医学講座
税務調査2017
2017年も今日と明日で終わりです。
札幌美容形成外科にとって、
2017年は試練の年でした。
裁判の他に、
税務調査がありました。
前回の税務調査は、
開業した翌年の平成17年でした。
■ ■
開業当初は、
私は診療や手術で毎日超多忙でした。
経理は家内と会計事務所に…
おまかせでした。
結果的にこれがアダになりました。
依頼していたのは、
有名な公認会計士の先生が経営する、
札幌の立派な会計事務所でした。
■ ■
会計事務所のおすすめで、
弥生会計という会計ソフトを使っていました。
毎日、記帳きちょうし、
パソコンにも入力して…
銀行の通帳もしっかり入力。
一円の狂いもありませんでした。
会計事務所の公認会計士の先生いわく…
『どうぞ調べてください!』
自信たっぷりでした。
■ ■
私も指摘されるような点はないと…
固く信じていました。
会計事務所には、
毎月経費をお支払いしていましたし、
もちろん申告書も作成していただきました。
弥生会計の入力を教えていただいたのも…
会計事務所の職員の方でした。
これで完璧だと思っていました。
■ ■
数ヵ月たって…
税務調査の結果が届きました。
その間に、
何回か国税調査官の方から、
お尋ねをいただいていました。
それには、
家内と会計事務所が回答していました。
税務調査の結果は…
なんと!申告漏れ
しかも!数百万円!
■ ■
原因は私が加入していた、
所得保障保険でした。
個人で開業すると、
労災保険も雇用保険もありません。
もし万一…
私が病気やケガで手術ができなくなると…
たちまちその日から売上ゼロになります。
お客様にも従業員にも迷惑がかかります。
そのため…
医師会の所得保障保険に加入していました。
■ ■
その所得保障保険の保険料が、
必要経費とは認められず、
過去数年間にわたって、
所得税の申告漏れを指摘されました。
ちょっと勉強すればわかったのですが、
家内と会計事務所に任せてしまい、
失敗しました。
結果的に…
私は数百万円を納税しました。
■ ■
自分が税務調査を受ける前は、
脱税で捕まった先生は、
悪い人だと思っていました。
今は違います。
先生個人よりも、
依頼した会計事務所や、
経理担当者の責任があると思います。
もちろん、
意図的に脱税をする医者もいると思います。
■ ■
有名な先生ほど、
本業で忙しいために、
経理の帳簿まで見る時間がありません。
経理担当者のミスや、
会計事務所の見落としがあると、
修正申告をすることになります。
修正申告には、
加算税というペナルティがつきます。
■ ■
この2005年の税務調査に懲りて、
私は自分で経理を勉強しました。
電子申告も勉強しました。
昔よりかなり知識が増えました。
会計事務所も変えました。
2009年から東京のアトラス総合事務所にお願いしています。
私が紀伊国屋書店で見つけた本の著者が、
アトラス総合事務所の井上修先生でした。
■ ■
ネットで検索して…
アトラス総合事務所のHPを隅から隅まで読みました。
税務調査日記を読んで…
本を読んで…
ここだ!
…と思ったのが東京の
アトラス総合事務所でした。
■ ■
東京の会計事務所に依頼するのは…
正直なところ迷いました。
いざという時に…
東京は遠すぎるのでは…?
