医学講座
第34回日本形成外科学会基礎学術集会(鹿児島)⑤
今日は2025年10月20日(月)です。
第34回日本形成外科学会基礎学術集会(鹿児島)で勉強したことの最後です。
皮膚腫瘍外科分野指導医教育シンポジウム
10月16日(木)10:10~11:40(第2会場)
司会:林 礼人(横浜市立大学医学部形成外科)
前田 拓(北海道大学大学院医学研究院形成外科学教室)
皮膚悪性腫瘍診療における外科的治療のこれから
ー皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン改訂を踏まえてー
1)皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン第4版改訂の現状
横浜市立大学医学部形成外科 林 礼人
2)悪性黒色腫
熊本大学医学部皮膚科 福島 聡
3)乳房外パジェット病
鹿児島医療センター 皮膚腫瘍科 松下茂人
4)基底細胞癌
市立札幌病院形成外科 七戸龍司
5)有棘細胞癌
神戸大学大学院医学研究科形成外科学 野村 正
6)形成外科皮膚軟部腫瘍ガイドライン統括として
神戸大学大学院医学研究科形成外科学 野村 正
■ ■
形成外科で多いのが皮膚腫瘍の手術です。
皮膚がんの見落とし
10年前、直美なんて言葉がなかった頃から私は警告していました。
2015年2月10日の院長日記です。
今の若い先生の中には、
♡高級優遇♡
…という言葉に惹かれて、
卒後研修が済んだら、
すぐに大手美容外科チェーン店に就職。
卒後数年目で、
○○美容外科札幌院院長に就任
…という先生もいます。
■ ■
学生時代に、
満足に講義も出席しないで、
皮膚科なんて勉強しなかった先生が、
なんちゃって美容皮膚科医や
なんちゃって美容外科医になったとします。
なんちゃっての先輩医師から、
ちょっとレーザーのSWの入れ方を教わっただけで、
すぐにホクロの治療をする先生もいます。
■ ■
はいはい、
おホクロの治療は簡単ですょ…
当院の最新式レーザーで取れば…
一回で簡単に取れますょ
…なんて危険な治療です。
悪性腫瘍を見逃す可能性があります。
悪性黒色腫や基底細胞癌は見分けがつかないことがあります。
皮膚がんの見落としは大変なことになります。
■ ■
↑ここまでは10年前に書いた内容です。
皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインが改訂されています。
71歳の私が皮膚悪性腫瘍を手術することはありませんが、
見落とすと大変です。
ちゃんと勉強をしていないと、
時代について行けなくなります。
鹿児島の学会では、
市立札幌病院形成外科の七戸龍司先生から、
基底細胞癌のことを教えていただきました。
簡単な『しみ』だと思っていたのが、
悪性腫瘍のことがあります。
相談無料の美容皮膚科は気をつけてください。
直美の先生には無理です。
“第34回日本形成外科学会基礎学術集会(鹿児島)⑤”へのコメント
コメントをどうぞ
ほくろやシミ、
皮膚悪性腫瘍だったら
怖いですね。
ダーモスコープでしたか?
ある皮膚科でないと
ほくろやシミの除去は
しない方がいいですね。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。ダーモスコピーでもわからないことがあります。ちゃんとシミの診断をすること自体が難しいです。無料相談ですぐにレーザーなんてところはダメです。脱毛専門クリニックでは、施術は看護師、医師は問診だけというところがたくさんあります。気をつけていただきたいです。
学会お疲れ様でした。
そして大切な情報を教えてくださり、
いつもありがとうございます。
ほくろの悪性腫瘍についても
以前の先生の日記で勉強に
なりました。
よくわかっていないお医者さまに、
命も失いかねない病を見逃されて
しまっては大変です。
本間先生のように学会等で
積極的に学ばれて知識やご経験が
豊富なお医者さまと繋がることの
大切さがわかりました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
コメントをいただきありがとうございます。皮膚悪性腫瘍の診断や治療は10年前と大きく変わっています。71歳になっても勉強を続けないと『いい医療』は提供できません。お給料が高いだけで直美になる若い先生が増えて、困ったことだと71歳のジジ医は思っています。
ほくろやしみでは素人では見分けられません。
次男も鼻の頭のほくろを採ったようですが、調べたか心配になります。
メラノーマは怖いです。高須克弥先生の犬もメラノーマで亡くなりました。
【札幌美容形成外科@本間賢一です】
収穫時期で配達もあり、お疲れのところコメントをいただきありがとうございます。お身体に気をつけてください。高須克弥先生の愛犬チャッキーは2010年に悪性黒色腫で亡くなりました。悪性黒色腫はこわいです。初期の悪性黒色腫は見分けがつかないこともあります。皮膚科専門医でも誤診することがあります。なんちゃっての先生には絶対に無理です。私はもう悪性黒色腫の手術をすることはありませんが、誤診しないために学会で最新の知見を勉強しています。