医学講座

カキフライと夫の笑顔

 平成28年11月7日、朝日新聞朝刊、
 ひとときへの投稿です。
 カキフライと夫の笑顔
 わが家の食卓にカキフライが並ぶ季節になりました。夫の顔はほころび、それはおいしそうに食べます。とても、以前は胃ろうをしていた人には見えません。
 夫は6年前、肺炎で入院し、胃ろうをつけました。栄養は補えましたが笑顔は消え、言葉も少なくなって、気力をなくしてしまいました。退院の際、主治医から「家庭でみるのは大変。どこか施設に」と言われましたが、お断りして自宅に帰りました。
 なるほど、胃ろうの管理は大変でした。が、それ以上に、夫の無表情の姿に何とかもう一度、口から食べさせたいと思いました。
 離乳食のようなものから始め、少しずつ形のあるものへと進めました。そして、自宅に戻って5カ月で胃ろうの卒業に成功したのです。夫に笑い声が戻り、好きな松本清張の本を読む時間も増えました。
 そんな生活の中、昨年私が胆管の手術をして、揚げ物を控える身になりました。
 でも、カキフライ大好きの夫に合わせ、私は衣を半分外して一緒に食べています。来春までしばらくの間、夫婦でカキフライを楽しむことができそうです。
 (茨城県牛久市 姫田晶子 主婦 78歳)
 (以上、朝日新聞より引用)

      ■         ■
 私もカキフライが大好きです。
 先日も奥さんとイオンに行きました。
 カキが売ってました。
 :カキフライ食べたい
 奥さん:まだ高いから(だめ)
 :う~ん
      ■         ■
 本間家では、
 牡蠣が安くならないと買ってもらえません。
 どうしても食べたい時は、
 自分ひとりでイオンに行って、
 電話で奥さんに確認します。
 :カキ買っていい?
 奥さん:いくら?
 :特売で○○円。100gのサロマ湖産
      ■         ■
 奥さんの許可がないと、
 なかなかカキフライを食べられません。
 茨城県牛久市の姫田さんのお宅は、
 奥様の晶子さまがお優しいですね。
 一度、胃ろうになったのに、
 5ヵ月で卒業はすごいです。
 本人の努力もさることながら、
 奥様が
 離乳食のようなものから始め、
 少しずつ形のあるものへと進めた
のがよかったと思います。
      ■         ■
 主治医から
 「家庭でみるのは大変。どこか施設に
 と言われましたが、
 お断りして自宅に帰りました。

 これもすごいです。
 自宅が一番です。
 夫に笑い声が戻り、
 好きな松本清張の本を読む時間も増えました。

      ■         ■
 私も将来は自宅がいいです。
 たとえおひとり様になっても、
 自宅がいいです。
 カキフライを何歳まで食べられるか?
 自分でもわかりません。
 今日のひとときを読ませていただき、
 とてもほっこりした気持ちになりました。
 茨城県牛久市の姫田さん、
 ありがとうございました。

“カキフライと夫の笑顔”へのコメント

  1. なっちゅん より:

    胃ろうから自宅で普通食になるまで、
    されたとはすごいことだと思いました。
    素晴らしいですね。
    普通は施設にお願いしてしまいそうです。

    父は将来、手がかかるようになれば施設に入ります。
    と誓約書を書いてくれましたが
    とある日、施設に入るくらいなら死にたいと言ってました。
    可哀想に思います。
    でも正直、自信がありません。

    ケアマネさんも父を最期まで見るのは
    先月、無理だと言ってました。

    難しい問題です。

    カキフライ、父も好きなのですが
    なかなかお高くて手が出ません。
    でもこの冬に一度は食べさせたいと思ってます。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。やはり現実問題は難しいですね。誰かが無理をしないと自宅で介護は無理ですし、施設に入ってもらってもいろいろ大変です。うちは親父が入院して手術をした時期が大変でした。夜間せん妄で看護師さんに迷惑をかけっぱなしでした。自分がせん妄になったらと考えるとぞっとします。

  2. さくらんぼ より:

    すみません。我が家は 病院からすぐに 老人保険施設に入れました。 今はまったく歩けず 糊のようなご飯を食べさせてもらい、尿漏れ、便漏れもあり週二回私が洗濯物を取りに行きますが、どっさりあり大変です。 私も同級生からどうしたら施設に入れられるの?と聞かれますが、本人が絶対行かないと言えば行けませんと言ってます。私の場合ケアマネさんが一生懸命だったことと 、条件が合っていたからです。 家では時々熱をだす父をみる事はできません。 羨ましいお話でした。が、母も介護は無理です。 先生のように 家に居たいと言われると困ります。反対だったら 奥様を介護なさりますか?引退されているならまだしも働いていたら、、

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。そうですね。うちも親父が亡くなる前は老人2人でサ高住に入る予定でした。無理に母親が父を介護しようとして腰を痛めました。13階まで階段を上り下りしていたばあさんが要支援1になってしまいました。私がうちの奥さんの介護は仕事をしながらは無理です。「市長の代わりはおっても、夫の代わりはおりまへん」という名言を残し、奥様の介護のために大阪府の高槻市長を辞職された江村利雄さんが有名になりました。奥様は亡くなられたようです。私はわがままだから家にいたいですね。

  3. すみれ より:

    夫は三食つくります。私は、目分量で料理していたのに、夫はすべてグラムまで計ります。会社を辞めてこれからというときに私がなにもできなくなり、申し訳なくなります。94歳になる母が一人で暮らしているのですが、毎月病院に行く度に先生から施設にはいるように、と言われるそうです。本人は自分の家がいいみたい。むずかしい問題ですね。胃瘻がなおったのは奇跡です。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。すみれさんのご主人はきっちりとした性格だからグラムまで計るのだと思います。私も手術の時は0.1㎜まで計測します。私は時間がないので料理はしませんが、私が台所を使うととてもきれいになります。息子も同じです。胃瘻は嫌ですね。お母様は94歳でとてもご立派です。手に職があるのできっとしゃきっとしていらっしゃるのだと思います。

  4. くくるん より:

    身近にも胃ろうを卒業した方がいました。とても元気で、以前に胃ろうだったとは思えないほどです。
    食欲もあります。
    家族は口から食べる喜びを忘れて欲しくないと言ってました。

    ちなみに私は生カキが好きです。
    サロマ湖でもかきがとれるんですか?

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    北海道で売っている牡蠣はサロマ湖産が多いです。厚岸あっけしも有名ですが高価なのかイオンでは見たことがありません。あと知内しりうちという道南の町も有名です。

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