…という思いでした。
私は実際に東京まで行き、
本の著者である、
井上修先生にお会いしました。
■ ■
私の心配は…
先生とベテラン事務職員の今井様にお会いして
一瞬にして吹き飛びました。
2009年からアトラス総合事務所に
経理をお願いしています。
札幌美容形成外科の帳簿は、
すべてセキュリティが完備した、
ネット上のサーバーへお送りしています。
■ ■
弥生会計のファイルをサーバーへ送ると…
以前の会計事務所が見つけられなかった…
たくさんの修正点を指摘してくださいました。
会計事務所からは、
たくさんの質問が来て…
夜遅くまでかかって返信しました。
赤ペン先生以上に、
丁寧に添削されたファイルが戻ってきます。
そのPDFファイルを見ながら、
自分で弥生家計を修正します。
自分も経理の勉強ができます。
■ ■
2017年の税務調査は2017年7月13日(木)にアトラス総合事務所から
公認会計士の井上修先生と、
ベテラン事務職員の今井英仁様に東京からいらしていただきました。
札幌中税務署から税務署員の方がいらしてくださり、
丸一日かかって書類を調べてくださいました。
時間が足りなかった分は、
書類を札幌中税務署に持ち帰っていただきました。
2017年の税務調査は、
お土産ゼロでした。
何の修正申告もせずに終了しました。
私はアトラス総合事務所をおすすめします。
札幌中税務署からの通知
院長の休日
札幌駅ホーム地下断念_北海道新幹線
平成29年12月29日、北海道新聞朝刊の記事です。
札幌駅ホーム地下断念 北海道新幹線 工費高現駅と東側の2案に
北海道新幹線札幌駅のホーム位置問題で、有力案とされた駅地下にホームを造る「地下案」が検討対象から外れることが12月28日、複数の関係者の話で分かった。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構とJR北海道が、ネックとなっていた高い工費を抑える方策を検討したが、調整がつかなかったとみられる。今後は以前から検討され、機構が推す現札幌駅併設の「現駅案」と、JRが主張してきた現駅東側に建設する「東側案」の2案に絞り、機構とJRなどが再検討する。
関係者によると、機構、JR、道、札幌市の4者による事務レベルの会合で、地下案の設計を担当していた機構側が高い工費などを理由に、検討を取りやめることを伝えた。国土交通省にも地下案の断念は伝わっているもようだ。JRも年明け以降、現駅案と東側案の2案に絞って結論を探る方針を機構と最終確認する見通し。
駅ホームの建設費は現駅案が450億円超、東側案は現駅案を数百億円上回るとされる。地下案は東側案よりさらに数百億円高いとみられる。機構とJRは、地下案最大の課題である建設費圧縮策の議論に着手したが暗礁に乗り上げていた。工事の際に想定される大量の地下水への対応も、めどが立たなかったようだ。
ホーム位置問題を巡っては、現駅案と東側案の2案からの絞り込みが難航。機構とJRは10月10日、第3の案として地下案の検討を表明した。石井啓一国交相が容認姿勢を打ち出した上、大通方面とつなぐ札幌駅前通地下歩行空間へのアクセスも良く、雪の影響も受けない利点もあり、一時有力案に浮上していた。地下案を断念し、再び2案に絞っても、決着が見えない状況は変わらない。機構とJRには検討結果や断念に至る議論の過程など、丁寧な説明が求められそうだ。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
残念な報道です。
地下ホームを断念したのは、
札幌の冬を知らない人たちだと想像します。
札幌市民の私ですら、
札幌駅前地下歩行空間に、
こんなに人が通るとは想像しませんでした。
北国の冬は大変です。
■ ■
私が心配するのは、
新幹線の事故です。
JR西日本の新幹線のぞみ34号が、
台車側面に亀裂が入り、
JR名古屋駅で運行を取りやめました。
北国の新幹線は過酷です。
駅ホームの建設費は現駅案が450億円超、
地下案はずっとお金がかかります。
■ ■
新幹線_住民説明会2017
北海道新幹線の函館→札幌は、
総延長211㎞のうち80%がトンネルです。
札幌駅から出発した新幹線は、
3%(30パーミル)という、
新幹線としては異例の急こう配を降りて、
ちょうどお地蔵さんのあたりで、
長い地下トンネルに入ります。
■ ■
このトンネル(札樽トンネル)は、
札幌→函館間で2番目に長いトンネルになります。
つまり、
札幌駅を出た新幹線は、
急こう配の線路を降りて、
ず~っと長いトンネルに入ります。
逆に札幌に向かう新幹線は、
まもなく終着札幌です
…というアナウンスの頃には、
急こう配のトンネルを上がることになります。
立って荷物を取ろうとしていると危険です。
■ ■
現駅案の450億円超の工事費
…にこだわって、
3%(30パーミル)という、
新幹線としては異例の急こう配の駅を作ったとします。
私は新幹線の構造については素人ですが、
こんなところを高価な車体の新幹線を走らせると、
絶対に車体に無理がかかります。
北海道新幹線の台車に亀裂が入ると、
あっという間に450億円が消えます。
■ ■
人身事故も不安です。
もし北海道新幹線が脱線転覆して、
死傷者が出ると、
450億円どころの話しではなくなります。
北海道の冬が厳しいです。
道産子の私は、
冬でも寒くない、
地下の新幹線ホームがいいと思います。
自分は乗ることがなくても、
後世のために地下ホームの再検討を希望します。
医学講座
63歳の存在価値
今日は2017年12月28日です。
今年も残すところ4日です。
私は63歳の形成外科医です。
まだ現役で手術をしています。
もうそろそろ引退しようかなぁ~?
