医学講座
生命保険会社の役割
私は職業柄よく生命保険の診断書を書きます。
私の母親は、
昔、日本団体生命という生命保険会社の外交員でした。
私の叔父は、
日本生命の審査医をしていました。
生命保険については、
他の先生より少しだけ詳しいかも?です。
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母親は私が札幌西高校の生徒だった時に、
家計の足しになるようにと、
働き口を探していました。
よく口癖のように、
『40歳を過ぎると働くところがない』
…となげいていました。
ようやく見つけたのが、
札幌市西区八軒1条西1丁目にあった、
森永製菓の工場のパート従業員でした。
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今はマンションが建っているところです。
1階が北海道銀行のマンションです。
そこでエンゼルパイというお菓子を作っていました。
残念なことに、
不況でリストラされてしまいました。
北海道新聞の求人欄に載っていた、
求人広告を見て日本団体生命保険の外交員になりました。
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母親は生命保険のことを勉強して、
少しずつ契約数を増やしたようです。
日本団体生命という会社なので、
有名な日本生命と間違われるとよく言ってました。
それでも、
『団体生命の本間さん』は業績を伸ばし、
ノルマもきつくなったとこぼしていました。
昇進の話しまで出たそうです。
これ以上は無理と辞めました。
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次に応募したのが、
三菱信託銀行の財形貯蓄の外交員です。
生命保険会社と違って、
お客さんに配る粗品を買わなくていいので、
(三菱)信託はありがたいと言っていました。
自分で売っていた財形貯蓄という商品のおかげと、
パートで収入が増えたので、
私が大学生の時に自宅を建て直しました。
お金もないのによくやったと思います。
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三菱信託銀行を退職した後で、
母親は
北海道不動産鑑定士協会のパート事務員になりました。
ここで働いたおかげで、
たくさんの人脈を築きました。
不動産鑑定士という仕事を、
私はここではじめて知りました。
少し不動産にも詳しくなりました。
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私の叔父(父の弟)は長い間日本生命の審査医をしていました。
交通事故にあう直前に、
おじと話しました。
その時に、
生命保険会社にとって一番大切なのは、
保険契約者
審査医だから偉いということはなく、
契約を取る営業が大変だということを教えてくれました。
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私も生命保険に入っています。
所得保障保険にも入っています。
自分や家族の生活を守るためです。
いざという時のためです。
生命保険会社の役割は契約者を守ることです。
突然かかってきた大同生命不動産部からの電話で、
札幌美容形成外科の職員ですら、
私たち失業するの?
この病院なくなっちゃうの?
…と不安になったそうです。
契約者の生活を守るべき生命保険会社がそんなことをしてはいけません。
私が株主だったら株主総会で追及します。