医学講座
容姿の悩み
美容外科は容姿(外貌)を変える診療科目です。
キレイにするのが仕事です。
私がこの仕事を選んだのは、
少年時代(大夕張の鹿島中学校)で、
『イカリヤ長介』とあだ名をつけられたことが、
心の底で関係していると思います。
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私は中学校1年の5月に、
美唄市(びばいし)茶志内(ちゃしない)中学校から、
大夕張(おおゆうばり)の鹿島中学校へ転校しました。
私は長髪だったのですが、
鹿島中学校では、
坊主頭が‘標準’でした。
長髪(といってもごく普通の頭)の転校生は、
格好のいじめの対象でした。
■ ■
私は、学校で言われるようになってから、
自分の下くちびるが気になるようになりました。
たまに札幌へ出ると、
ススキノ交差点の角に…
『中央整形』と書かれた、ビルがありました。
今のロビンソン百貨店がある場所に、
三谷ビルというビルがありました。
そこで、開業なさっていらしたのが、
武藤靖夫先生でした。
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形成外科医になってから、
はじめて武藤先生にお会いしました。
私の父と同じ年令で、大大先輩です。
現在は、時計台の向いで
息子さんの、武藤英生先生が後を継がれ、
札幌中央形成外科を開業なさっていらっしゃいます。
親子、お二人とも温和で優しい先生です。
英生先生のブログもあります。
■ ■
武藤先生(父)に
このことをお話ししたことがありました。
先生は、
『そんなことがあったのですか?』
と笑っていらっしゃいました。
中学生だった私は、
勇気もお金もなかったので、
中央整形へは行きませんでした。
当時はメールで相談するシステムもありませんでした。
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下くちびるが出ていると言われると…
余計に気になるものです。
当時の写真を見ると…
必ず、下くちびるを…
ギュっとして写真を撮っています。
ですから余計に目立ちます。
級友も、私が気にするのをおもしろがって
言わなくてもいいことを言います。
■ ■
私は、中央整形を受診しませんでしたが、
もし、受診していたとしても、
武藤先生は手術はすすめなかったと思います。
ですから、お会いした時に
笑ってお話しされたのです。
このように、
ちょっとしたことでも、
何気なく他人から指摘されて気になることがあります。
■ ■
このような悩みは誰にでもあります。
確かに、美容外科の技術で解決できるもの、
美容外科で治した方がよいものもあります。
ただ、私の下くちびるのように…
友人の
『本間、そんなの気にすんな!』
という一言で救われることもたくさんあります。
上手な美容外科にかかることも大切ですが、
よい友人を持つことは…
それ以上に大切だと思います。
人間は誰でも悩みがあり、
一人では解決できないことがたくさんあります。