…と思うことも正直なところあります。
■ ■
63歳の存在価値は何かなぁ~?
…と考えてみました。
昨日の院長日記に書いた、
美容外科死亡事故の情報開示
…など、
私にしかできないことがあります。
私しか知らないこともあります。
他の誰も情報を発信しなこともあります。
■ ■
少しくたびれてはいますが、
まだ存在価値があるかなぁ~?
…と自分では思っています。
私の同級生には会社を卒業した人がいます。
もう卒業してもいいかなぁ~?
…と思うこともあります。
でも、
自分にしかできないことがあるので、
もう少し形成外科医を続けようと思っています。
あと3日間、今年の診療を続けます。
医学講座
美容外科死亡事故の情報開示
脂肪吸引の手術後に女性死亡
豊胸手術後に死亡、司法解剖では死因判明せず
2017年には、
残念なことに、
美容外科で亡くなった、
若い女性がいらっしゃいます。
心からご冥福をお祈りしています。
■ ■
2017年12月24日の院長日記に書いた、
名古屋市中区の美容整形クリニックで、
脂肪吸引の手術を受けた、
同市中村区の20代女性が、
手術後に自宅で死亡していた事故
…は現在も捜査中です。
司法解剖でも死因は判明しませんでした。
■ ■
私はどこのクリニックか知りません。
私の想像ですが、
今も診療や手術を続けていると思います。
過去に、
札幌市内の美容外科で死亡事故がありました。
死亡事故を起こした先生
2017年6月21日の院長日記に書きました。
クリニックの名前も事故を起こした先生の名前も知っています。
■ ■
とても残念なことです。
不思議に思うかもしれませんが、
死亡事故を起こした先生は、
その後も医師を続けていました。
さすがにクリニックは閉院されましたが、
医師免許停止はなく、
行政処分も
刑事処分も受けていません。
警察が捜査をしたかどうかは知りません。
■ ■
私は、
厚生労働省や消費者庁が、
もっと情報開示をするべきだと思います。
ふつうの教育を受けた日本国民は、
まさか、
美容整形で死ぬなんて!
考えてもいません。
こんな事故があったと知るだけで慎重になります。
脂肪吸引で簡単に細くなれるなんて、
絶対に思わないことです。
■ ■
若い先生への助言です。
他人が起こした事故は、
いつか自分も起こす可能性があります。
自分だけは事故を起こさないなんて、
絶対に思わないことです。
原因をしっかり解明して、
二度と同じような事故が起こらないでほしいです。
亡くなった女性のご冥福を、
心からお祈りしています。
昔の記憶
本間家の墓
今日は2017年12月26日です。
今年も残すところあと5日です。
年末は忙しい美容形成外科ですが、
今年は曜日の並び方のためか?
繁忙期のピークがずれています。
年末の手術がキャンセルになったこともあり、
例年より少し余裕があります。
時間ができたのでクリニック内の整理整頓をしています。
■ ■
山形のさくらんぼさんから、
お墓のことをお聞きしました。
本間家もお墓でもめました。
親父が亡くなる前に、
用意周到な私は、
墓の準備をしたら!
…と父親に言っていましたが、
一向に腰を上げませんでした。
■ ■
本間家の墓は、
札幌市の平岸霊園にあります。
私の祖父、
本間紀一が47歳の時、
昭和10年(1935年)に札幌市の山鼻墓地やまはなぼちに建立。
札幌市の事業により平岸霊園に移転しました。
私が父親から聞いた話しですと、
家庭内で、
食べるお金もないのに!
お墓なんて!
