医学講座
心療内科と精神神経科
なっちゅんさんから、
心療内科のコメントをいただきました。
心療内科と精神神経科の違いって?
わかっているようで、
なかなか難しいです。
私がいつも怒っている、
厚生労働省に親切な解説ページがあります。
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みんなのメンタルヘルス総合サイト
医療機関の選び方というサイトです。
精神科、神経科、精神神経科、心療内科、神経内科の違いは?
医療機関の看板に書かれている診療科目名がいろいろなので、迷いやすいですね。
「精神科」「神経科」「精神神経科」は同じものです。
どれかが書いてある場合や、併記してある場合は、
「うつ病」「統合失調症」「神経症性障害」などのこころの病気を診ている精神科の医療機関と考えて間違いありません。
心療内科
「心療内科」は心理的な要因で身体の症状(胃潰瘍、気管支ぜんそくなど)が現れる、いわゆる「心身症」を主な対象としています。
しかし、「心療内科」と看板に書いてあっても、実際にはこころの病気を診ている医療機関がたくさんあります。ただし、こころの病気を全て診るわけではなく、軽い「うつ病」や「神経症性障害」など一部のこころの病気しか診ないところもあります。
神経内科
「神経内科」は、パーキンソン病や脳梗塞、手足の麻痺や震えなど、脳や脊髄、神経、筋肉の病気を診る内科です。精神的な病気を主に診ているわけではありません。
しかし「神経内科」と看板に書いてあっても、実際にはこころの病気を含めて診ているところがあります。また、「認知症」や「てんかん」は、精神科でも神経内科でも診ています。
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医師の私でも選ぶのは難しいです。
心療内科は新しい診療科目です。
正式に名前が認められたのが1996年。
形成外科や美容外科より後になって、
正式に認められました。
現在心療内科の講座・診療科を持つ医学部や医科大学は、
九州大学、東京大学、東邦大学、関西医科大学、鹿児島大学の5大学のみです。
心療内科が生まれたのが九州大学です。
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心療内科にも専門医制度があります。
残念なことですが心療内科専門医はとても少ないです。
日本心療内科学会専門医は、
2015年6月10日現在で127人です。
それと比べて
日本精神神経学会専門医は、
2015年7月24日現在10325人のデーターが登録されています。
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一般の方は、
精神科、
神経科、
精神神経科という看板のクリニックより、
心療内科、
こころのクリニックという名前のクリニックが、
何となく入りやすいです。
でも日本全体で心療内科専門医が127人しかいないのです。
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私が不眠症になったら、
精神神経科の専門医や指導医に相談します。
実際には、
精神神経科の医師が、
看板に心療内科を掲げているところもあります。
そのほうが入りやすいからだと思います。
専門医でも先生との相性もあります。
措置入院などの診断ができるのは、
精神保健指定医です。
クリニックを選ぶ時に参考にしてください。
“心療内科と精神神経科”へのコメント
コメントをどうぞ
違いがわかりませんでしたが
心療内科の方が行きやすいですね。
以前は岡山の心療内科に行ってました。
私は今隣の隣の市のメンタルクリニックに通院、更にいい名前かなと思います。
カウセリングが心を癒してくれます。
私は内科の先生からの紹介で今のクリニックに行っていますが、私自身も精神科という看板より心療内科の方が入りやすいです。 クリニックの名前も○○駅前クリニックで心療内科、精神科、内科と書いてあります。 薬に副作用があるため二週間に一度通院しなければならないのが大変です。 心療内科と書いてありますが、私の病名は心の病気です。 精神科、としか書いてなかったら よほどのことがない限りいかないとおもいます。通院して一年半経ちますが 自分ではあまり変化がないように思います。 でもやはり 精神科では 私は行きたくないです。心療内科、ハートクリニック、などなら行きやすいかな。 みなさんはどうでしょうか?