすきのも 嫌いです。

  4. らずべりー より:

    「新たにHIV感染者、あるいはエイズ患者として報告された人は、毎年、増加しているが、2008年は、HIV感染者1,126件、エイズ(AIDS)患者431件と合計が1,557件となり、それぞれ過去最多となった。なお、各年現在の感染者数・患者数は、過去の累積数から死亡者数を除いた数がそれに当たる。同年までの累計で1万5451人になった。
    国籍別男女別の内訳をみると日本籍男性が多くを占めている。下表に見るとおり、日本籍男性の感染経路はHIV感染者については同性間の性的接触が多くなっているがAIDS患者については異性間の性的接触が同性間を上回っている」上記はネットから引用しています。

    発症前のHIV、発症した場合はAIDS。感染経路は多いもの順に1位異性間、2位同性間の性的接触がダントツに多いようです(その他に薬物注射で注射器の使い回し、母子感染、不明など)
    2008年のHIV 異性間の性的接触 で日本男性が1824名 、女性533名外国国籍の男性 321名、外国籍女性759名、合計 3437 名
    同性間の性的接触での感染は日本男性 4928名 、日本女性は3名、外国国籍の男性は303名、外国国籍の女性は1名 合計5235名  
    感染経路不明者数が1565名

    これを見て驚くのが、女性よりも男性の方が感染者が多いことです。
    昔、知人の男性が、「風俗って、着ければ感染しないっしょ?」って話していた人がいたので、説明してあげたら「へぇー前戯とかでも・・・・体液でも感染することがあるんだ、風俗の女の子は綺麗にしてるから平気だと思ってたよ」って
    返答が返ってきましたが・・・・。
    着ければ感染しないとか高級なお店だから大丈夫っていう考えは・・・・・。
    風俗の女の子も危ないですが、[男性の感染者数が多い]って事は間違った知識、知らないで行為に及んでる場合があるのではないかと思ったりします。
    あとは、片方が知らないところで感染して知らないうちにパートナーにも感染させてしまってる場合もあるのかもしれません。治る性病と違うので・・・
    正しい知識を知ってればもう少し減少させられるんじゃないかと思います。
    覚えがある方は保健所や病院に行って検査を受けて早めに対処する事が大事ですね。身に覚えのない方は大丈夫かと思います。
    放置すると発症を止められくなる可能性もあるかもしれません。
    東京都立駒込病院の感染症センターが治療機関では有名だと思います。
    また、医療従事者の場合は針刺しや血液など患者さんには見えないところで注意しないといけないので神経をつかうと思いますね。

  5. らずべりー より:

    追記
    先程、体液でもうつるというニュアンスのことを書きましたが、体液にも色々あり、唾液による感染は口腔内に傷などがない場合はうつらないと言われています。(キス程度という意味です)

  6. らずべりー より:

    さくらんぼさんのコメントを今アップされましたのを拝見しました。アップ前に書いたのでごめんなさい。治る性病ならっと書いた私ですが、男性は薬で治せばいいでしょうが、うつされた女性パートナーは、不妊症の原因になる恐れもありますし、軽いのりと付き合いで行って、着けないで行為に及ぶ人は……ビックリですよね。

  7. らずべりー より:

    追記
    男性の同性愛の方でのHIV感染、AIDS罹患されている方がどうして多いのか気になり、検索して調べました。性行為で肛門~直腸の弱い粘膜を傷つき出血し、男性同士妊娠の心配が無い理由から着けないで行為をし、精液が傷などの粘膜から侵入して感染してしまうそうです。精液は感染力が強いと言われているのですが・・・・。
    同性愛者が出入りしているハッテン場?と呼ばれるところでも感染が拡大している可能性もあるようです。同性愛が悪いとかそういう事ではないと思うんですけど、妊娠しないからいいではなくて、同性間(男性)のHIVが多い現状がある今、「相手を守ること=自分を守ること」なんだと置き換えて特に同性間でそういうことをする場合には着けるのは必須にしないと感染者は減らないと思いました。

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