…と喧嘩になったそうです。
■ ■
5人も子供がいて、
祖父の本間紀一は当時の国鉄に勤務していました。
とてもお墓を建てるお金があったとは思えません。
奥さんの本間環さんもきつい女性でした。
きっと、
本間家伝統の、
夫婦喧嘩になったと、
子孫の私は想像しています。
■ ■
私が想像するに、
私の祖父、
本間紀一は、
自分の母親のお墓を建てたかったのだと思います。
本間家は、
私の祖父のおかげで、
札幌市でもお墓の一等地である、
平岸霊園にお墓があります。
■ ■
私がお墓を改修する時に、
できるだけ、
祖父が建てたお墓を残したいと思いました。
残念なことに、
地元の墓石屋さんに見てもらったところ、
墓石も、
基礎のコンクリートも、
老朽化しており、
全面建替えが必要だと診断されました。
■ ■
ネットでお墓を検索したところ、
たくさんのお墓屋さんがヒットしました。
資料を取り寄せてみましたが、
どうも、
販売している会社と、
墓石を作るところと、
お墓を組み立てる人が違うことに気付きました。
もう少しよく調べて、
Made in JAPANのお墓が少ないこともわかりました。
■ ■
私はブランド物にはこだわりません。
服も時計もふつうのものです。
でも、
自分が入るお墓はmade in JAPANにこだわりました。
ネットで見つけたのが、
私の院長日記のような…
親子で石屋日記でした。
私はこの石屋日記のファンになり、
FaceBookでも友だちにしていただき…
とうとう札幌までいらしていただきました。
石屋の親方こと、
島本石材工業の島本壽さまは、
後光がさすような素敵な職人さんでした。
■ ■
そうして四国の島本様に建てていただいたのが、
本間家の墓です。
お墓の形や、
キリスト教の十字架は、
祖父が建てたままにしました。
花を植えるスペースも、
祖父が建てたままにしました。
ラベンダーだけは私が選んで植えました。
草取りが大変ですが、
とても気に入っているお墓です。
残念なことに、
島本石材工業の島本壽さまは亡くなってしまいました。
お墓に行って島本壽さまのことを思い出して感謝しています。
平岸霊園のラベンダーが咲くお墓です
院長の休日
「今日のほっこり」は
平成29年12月25日、朝日新聞朝刊、ひとときへの投稿です。
「今日のほっこり」は
昼時。「今日のほっこりな記事」がLINE(ライン)を通じて私に届く。夫が仕事の昼休みに新聞各紙から選んだ心にしみ込む、癒やしてくれる投稿記事だ。ここ8カ月ほど、毎日続いている。
犬を飼ったことのない私が「犬を飼いたい」と言った時は、ペットをどんな覚悟で飼うのかを教えてくれる記事。客の落とした1円玉を大切に扱う店員さんの思いやりの記事や、実のなる木を庭に植えるのが好きな夫とそっくりな人の記事が届く日もある。どれも共感できて、その時その時を、私たち2人で共に生きていることを確認させてくれる内容だ。
30年以上一緒に暮らしていても時折すれ違ってしまう心を、ほっこりな記事は「こっちだよ!」と引き寄せてくれる気がしてうれしくなる。私も毎回、メッセージを返す。それは「夫に優しくできているかな。思いやりを持って接しているかな」と振り返る、大切なひとときでもある。
多くの記事から教えてもらった生き方をスパイスに、よりいい味を出し、自分らしく、人にも尽くせる未来を歩んでいきたいと思う。さて、今日のほっこりは何だろう。
(山梨県山梨市 志村妙子 主婦 58歳)
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
思わず、
私の院長日記みたいなご主人がいらっしゃるんだなぁ~
…と思いました。
私はよくひとときや、
声の欄への投稿を引用します。
もともとは、
新聞を読まない自分の子供や若い人に、
新聞を読もう!
