医学講座
目の脂肪と眼瞼下垂症
相撲ファンの方には、
申し訳ございません。
おすもうさんの目を例にとって、
目の脂肪と眼瞼下垂症(がんけんかすいしょう)について、
ご説明いたします。
イケメンといわれている
おすもうさんでも…
おすもうさんの目は横に長い目です。
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おすもうさんは、
たくさん食べて、
稽古(けいこ)をして、
筋力をつけます。
力士の体が大きいのは、
脂肪だけではなく、
筋肉が大きく影響しています。
平均的な体重はどのくらいでしょうか?
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おすもうさんは、
体重が100㎏を超えています。
そうすると…
まぶたにある、
眼窩脂肪(がんかしぼう)という、
脂肪が多くなります。
脂肪が多くなるので、
腫れぼったい、
厚い目になります。
■ ■
まぶたが厚い方には、
・眼輪筋(がんりんきん)という筋肉が厚い方。
・額(ひたい)の骨が出ているので、
まぶたが厚く見える方。
・脂肪が多いので、
おすもうさんのように、
まぶたが厚くなる方。
さまざまな原因があります。
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モデルさんや、
女優さん、
ミス○○になった、
美人の女性
キレイを維持するために…
日々努力なさっていらっしゃいます。
どんなにキレイな目の方でも、
体重が5㎏も増えると…
二重の形が変わります。
■ ■
身長154㎝
体重68㎏
のお嬢様は、
まず食事療法や運動療法で痩せることです。
脂肪吸引をしても、
目の脂肪をとってもダメです。
100円で痩せる方法
をおすすめします。
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ところが…
身長154㎝
体重42㎏
どう見ても細い方で、
目にだけ脂肪がついている方が、
いらっしゃいます。
形成外科の教科書にも、
美容外科の教科書にも、
眼科の教科書にも、
脂肪と眼瞼下垂症については書いていません。
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眼瞼下垂症を治すには、
眼瞼挙筋という筋肉を調節します。
筋肉の働きが悪い時は、
他の部位から、
筋膜という‘すじ’を移植して、
引っぱり上げることも保険で認められています。
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ところが、
筋肉の調節だけでは、
脂肪がじゃまをして…
まぶたが上がらないことがあります。
そういう時は、
余分な脂肪を取ってあげると、
すっきりとして、
ものが見やすい
黒目が大きな目にすることができます。
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眼瞼下垂症の手術は奥が深く、
難しい手術だと痛感しています。
まぶたの脂肪を取っても、
保険診療の眼瞼下垂症手術でしたら…
追加料金はいただけません。
(健康保険の規定です)
まぶたの脂肪を取らないと
眼瞼下垂症が治らないことを…
私に教えて下さった患者さんに、
感謝しています。
2回も痛い思いをさせてしまい、
申し訳ございませんでした。