院長の休日

想い出の唄

 弁護士の高橋智(さとる)先生の日記
 Sammy’sダイアリー
 先生の想い出の唄
 柴田まゆみの「白いページの中に」
 掲載されていました。
 狭い真駒内団地の一室で、
 両親の寝息(というよりイビキ)を聞きながら、
 カーテンで仕切られた狭い空間で、
 イヤホーンを耳に突っ込みながら、
 勉強していた
 この文章を読んだだけで
 先生のお人柄が理解できます。
      ■         ■
 私の想い出の唄は、
 札幌西高校2年生の時に開催された、
 札幌オリンピックの唄、
 虹と雪のバラードです。
 トワ・エ・モワのお二人が
 歌っていました。
 キレイなハーモニーが印象的です。
 当時の札幌は、オリンピックを契機として、
 大きく変わりました。
 田中角栄さんが内閣総理大臣になった時代です。
 私は西区八軒のボロ家に住んでいました。
 高2の私の成績では、
 医学部は夢のまた夢でした。
      ■         ■
 そんな時代によく流れていたのが
 「虹と雪のバラード」でした。
 この曲を作詞なさったのが、
 札幌医大整形外科初代教授の
 河邨文一郎(かわむらぶんいちろう)先生でした。
 作曲は荒井由実さんをデビューさせた
 アルファレコードの村井邦彦さんです。
 (作曲家のことは、この日記を書くために調べました)
      ■         ■
 虹の地平を 歩み出て
 影たちが近づく 手をとりあって
 町ができる 美しい町が
 あふれる旗 叫び そして唄
 ぼくらは呼ぶ あふれる夢に
 あの星たちの あいだに
 眠っている 北の空に
 きみの名を呼ぶ オリンピックと
      ■         ■
 雪の炎に ゆらめいて
 影たちが飛び去る ナイフのように
 空がのこる まっ青な空が
 あれは夢? ちから? それとも恋
 ぼくらは書く いのちのかぎり
 いま太陽の 真下に
 生れかわる サッポロの地に
 きみの名を書く オリンピックと
 生れかわる サッポロの地に
 きみの名を書く オリンピックと
      ■         ■
 河邨文一郎先生は、
 私が卒業する当時は、
 まだ札幌医大整形外科の教授で、
 附属病院長でした。
 講義で下肢延長術の話しなさったことを…
 なんとなく覚えています。
 河邨先生の下で
 整形外科の講師をなさっていらしたのが、
 作家の渡辺淳一先生です。
      ■         ■
 浪人時代によく渡辺先生の本を読みました。
 初期の渡辺先生の作品は、
 最近とは違って…
 医師の世界を書いたものが多かったためです。
 1970年代は…
 日本もいまよりずっと貧しい時代でした。
 私も明日はどうなるかわからない…時代でした。
 毎日、必死に勉強していました。
 明日の保障はありませんでしたが、
 今より夢の多い時代だったように思います。
 今でもこの虹と雪のバラードを聴くと、
 札幌オリンピックの懐かしい時代を想い出します。

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医学講座

made in Japan

 韓国や中国の先生と話していて気付くことは、
 日本製品に対する、高い信頼性です。
 カメラなどの光学製品は、
 韓国の先生も中国の先生も、
 日本製を使っていらっしゃいます。
 日本のレクサスなどの乗用車は、
 韓国人のあこがれだそうです。
 (韓国の大部分の乗用車は韓国製です)
      ■         ■
 美容外科の分野では、
 韓国や中国が著しく伸びています。
 学会場で目につくのが、
 中国の女性の先生です。
 とにかくすごいパワーです。
 簡単にできると思われるような、
 手術や治療に興味があるようです。
 韓国の女性の先生には、
 座長(学会の司会者)をするような、
 大学教授の先生もいらっしゃいます。
      ■         ■
 どの先生とお話ししても、
 日本製品は品質が高く、
 付加価値が高いものが多いと、
 日本を褒めてくださいます。
 これは、私たちがドイツの製品や、
 スイスの時計に抱くイメージと
 共通しているのでしょう。
 私はバッグなどのブランド物については…
 よく知りませんが、
 ヨーロッパの製品に人気があるのと同じですね。
      ■         ■
 医学の分野でも、
 日本が韓国や中国に負けないためには、
 高品質で日本人にしかできないような、
 手術とか治療を研究する必要があると思います。
 学会の懇親会で、
 美味しい食事や果物が出ました。
 でも、さくらんぼさん
 ラ・フランスやリンゴのような、
 飛び切り美味しい果物は、ありませんでした。
      ■         ■
 日本でしかできない、
 高品質の手術や、
 高品質の果物を作りましょう。
 外国もいいですが、
 帰国して…
 『日本はいい国だなぁ~』と思うのが、 
 外国へ行く、もう一つのメリットだと思います。
 メドインジャパンは最高です。