…とはじめました。
■ ■
58歳の奥様のご主人は、
ほぼ私と同年代だと想像します。
30年以上一緒に暮らしていても
時折すれ違ってしまう心
これもよくわかります。
本間家は、
時折どころか、
よくすれ違ってしまう心です。
LINEで伝えてくださるなんて、
素敵はご主人です。
■ ■
本間家のLINEは、
これから帰ります
お疲れ様でした
…この程度です。
一円玉の記事は、
2回も引用しました。
なかなかほっこりする記事はありません。
今日のほっこりに感謝いたします。
医学講座
脂肪吸引の手術後に女性死亡
平成29年12月24日、朝日新聞デジタル版の記事です。
脂肪吸引の手術後に女性死亡 名古屋の美容クリニック
名古屋市中区の美容整形クリニックで脂肪吸引の手術を受けた同市中村区の20代女性が今月、手術後に自宅で死亡しているのが見つかった。捜査関係者への取材でわかった。愛知県警は、執刀医らから任意で事情を聴くなどし、手術方法や術後の処置などと、死亡との因果関係について慎重に調べている。
捜査関係者によると、女性は2017年12月12日に手術を受け、その日のうちに帰宅。3日後の12月15日、家族が女性と連絡が取れないため警察へ通報し、自宅で亡くなっているのが見つかった。女性に重い持病はなかったといい、司法解剖でも死因は判明しなかった。県警は今後、病理解剖などで死因の特定を進める。クリニック側は取材に対し「患者のことに関しては、何も答えることができない」としている。
美容整形手術を巡っては2017年2月、名古屋市内の別のクリニックで豊胸手術を受けた30代の女性が意識不明になり搬送先の病院で死亡。県警が業務上過失致死の疑いで捜査している。
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
残念な事故です。
亡くなった女性のご冥福をお祈りいたします。
報道によると、
2017年12月12日に手術を受け、
その日のうちに帰宅。
3日後の12月15日、
家族が女性と連絡が取れないため警察へ通報し、
自宅で亡くなっているのが見つかった。
■ ■
脂肪吸引の死亡事故
脂肪吸引の医療事故2016
脂肪吸引をやめた理由
脂肪吸引のトラブル
過去の院長日記で何度も取り上げています。
女子高生でも知っている脂肪吸引、
死亡事故があります。
■ ■
なんちゃって美容外科医だけではなく、
経験を積んだ美容外科医の事故もあります。
私が脂肪吸引をやめた理由です。
美容外科手術でも、
脂肪吸引の手術は体力勝負です。
術者がとても疲れる手術です。
超音波を使った機器など、
最新の機器を使っても疲れます。
■ ■
脂肪吸引で一番大切なのは、
事故を起こさないこと
死亡吸引にしないことです。
脂肪吸引は身体の彫刻です。
余っている皮下脂肪を、
脂肪吸引の管で彫刻します。
吸引管を使って、
身体の脂肪を削る手術です。
どんなに丁寧に手術をしても血が出ます。
■ ■
彫刻の時に、
間違って管をお腹に突き刺すと、
死亡吸引
脂肪吸引を一日に2件もやると、
右手も左手もくたくたになります。
ふつうは、
利き手の右手で脂肪吸引管をがっちり握ります。
左手で脂肪をがっちりつかみます。
左手でつかんだ脂肪層に右手の管を入れて吸引します。
■ ■
手もとが狂って、
お腹に突き刺すとアウトです。
範囲が広いと、
だんだん疲れてきます。
脂肪吸引の手術ビデオを見ると、
術者の術衣が汗だらけになっていることがあります。
大変だなぁ~と思います。
ある先生が、
脂肪吸引は形成外科の手術じゃない
…と言われたのを覚えています。
■ ■
一番こわい合併症は、
脂肪塞栓しぼうそくせんです。
吸引でこわれた脂肪のつぶが、
肺につまってしまいます。
大腿骨骨折などで起こることがあります。
脂肪吸引でも起こる可能性があります。
こんなことをHPに書いている美容外科はないと思います。
脂肪注入で、
目の血管に脂肪が入って失明もあります。
簡単に細くなれると思うととんでもないことになります。
裁判事例もあります。
私が脂肪吸引をやめた理由です。
■ ■
私は脂肪吸引の事故など、
美容外科関連の事故を、
もっと、
厚生労働省や、
消費者庁が、
情報開示すべきだと思います。
マスコミの力も必要です。
日本という国で、
20代の若い女性が、
美容外科手術で命を落とすことが無くなってほしいです。
心からご冥福をお祈りしています。
医学講座
奥さんと働いています
昨日の院長日記、
貴女たちの働きぶりに脱帽です
とても他人事とは思えませんでした。
医療法人札幌美容形成外科は零細企業です。
少人数で美容形成外科をしています。
最近は♡美容♡の手術はなく、
ほぼ保険診療の手術だけです。
それでも大変です。
■ ■
弁当の晩ご飯
2009年8月4日の院長日記です。
昨日の開院5周年記念日、
晩ご飯は…
ほっともっとの…
お弁当でした。
家内が…
とり天丼350円。
私がサーロインステーキ重和風520円。
合計870円。
これに自家製サラダでした。
お弁当は仲良く半分ずつです。
■ ■
あぁ~らぁ…
先生、可愛そうに…
なんて思わないで下さい。
ほっともっとのお弁当は美味しいです。
昔より美味しくなったと思います。
従業員が辞めて欠員になったり…
病気で休んだりすると…
頼りになるのは奥さんです。
夜、8時過ぎまで働いていると…
夕ご飯の支度はできません。
■ ■
開業した5年前も…
夕ご飯は、よくお弁当になりました。
当時は、
イトーヨーカドーのお弁当が、
閉店間際になって割引になっていたのを買ったりしました。
美容外科の先生は…
毎日、ホテルで豪華な夕食…?
