医学講座
姿勢に気をつけています
私の五十肩の原因は、
姿勢に原因がありました。
毎日、手術用顕微鏡を見ながら、
ルーペを見ながら、
手先だけ動かすのが私の仕事です。
力はあまりかかりませんが、
同じ姿勢で長時間手術をしています。
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小学校以来、
姿勢に気をつけなさい
…なんて言われたことがありませんでした。
背筋を伸ばして
背伸びの運動
ラジオ体操でよく聞いた言葉です。
気にしたこともありませんでした。
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日常生活でも、
両手でスマホを持って、
家でも、
電車の中でも、
前かがみになって、
背中を丸めた人をよく見かけます。
スマホを見る時に
姿勢に注意しましょう!
…も聞いたことがありません。
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私のリハビリを担当してくださったのが、
整形外科北新東病院の理学療法士、吉野先生でした。
医師の私が言うのもなんですが…
吉野先生は素晴らしい理学療法士の先生でした。
吉野先生は私がリハビリ室に入るところから、
私の姿勢をよく見ていらっしゃいました。
私の背中は丸まり、
前かがみで背筋が伸びていませんでした。
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五十肩のリハビリ治療は、
肩ではなく背中から始まりました。
背骨を中心として、
肩から背中の筋肉は連続しています。
痛い五十肩を治すのに…
まず痛くない背中の筋肉を鍛える治療が始まりました。
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吉野先生のご指導で、
肩甲骨を動かす訓練がはじまりました。
特筆すべきことは、
リハビリはまったく痛くありませんでした。
無理矢理、
痛い肩を動かすことはありませんでした。
肩の動きを良くするには、
肩甲骨や背骨の動きなのだそうです。
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私は痛み止めも使わず、
仕事中も、
通勤途中も、
常に肩甲骨を寄せる運動を続けました。
おかげさまで、
時間はかかりましたが、
無影灯も動かせるようになりました。
駐車券も取れます。
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今では肩は痛くないですし、
前と同じように生活ができます。
理学療法士の吉野先生にほんとうに感謝しています。
小学校以来はじめて自分の姿勢の悪さがわかりました。
今のところ五十肩は再発していません。
もう61歳ですが、
背筋を伸ばして、
姿勢に気をつけています。
毎日のことなのでとても参考になりました。
私は理学療法士や作業療法士の仕事に、
もっと高い保険点数をつけて差し上げたいです。