学会会場です


学会会場のレクサス


学会会場のベンツ

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医学講座

発表内容

 今日、無事に韓国から帰国いたしました。
 HPでも掲載許可をいただいた方がいらっしゃいます。
 せっかくの機会ですから、発表内容をご紹介いたします。
 私が得意とする手術は、
 手術用顕微鏡を使った目の手術です。
 日本では形成外科出身の先生を中心として、
 眼の形成外科手術に顕微鏡を使います。
 先日も日本形成外科学会誌に、
 関西の先生が論文を書かれていました。
      ■         ■
 私たち形成外科医は…
 顕微鏡を使って、
 細い血管を縫合する手術をします。
 私の目は、
 まだ老眼鏡無しで新聞を読めます。
 その上、手術用顕微鏡を使うと
 高齢になっても手術ができるくらい…
 よく見えます。
      ■         ■
 私の手術の特徴は、
 最低の侵襲で最高の結果を得る技術です。
 つまり、なるべく切るところを少なくし、
 手術後の腫れや内出血を少なくします。
 腫れや内出血が少ないと、
 手術後の痛みも少なく、
 より短い時間で社会復帰ができます。
 ‘なんちゃって美容外科医’の先生や、
 経験が少ない先生には、
 絶対にできない手術です。
      ■         ■
 眼瞼下垂症手術は、
 どこの病院やクリニックで受けても、
 同じではありません。
 形成外科専門医を持っていても…
 残念ながら…
 上手に手術ができない先生もいます。
 もちろん、私が手術をしても、
 全員が100%満足していただいているとは?
 思っておりません。
 たまに、お叱りを受けることもあります。
 それだけ難しい手術です。
      ■         ■
 韓国の先生が、
 大学教授でもない私を、
 わざわざ招待してくださるのは…
 国際学会で、
 以前に発表した内容を見てくださり、
 私を評価してくださったからです。
 医師として…
 研究者として…
 これほど嬉しいことはありません。
 私の技術が、
 私が死んだ後も残ります。
 また、もっと発展させてくださることも期待できます。
 これが韓国まで行って発表する理由です。
      ■         ■
 今回、写真を使うことを許可してくださった方です。
 ほんとうにありがとうございました。