なんてイメージがあるかも?知れませんが…
私の知っている先生にそんな人はいません。
■ ■
そうなんです。
ほっともっとが遠くなったので、
最近はイオンのお弁当や、
デパ地下の値下がりしたお弁当もあります。
昨今は開業以来はじめて経験する、
驚異的な人手不足です。
札幌美容形成外科のように、
土日勤務の診療所は嫌われます。
なかなか人が集まりません。
■ ■
レーザー脱毛もできなくて、
大変ご迷惑をおかけしています。
奥さんも貴重な労働力です。
私に奥さんと働くことをすすめてくださったのが、
美容外科の恩師、
故武藤靖夫先生です。
札幌中央形成外科に、
奥さんとセットで採用していただきました。
■ ■
いまや世界的大企業になった、
ニトリさんですら、
会社存亡の機を救ってくださったのは、
♡奥様♡でした。
豊かさを追って_ニトリの挑戦①
…に書いてあります。
ニトリさんには遠く及びませんが、
札幌美容形成外科も喧嘩しながら、
奥さんと働いています。
昔の記憶
貴女たちの働きぶりに脱帽です
平成29年12月22日、朝日新聞朝刊、声の欄への投稿です。
貴女あなたたちの働きぶりに脱帽です
製陶業 廣田芳樹(茨城県 66)
最近、妻を亡くした。生前、「食前、食後にケンカしています」と冗談めかして人に言っていたのだが、いなくなってしまうと、情けないくらい悲しく落ち込む日々である。
子がないので、高齢者の独居老人となってしまったが、生活は続く。妻がやっていた家事一切と、個人経営の焼き物屋なので、妻が分担していた成形の手仕事も私がする。ところがどっこい、これが大変な労務なのである。頭では分かっていたつもりだが、妻の働きは驚くばかりのものだった。
主婦業とひとくくりにされる、賃金には換算されぬ世の多くの女性たちの偉大な働きに、本当に頭のさがる思いだ。「そうよ、大変なのよ。仕事をしながら料理を作り、掃除・洗濯をし、その合間に子育てをやってんだから!」と、妻の友人が言っていたっけ。
昨今の大企業の不正にしても、20年前の金融危機にしても、男社会のなれの果て。まだまだ政治経済は男中心に動いている。だからこそ、女性方に心の中で最敬礼している。男性の一部からチッという舌打ちが聞こえてきそうだが、最愛の相方を失って得た実感だ。女性の皆さん、貴女(あなた)方は偉い!
(以上、朝日新聞より引用)
■ ■
茨城県の製陶業、廣田芳樹さん66歳の投稿に、
思わず、
そうですね、
脱帽ですね、
…と思いました。
私より3歳年上のご主人が、
奥様を亡くされ、
さぞ悲しいことと思います。
心からご冥福をお祈りいたします。
■ ■
私の恩師、大浦武彦先生が、
涙を流しているのを、
一度だけ見ました。
奥様の葬儀でした。
恩師、大浦武彦先生のお言葉です。
奥さんを大切にしなさい
今朝の朝日新聞を読んで思い出しました。
■ ■
本間家も、
食前食後にケンカ以上に、
よく喧嘩をします。
本間家は、
子育ては終了しました。
奥さんと犬と私だけです。
貴女あなた方は偉い!
