医学講座
おしりの毛
おしりに毛が生えていることがあります。
男性では、ほぼ100%?
女性でも、肛門周囲にも毛がはえることがあります。
毛の生え方は、人によってさまざまです。
生えて欲しいところに生えないで、
生えなくてもよいところに生えるのも毛です。
毛の生え方は、遺伝によるところが大きいようです。
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男性は、毎日ヒゲを剃ります。
女性もワキ毛やビキニライン、
人によっては上肢・下肢の毛も剃らなくてはなりません。
男性より、女性の方が手間がかかります。
レーザー脱毛を希望される方は、圧倒的に女性です。
中には、‘保険適応’にして差し上げたいくらいの
‘多毛症’の方もいらっしゃいます。
残念なことに、現在の日本の健康保険制度では、
どんなに多毛でも、健康保険でレーザー脱毛はできません。
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毛が原因で病気になることがあります。
毛巣瘻(モウソウロウ)Pilonidal sinus(ピロニダール・サイナス)といいます。
お尻の穴の後ろから、背中にかけて毛が濃い人がなります。
お尻の割れ目に、毛が生えています。
たまたま、反対側から生えた毛が、皮膚に刺さることがあります。
割れ目になっているので、まっすぐに伸びると反対側に刺さります。
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この毛が刺さったところの皮膚に炎症を起こします。
最初は気づきませんが、しだいにニキビからおできになります。
毛が中に入って、毛玉状になり、そこにバイ菌がつくと最悪です。
熱が出て、座ると当たって痛くなります。
くさい膿(ウミ)が出て、パンツが汚れます。
化膿がひどくなると、膿と一緒に血も出ます。
化膿していても、毛はどんどん伸びますから、
炎症は日に日に強くなります。
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こうなると、手術しか治す方法がなくなります。
肛門の周りにできるので、
痔瘻(ジロウ)という痔の病気と間違われることもあります。
手術は、化膿しておできのように膨らんでいるところを切除します。
もちろん健康保険が使えますが、
重症の方は入院が必要になります。
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この病気の予防には、脱毛が一番です。
肛門より背中側の割れ目に、
太い毛が生えている方は要注意です。
こんな‘病気’があるなんて、お医者さんでも知らない人がいます。
もちろん看護学部でも看護学校でも教えません。
看護師さんでも知らない人がいます。
健康保険は使えませんが、レーザー脱毛で予防できます。
女性はビキニ奥の脱毛料金で治療が可能です。
男性の方は範囲によって違いますので、費用をお見積もりいたします。