医学講座
階段男
平成20年5月4日、朝日新聞日曜版の記事です。
元気の秘密
常に鍛えるそれがプロ
喜劇役者
伊東四朗(いとうしろう)さん
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5階までなら、必ず階段を使うように心掛けている。
1階だけでもエレベーターに乗るのを見ると
「もったいない」と思う。
「人に見てもらう仕事をしている。
鍛えておかなければいけない。
それがプロだろう」。
そう語る厳しい表情が一転、ほほ笑みに。
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「階段男ですね」
自宅に戻ると、
都内などの街の様子が映し出されるウォーキングマシンで4~8㌔歩く。
その後、風呂に入りながら、百人一首などを声に出して覚える。
覚えるものは大リーグの全球団名だったり、全米の州名だったり。
その日によって変えている。
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5、6年前、「脳の細胞は毎日死滅している」
と聞いたことがきっかけで始めた。
「脳を休ませちゃだめだと、
時間があれば台本の脇に暗記したい数字を書き連ねることも。
「つまらないだろうと言われるけど、そんなことはない。
仕事のためにやっているんだから。せりふの入りもよくなった」
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テレビ番組の司会のほか、映画、ドラマでシリアスな役もこなす。
ただ、あくまでも自らのことは「喜劇役者」と呼ぶ。
「世の中、普通の生活の中に喜劇的なことがいっぱいある。
それを見過ごしているだけですからね。
刑事役を演じていても
『こう言ったら和むだろう』なんて、
喜劇の視点で考えたりしている」
いつでも仕事を活力にしているようだ。
文・本多昭彦 写真・安藤由華
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1937年、東京生まれ。
1962年、三波伸介、戸塚睦夫と
「てんぶくトリオ」を結成し人気に。
テレビ番組の司会やコント、
「おしん」(NHHK)など
多数のドラマ・映画の役者と、幅広い分野で活躍。
6月7日公開の
映画「築地魚河岸三代目」(松原信吾監督)で
2代目店主役を演じている。
「伊東四朗一座」を作り、舞台喜劇も続ける。
(以上、朝日新聞より引用)
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私も平成18年11月6日の日記に書いたように…
‘階段男’です。
きっかけは、健康診断で中性脂肪が正常値の3倍だったことでした。
内科の友人に相談し、運動をすすめられました。
当時は今よりもっと働いていました。
休日もありませんでした。
もちろんスポーツクラブに行く時間もありませんでした。
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日常生活の中で、できる運動法を探しました。
以前にも書いたように…
整形外科教授の石井清一先生が、
朝、エレベーターを使わずに…
1階から10階まで、
歩いて上がられるのを見てチャレンジしました。
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私の形成外科医局は13階にありました。
札幌医大の最上階でした。
最初は、5階まで上がっただけで…
息が切れました。
その後、8階、10階と少しずつ休まずに上がれるようになりました。
退職する頃には、
地下一階の外来から13階まで…
ヒョコヒョコ上がれるようになりました。
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大学時代には学生実習も担当していました。
臨床実習に来た学生さんに言いました。
『エレベーター来ないから、階段で上がろう!』
『先生、マジっすかぁ?』
『13階っすよ!』
勇気ある学生さんが、私に着いてきました。
全員、8~10階付近で、
『もう、ダメっす!』
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私は今でも…
毎朝、札幌美容形成外科のスノー会舘ビルの階段を上がります。
6階建ですが、屋上の7階まで階段があります。
たまに、下の雪印パーラーの店員さんと会います。
変なおじさんと思われていることだと思います。
階段のおかげで、中性脂肪は下がったままです。
これからも、階段を愛用したいと考えています。