まぶたが重く、夕方になると疲れます。
肩こりが強くマッサージにも通っています
睫毛で瞳孔縁が隠れています


手術直後です
腫れや内出血はわずかです


手術直後です


手術7日後です


手術17日後です


まぶたが下がってものが見えません
手術前です


皮膚も切除したので
腫れが残っています
手術一ヵ月後です


手術3年後です

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医学講座

発表が終わりました

 ソウルで開催された、
 第12回国際鼻形成外科ワークショップでの発表が
 11月29日に無事に終わりました。
 この学会は、
 韓国のInha大学耳鼻科教授のJang先生と
 ソウルの ShimmianクリニックのJung先生が
 開催されている学会です。
 今年で12回目になります。
 鼻形成外科の学会ですが、
 眼の形成外科やフェイスリフトなどの発表もあります。
      ■         ■
 私はこの学会に招待されて、
 手術用顕微鏡を使った、
 目頭切開手術と
 眼瞼下垂症手術の
 講演を行いました。
 手術用顕微鏡を使った形成手術は、
 まだあまり普及していないため、
 私の発表の時は皆さん居眠りすることもなく、
 熱心に聴いてくださいました。
      ■         ■
 学会の公用語は韓国語と英語です。
 同時通訳がついて、
 韓国語で発表した演題は英語に、
 英語は韓国語に通訳してくれます。
 参加者のうち、半数以上は、
 韓国以外の国の先生でした。
 一番多かったのが中国の先生。
 その他、台湾、フィリピン、シンガポール、
 オーストラリアなどの先生が参加しました。
      ■         ■
 日本から参加したのは、
 私の他に、
 ヴェリテクリニックの福田慶三(ふくたけいぞう)先生
 アネシス美容外科の水野力(みずのつとむ)先生
 銀座みゆき通り美容外科の水谷和則(みずたにかずのり)先生
 でした。
 私の発表の後で、
 中国の先生や韓国の先生から、
 お褒めの言葉をいただきました。
 自分で言うのも変ですが、
 発表は(大)成功でした。
      ■         ■
 夜は、懇親会の後で、
 会長のJung先生と5050クリニックのKim先生が、
 ご馳走してくださいました。
 Jung先生は51歳で、
 元耳鼻科の教授をなさっていらした先生です。
 PRSという米国形成外科学会誌に論文を書かれ、
 鼻形成外科の本も書かれている先生です。
 51歳で日本語教室に毎日通われ、
 一日50分の講義を受けていると伺いました。
      ■         ■
 Jung先生は鼻の手術に関して、
 間違いなく世界のトップクラスです。
 韓国国内だけではなく、
 中国からも患者さんがいらっしゃいます。
 日本人の患者さんもいらっしゃるそうです。
 中国人の先生もクリニックにいらっしゃいます。
 医療技術に国境がないことを、
 あらためて痛感しました。
 学会で写真を使うことを承諾してくださった皆さまに
 心から感謝いたします。


Jung先生と日本からの参加者


Jung先生、Kim先生、韓国、中国の先生と

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未分類

韓国に着きました

 スライドとビデオはようやく完成し、
 無事に韓国へ着きました。
 さくらんぼさん
 函館の看護師さん
 読者の皆さま
 ご心配をおかけし、申し訳ございませんでした。
 疲れていたので、飛行機の中では爆睡していました。
 韓国ファンの家内も一緒に来ました。
 前の学会では、APTOSの実演を一緒に見てもらい、
 カーボメッドの時は自分で試していました。
      ■         ■
 新千歳空港からの大韓航空は、
 比較的すいていました。
 乗客は韓国の方の方が多い印象でした。
 子どもまで、韓国語を話しているのを聞いて…
 やはり、外国へ行くのだななぁ~と思いました。
 先日の新聞で、
 韓国の通貨ウォンが安くなり、
 年末などは飛行機が取れないほど…
 人気があるという記事を読みました。
      ■         ■
 世の中は不景気で物が売れないのに…
 韓国まで買い物ツアーに行く人がいるのかなぁ…
 と不思議に思いましたが、
 インチョン国際空港に着いて、
 1万円をウォンに両替して気づきました。
 前回は2006年5月25日に来ました。
 その時は、1万円が81,200ウォンでした。
 今回は、1万円が145,000ウォンです。
 その差は、何と1.78倍です。
      ■         ■
 学会が目的なのですが、
 韓国から器械を輸入するなら、
 今がチャンスかもしれません。
 韓国も経済危機で景気が悪いそうです。
 世界中が大変なんだと実感しました。
 インチョン国際空港から、
 お迎えの車でご一緒になったのが、
 中国からの先生でした。
      ■         ■
 先生のご専門は形成外科で、
 唇裂の鼻の手術について講演なさるそうです。
 ソウルまでの車中で約1時間、
 いろいろな話しをしました。
 中国でも景気が悪く大変だということ。
 形成外科の話しから、
 中国製品の話しまで楽しく時間が過ぎました。
      ■         ■
 学会へ来る楽しみは、
 学問の習得もありますが、
 世界中の同業者との会話です。
 車中や懇親会で親しくなることも
 たくさんあります。
 今回招待してくださったJung先生とも、
 上海であった国際学会で知り合いました。
      ■         ■
 中国の先生と話すのも、
 韓国の先生と話すのも英語です。
 韓国に来るたびに…
 ハングルが読めて…
 韓国語が少しでもわかったらなぁ…
 と思います。
 家内と韓国語講座に通ったのですが、
 ものの見事に忘れています。
 語学は若いうちに習得すべきです。

