医学講座
ライラックさんへの回答です
昨日(平成20年5月20日)の日記に、
ライラックさんからご質問をいただきました。
小陰唇は 左右対象でないので気になります。
大きい方の小陰唇は なんだか色も黒ずんでいるのですが、
手術した場合 色はピンク色とはいかないまでも 治りますか?
はみ出した小陰唇が黒くなるのは、
慢性的に刺激を受けて(こすられる、かぶれるなど)
そこに色素沈着が起こるからです。
黒くなった部分を切除してしまうので、
見た目がよくなるだけではなく、
生理用品や下着によるかぶれや刺激も少なくなります。
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処女膜再生手術
これは多くの美容外科の診療メニューにあるので、
札幌美容形成外科でも掲載しています。
実際には不要な手術で、
私自身は一例も施術したことはありません。
手術自体は簡単です。
ただ、妊娠出産した方には、絶対にできません。
処女膜というのは、粘膜のヒダのようなものです。
出産するとなくなってしまいます。
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年を重ねると筋肉がゆるみ
尿失禁になったり
腟が緩んだりしてきますよね。
尿失禁には 肛門や腟部に力を入れる体操がありますが
腟部の緩みは手術で治せますか?
それは永久的なもの ですか?
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まず尿失禁です。
高齢化とともに、
女性は尿失禁、
男性は前立腺肥大が高頻度で起こります。
女性の尿失禁には、骨盤筋群を鍛える体操があります。
腟のゆるみにも、この体操はよいようです。
ただ体操で治らない尿失禁は、手術があります。
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泌尿器科や婦人科で相談されるとよいと思います。
私の同級生に藤井美穂先生という女医さんがいます。
札幌医大産婦人科講師→天使病院産婦人科部長を経て
現在は時計台記念病院産女性総合診療センター長です。
とてもよい先生です。
私が女性だったら、藤井先生にかかります。
尿失禁や婦人科疾患でお悩みでしたら、
是非、藤井先生にご相談下さい。
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腟縮小手術は、受ける方がいらっしゃいます。
弛みを治すというより、
腟の入り口を小さくする手術です。
ゴムではないので簡単には弛みません。
‘美容?’目的で受ける場合が大部分ですが、
出産時に重度の会陰裂傷になると…
肛門まで裂けることがあります。
それを避けるために、会陰切開をします。
分娩時の損傷による、腟の弛みやキズは
健康保険の適用になることもあります。
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ある週刊誌に 男性自身に 真珠の玉を何個が入れたとか、
亀頭部にヒアルロンサン?注入とか読んだ事がありますが、
そんなもの入れて 邪魔になりませんか?
そういった手術をするのも美容形成なのですか?
でも上記のような男性の手術は
コンプレックスという点からとは
違っていると思いますいますが・・
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前任の中央クリニックでは、
シリコンボール挿入術や
亀頭強化術というシリコン注入をしていました。
真珠やハブラシの柄を削ったものを
刑務所やロシアに抑留されていた時代に入れた…
という方がいらっしゃいました。
『シャバに出てから、女にもてようと思った』
とういうのが動機だそうです。
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看護師さんは全員、
私ならイヤだと言っていました。
私自身も、
シリコンボールや真珠を入れようとは思いません。
皮膚の下に入れるので…
意外と痛みや不自由はないようです。
何個も入れてくださいという方もいらっしゃいました。
『女にもてた?』かどうかはわかりません。
ただ、普通の女性はイヤだと思います。
たまにお問い合わせがあります。
私は、自分自身にしようとは思わないので、
札幌美容形成外科では、
シリコンボールや真珠挿入の施術はしておりません。