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住民票の写し
役所でいただく書類には、戸籍謄本、印鑑証明、住民票などがあります。
この中で、住民票だけ、
『住民票の写し』が正しい日本語だということを、つい最近知りました。
『住民票の写し』は‘住民票’のコピーではありません。
役所に保存してあるのが‘住民票’。
私たちが、役所からお金を払っていただくのが、『住民票の写し』です。
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ネットバンキングやネット証券など、インターネットを使ったお金の取引が多くなっています。
お金を不正に、やり取りされると困るので、本人確認を厳しくされます。
口座開設にも、さまざまな書類が必要です。
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昨年、ご紹介した、新生銀行に口座を開設するには、2種類の本人確認書類が必要です。
A.コピー(下記のうち一通)
・運転免許証(変更があれば裏面もコピー)
・パスポート(顔写真のページと住所のページ)
・住民基本台帳カード(変更があれば裏面もコピー)
・各種健康保険証(住所欄があれば裏面もコピー)
・各種年金手帳(住所記載ページもコピー)
・各種福祉手帳(住所記載ページもコピー)
B.原本(コピー不可)(下記のうち一通)
・電話・携帯電話
・電気
・水道
・ガス
・NHK
・当行所定(Yahoo! BB、OCN、nifty、DION、Plala、BIGLOBE、So-net、DTI、ODN、フレッツ)のインターネットプロバイダー
・CATV
の請求書・領収書の原本。
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新生銀行では、2種類の書類で本人が、本当にそこに住んで、生活しているかどうか?を確認しています。
引っ越して間もないと、請求書が前の住所のままなので、難しいことがあります。
この時は、『住民票の写し』の原本で、証明します。
新生銀行のHPには、『住民票の写し』について、
・ 作成、発行後6ヵ月以内のものに限ります。
・ ご本人さま記載ページだけでなく、発行日、発行者印のあるページまですべてお送りください。
・ 複数ページで発行されたものは切り離さずそのまま全てお送りください。
と書かれています。
住民票の写し(コピーのことではありません)と書かれています。
これだけだと、役所からいただくのが、『住民票の写し』であることは、わかりません。
ただ、コピーはダメだということはわかります。
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住民票は、役所にある原本のこと。
私たちが、お金を払ってもらうのが『住民票の写し』。
昔は、役所に、紙でできた、住民票という‘札(ふだ)’があって、その写しをいただいていたのでしょう。
今は、戸籍も電子化されています。
『住民票の写し』は、いかにもお役所らしい、古い言葉です。
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私は、岩井証券という会社に登録してある住所を変更するのに
『住民票の写し』のコピーを送ってしまいました。
書類不備で返送されてきました。
住民票のコピーは受付できかねます。
お手数ですが、添付の「本人確認書類について」を参照の上、送付願います。
と書いてありました。
最初は何のことかわかりませんでした。
よく読んでみて、はじめて、私たちがいただくのが『住民票の写し』であることを知りました。
紛らわしい(マギラワシイ)日本語です。
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運転免許証や住民基本台帳カードはコピーを送ります。
住所変更をすると、裏面にゴム印と公印で訂正してくれます。
住所変更を証明するために、免許証の表と裏をコピーして送ります。
カード式の健康保険証は、裏面に自分で住所を記入するようになっています。
実際に住んでいない、住民登録もしていない、住所を記入することもできます。
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運転免許証や健康保険証の裏面には、本人の名前も記号番号も記入してありません。
他人の運転免許証や健康保険証を借りて、裏面に書かれた、他人の住所を‘悪用’してもわかりません。
『住民票の写し』には、前住所、住所を定めた日(移動年月日)も記載されます。
どちらが、正確に新しい住所を証明できるかというと、私はコピーでも『住民票の写し』だと思います。
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金融機関が、住所にうるさくなった理由は、法律が改正されたからです。
金融機関等による顧客等の本人確認等及び預金口座等の不正な利用の防止に関する法律施行規則
という、長い名前の法律ができました(平成18年9月22日公布)
これにより、平成19年1月4日から、本人確認が厳しくなりました。
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この法律によると、
運転免許証や健康保険証は、第三者が入手できない、公的証明書。
『住民票の写し』は、第三者も入手できる、公的証明書。
と区別されています。
不思議なことに、金融庁は、HPで『住民票の写し』と言わないで、住民票と記載しています。
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私は、誤解を招く、『住民票の写し』などという、お役所用語は、死語にしてほしいと思います。
義務教育では、『住民票の写し』が正しい日本語である、とは教えていません。
センター試験にも出ません。
ふつうの日本人は、『住民票の写し』といわれると、住民票のコピーを連想します。
間違いやすいお役所用語は、訂正するべきです。
住所変更は、『住民票の写し』のコピーでもできるようにして欲しいと思います。