医学講座

癌の告知

 さくらんぼさんから、
 癌(がん)の告知について、
 ご質問をいただきました。
 私は形成外科医として、
 皮膚がんの手術を担当しました。
 顔や手足など、
 身体中どこにでも、
 皮膚がんができます。
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 目に見えるところを、
 切って
 がんを切除する
 ので、
 正確に病名を告げなければ、
 手術はできません。
 悪性の疑いがありますので
 大きく切除して検査します。
 では…
 手術を承諾していただけません。
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 手術を前提にお話しする時は、
 がんのことを
 できるだけ詳細に説明して、
 手術の必要性や、
 起こり得る障害などについて、
 ご説明していました。
 問題なのは…
 手術の適応もなく、
 他の治療法でも難しい、
 末期がんのような場合です。
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 不治の病であると、
 告知すると…
 患者さんは絶望され…
 生きる望みすら無くしてしまいます。
 大企業の経営者。
 政治家。
 社会的な地位がある方…
 その方の病気がわかってしまうだけで、
 会社の株価が大暴落…
 なんてことが起きそう…
 という場合はどうでしょうか?
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 企業が存続の瀬戸際で、
 社長が『がんで余命6ヵ月』とわかれば、
 大変なことになります。
 人間の‘死’には、
 ‘死後’にさまざまなことが起こります。
 末期がんの方でも、
 正確に病名を告げなければならないことがあります。
 『医者同士』の場合も困ります。
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 私の考えは…
 がんの告知は、
 ケースバイケース
 だと考えています。
 医師とストレスという日記に書きましたが、
 医学なんて無力なものです
 山崎浩一先生を偲ぶという日記に書いてあります。
 山崎先生の
 「患者さんの性格や職業、家族まで考えて治療方針を決める」
 「がん患者に向き合う医師は、
 病気の進行について悲観的な見通しを言うの
 は絶対にやめてほしい。
 という言葉が私の心に残っています。

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