医学講座
新米形成外科医師への助言
昨日の院長日記、
日本美容外科学会第123回学術集会(東京)②に、
さくらんぼさんからコメントをいただきました。
先生のブログは新米形成外科医師に色々アドバイスしている内容ですね。
ちょっと 素人には難しいです。
生きているうちに新米形成外科医師に
本間先生の持っている知識を伝授するおつもりなんですね
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ありがとうございます。
私の院長日記は、
同業の先生にもよく読んでいただいています。
私は今年61歳になります。
日本の形成外科教授で、
私より若い先生がたくさん増えました。
同年代の教授は学会会長など、
日本形成外科学会の要職を務めています。
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国立大学、
公立大学、
私立大学を問わず、
最近の形成外科教授は大変です。
若い先生が入局しても、
○○大学形成外科で研修という、
一行の経歴のためだけに入局し、
すぐに辞めてしまう先生がいるからです。
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昔から、
専門医も取らずに辞めてしまう先生や、
専門医を取得したら、
速攻で辞めてしまう先生はいました。
最近は臨床研修制度のために、
大学の医局に入る先生が減った上に、
辞めてしまう若い先生が多いようです。
多くの形成外科教授が嘆いています。
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辞めた先生が行き着く先は、
なんちゃって美容外科医です。
初期研修の何倍もの給料や、
豪華な宿舎など、
魅力的な言葉で先生を勧誘します。
大手美容外科が、
○○美容外科札幌院を出店しようとすれば、
必ず医師免許を持った先生が必要になります。
少しでも安い給料で若い先生を雇うと、
経営者はもうかります。
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指導してくれるベテランの先生もいない、
大手○○美容外科
頼りになるのは、
先生ではなく、
ベテランの看護師さんだったりすることもあります。
雇う時には甘い言葉で誘います。
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鼻を高くする注入剤で、
鼻が壊死になってしまったとか、
失明寸前になったとか、
そんなこわいことは言いません。
実際には、
死亡事故も起きていますし、
鼻の壊死症例も学会で報告されています。
執刀したり、
注射をした先生の責任になります。
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私は形成外科が好きです。
○○大学形成外科入局という、
一行の経歴のためだけに、
形成外科を利用されるのは心外です。
若いうちは苦労して、
いい指導者について、
しっかり勉強するのがいいと私は思います。
事故を起こしてから後悔しても、
患者さんは元に戻りません。