医療問題
専業主夫
平成20年5月30日、朝日新聞-声-の欄への投稿記事です。
専業「主夫」は
情けないのか
派遣社員(東京都狛江市、41歳)
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「『専業主婦』も立派な仕事だ」(15日)を読み、
なぜ家を守るのは
みな女性なのかと思った。
我が家は共働きで3歳の子供がいる。
子供が1歳の頃、
家庭と仕事の両立が難しいため、
専業主夫になりたいと妻に申し出た。
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「家庭に入るのは、
男としてちょっと情けないと思う」
と却下された。
「女として」と妻に言ったことがない私は
「男として」という言葉に少々カチンときた。
妻は看護師で、
職場は2交代制だ。
勤務時間外も勉強会や学会などで忙しい。
妻が不在の間は私が家事を切り盛り、
育児をする。
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仕事と家庭生活に追われ、
夫婦は疲れきっていた。
少し収入が減っても、
片方が家庭に入れば人間らしく
幸せに暮らせると思った。
妻の方が高給取りだが、
引け目を感じたことはない。
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しかし、
仕事を辞めて家事に専念するなら、
身分が不安定な私の方だろうと考えた。
キャリア志向の女性が増える中、
男性が家庭を守るという選択肢が
あってもいいと思った。
(以上、朝日新聞より引用)
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看護師さんが、家庭と仕事を両立するのは大変です。
私が今まで勤務した総合病院は、
例外なく夜勤がありました。
病院に附属保育園があるところもありましたが、
夜間の保育はしていませんでした。
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私:「夜勤の時は、子どもさんはどうするのですか?」
看護師さん:「お父さんとお留守番」
私:「朝はどうするのですか?」
看護師さん:「お父さんが保育園までタクシーで連れてきてくれて、
その後、会社へ出勤」
「子どもが熱を出したり、病気した時が一番困るのよねぇ~」
私:「子どもさんが病気の時は?」
看護師さん:「実家の母に応援を頼むの。おばあちゃんがいないと無理ょ」
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こんな具合でした。
総合病院の病棟は、定時には終わりません。
保育園の延長保育も、19:00頃まででした。
保育園から、子どもさん2人を連れてきて、
病棟の詰所で、子どもさんにおやつを与えて、
お母さん看護師さんは、記録を書いていました。
ダダもこねずに、とても良い子たちでした。
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北大病院の女医さんは、
私の非常勤(医師)のお給料より、
子どもの保育園の保育料の方が高いのょ!
いったい何のために働いているのか?
なんてことをよく言っていました。
医療従事者に限らず、
仕事と家庭の両立はどんな職種でも難しいものです。
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私は、主夫にはなれないと思いますが、
もし私が主夫になったら…
きっと完璧を目指して、
家の中はピッカピカ。
週に一度は、フルコースのディナー
なんて…
ことは無理かなぁ~
と考えたりします。