…と、
女性に心の中で最敬礼しています。
廣田芳樹様の奥様のご冥福をお祈りしています。
院長の休日
散布の高級養殖ウニ③
平成29年12月15日、北海道新聞朝刊の記事です。
散布の高級養殖ウニ③
フル生産へ 体制も着々
「ようやく被害から回復し、フル生産に移れる。無事に育ってほしい」。2017年11月10日。釧路管内浜中町の火散布(ひちりっぷ)沼で、散布漁協うに養殖部会の野呂憲一さん(57)は、次男の健二さん(27)らと根室管内別海町から搬入したウニの種苗2万粒を籠に入れながら願った。
■豪雨対策研究
急がれる集中豪雨対策。部会員の一部は2015年と2016年の大雨時、沼の中ほどにある塩分濃度の下がりにくい水域に籠を避難させ、切り抜けた。これを受け、部会や町などは昨年、大阪府立大大学院工学研究科の二瓶泰範准教授(38)=船舶海洋工学=、神戸大大学院海事科学研究科の中田聡史特命助教(41)=海洋物理学=と共同研究を始めた。
大雨の際、沼内部の各地点で塩分濃度がどう変化するか、実測値と気象データを基に試算して、避難に適した水域を正確に割り出すのが狙いだ。2人は「だいぶ正確に試算できる時代。養殖業の役に立てるはず」と力を込める。
避難に適した水域は流れが緩やかだと予想されるため、適した水域全体をオイルフェンスなどで囲い、塩分濃度の低下を防ぐ構想も描く。被害に備え、共済制度の対象に養殖ウニを加えてもらうよう国などへ要請活動を展開したところ、2014年度に加入できた。
「毎年1月上旬ごろ、ほとんど品切れになってしまう。作れば売れるのだが」。部会長の村田準逸(じゅんいつ)さん(63)は現状を語る。養殖ウニへの参入を希望する組合員は増えたが、養殖に適した水域は満杯で、ほとんど規模が拡大できなかった。
しかし2015年度、沼内部の航路に堆積した土砂を取り除く工事が始まり、状況が変わった。新たな空きスペースを活用し、2018、2019年度に各8戸分の養殖場所を確保できる見通しになった。
■生産量倍増へ
「生産量が増えれば、市場での存在感が高まる」。散布産養殖ウニの大部分を加工する小川水産(浜中町)の小川雅弘社長(43)は、増産の意義を強調する。
町も「地域の活力につながっており、支援したい」(松本博町長)と動きだした。現在は種苗の全量を道内各地からの供給に頼っているが、町内2漁協(散布、浜中)の養殖や放流用に、町は約5億円かけて種苗センターの建設を計画。2021年度から、2漁協の現在の必要量の約4割に当たる年間300万粒を生産する。
センターの種苗を得て散布漁協がフル生産する2024年度には水揚げ量・高とも現在の2倍の40トン、1億6千万円を見込み、主力のコンブ漁(昨年度取扱高5億5千万円)、秋サケ漁(同2億円)に次ぐ柱となる。
四半世紀前、有志11戸が手探りで始めた事業は、都市のグルメをうならせ、町を支える存在に成長した。
火散布沼でコンブの入った籠に稚ウニを放す野呂健二さん
11月10日、浜中町(加藤哲朗撮影)
(以上、北海道新聞より引用)
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北海道新聞社、厚岸支局の村岡健一記者が書かれた、
ちりっぷ散布漁協(釧路管内浜中町)の高級うに
同業の先生が、
銀座久兵衛きゅうべいでうにを召し上がる時に、
ちりっぷという地名を思い出してください。
籠に昆布を入れて、
そこにうにの稚貝を入れて養殖するなんて、
考えてもみませんでした。
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釧路管内浜中町の火散布沼ひちりっぷ沼
…も知りませんでした。
私は浜中のうには、
浜中の昆布森こんぶもりで、
海の中で育ったうにだと思っていました。
北海道新聞に掲載された写真を見て、
これは全国の人に知ってほしいと思いました。
北海道新聞社、厚岸支局の村岡健一さん
いい記事をありがとうございました。
今年、私が北海道新聞で読んだ記事の中で一番でした。
来年もためになる記事を書いてください。
ありがとうございました。