医学講座
手術中の確認
昨日の日記のコメント欄に
次のご質問がありました。
先生に質問なのですが、
こういう眼になりたい等、
眼の開きについて、
手術中に鏡で確認は可能なのでしょうか?
■ ■
眼瞼下垂症手術は保険適応の手術です。
美容目的の手術ではありません。
ですから、
あの女優さんの目になりたい。
目尻の垂れた部分だけを、
ほんの少しだけ切除して欲しい。
というご希望には…
残念ながら沿うことができません。
■ ■
それじゃ…
高いお金を払って…
TVで宣伝している○○美容外科へ行けば?
何でも願いが叶(かな)う?
かというと…
美容外科の自由診療でも…
100万円を払ったとしても…
もともとの目からかけ離れた…
女優さんの目にはできないのです。
■ ■
人間の目は人種によって大きく違います。
眼球の大きさそのものが違うこともあります。
目を入れている、
眼窩(がんか)という骨が、
東洋人と西洋人では違います。
まぶたの厚さも、
脂肪のつき具合も違います。
■ ■
ですから、
どんなに高いお金を払っても、
元の顔や目と
まったく別人の顔や目にはできません。
美容外科の自由診療でも、
できない手術は…
『申し訳ございませんが』
『ご期待に沿うようにはできません』
とお断りすることがあります。
■ ■
眼瞼下垂症は眼瞼挙筋という筋肉が弱る病気です。
加齢による皮膚の弛緩(しかん:ゆるみ)が
原因のこともあります。
初診で診察した時に、
手術をすると、
どのような目になるかを手鏡でお見せします。
当院のビデオでご覧いただけます。
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保険診療も自由診療も同じです。
■ ■
手術当日に手鏡で再度確認します。
手術前に確認したラインでマーキングをして、
手術をはじめます。
手術中に一度起き上がっていただき、
手鏡で見ていただき、
開き具合や左右のバランスを確認します。
保険診療も自由診療も同じです。
一番難しいのが、
もともと左右の開き方が違う方です。
何度か調整をすることもあります。
■ ■
総合病院の形成外科には、
外来にも病棟にも、
大きな手鏡があります。
キズの具合を見ていただく時、
キズの処置方法をご説明する時、
形成外科では手鏡が大活躍します。
書面によるインフォームドコンセントより、
手鏡による確認が大切だと思います。
■ ■
札幌美容形成外科以外の形成外科で
保険診療で
眼瞼下垂症手術をする場合も、
形成外科専門医であれば、
必ずラインの確認はするはずです。
ただ、
手術中にするかどうかは先生によります。
病院や‘先生’によっては、
出血多量で確認できないところもあります。
出血させない技術は札幌美容形成外科の企業秘密です。
ご理解いただけましたでしょうか?
手術前です
手術直後です
手術中に確認していただきます
手術直後です
手術17日後です