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医学講座

学会の準備④

 ようやく韓国で発表する資料が完成しました。
 完成したのは…
 出発前日の11月27日(木)23:00でした。
 クリニックで資料を作製していたので、
 残念ながら、
 風のガーデンを見そこねました。
      ■         ■
 私の発表は、招待講演なので20分間です。
 20分の講演を2題(2つ)します。
 今回、日本人で発表するのは…
 私の他は…
 ヴェリテクリニックの福田慶三(ふくたけいぞう)先生です。
 福田先生は名古屋大学形成外科のご出身です。
 愛知医大形成外科講師をなさっていらっしゃいました。
 私ができないような手術をなさいます。
      ■         ■
 今回の資料作りで一番時間がかかったのが、
 講演で使うビデオの編集でした。
 昔は考えられませんでしたが、
 今は手術の様子をビデオで説明します。
 この20年間で一番発達した分野です。
 考えてみると…
 携帯でもビデオを撮影できる時代です。
 学会発表やネットで読む一部の論文にも、
 手術の映像が使われます。
      ■         ■
 私が医師になりたての頃(30年前)は、
 学会でビデオを使えるのは、
 特別講演など、ごく一部の先生だけでした。
 ビデオを上映するためには、
 特別の機材を必要とし、
 かなりのお金がかかりました。
 手術のビデオを撮影するのも大変で、
 専門の技師さんにお願いしたり、
 業者さんにお願いしたものでした。
      ■         ■
 撮影したビデオを編集するにも、
 SONYの特別な編集装置が必要で、
 下手に編集すると、
 つなぎ目で映像が大きく乱れました。
 北大にはビデオ編集室が一つあり、
 そこで先輩の先生のビデオ編集をした記憶もあります。
 私が教員になった平成10年頃から、
 家庭用PCでビデオ編集ができるようになりました。
      ■         ■
 学生さんに講義をするために、
 ビデオ編集用のVAIOを購入しました。
 当時は、VAIOの最上位機種にしか、
 ビデオ編集用のソフトがついていませんでした。
 私が購入したVAIOは50万円近くしました。
 そのVAIOについていた、
 アドビ プレミア(Adobe Premiere)というソフトで、
 本を片手に編集しました。
      ■         ■
 このVAIOを紹介してくれたのが、
 大塚商会というお店の、
 山本さんという店員さんでした。
 今は、大塚商会のPC販売部も…
 なくなってしまいました。
 高価だったVAIOも故障して使えなくなり、
 今は、廉価版のPCにすら…
 Windowsムービーメーカーというソフトがついています。
 時代も進歩したものです。
      ■         ■
 時代は進歩しても、
 手術時に撮影したビデオ映像を見て、
 必要な部分だけを取り出して編集する作業は、
 やはり時間がかかります。
 手術時間分の画像を見て、
 それを編集しなくてはならないからです。
 若い先生でしたら、
 子どもさんのビデオを編集して、
 ビデオに慣れた先生もいらっしゃることと思います。
      ■         ■
 これからの時代は、医師も
 PCやビデオ機器に強くなる必要があります。
 若い先生には、
 ぜひビデオ機器や編集に
 慣れ親しんでいただきたいと思います。
 言葉は通じなくても、
 手術の映像を見ると、
 その先生の技量がわかります。
 いよいよ14:00発の大韓航空766便で出発です。
 韓国のインチョン国際空港へは、
 17:15に到着予定です。

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医学講座

学会の準備③

 スライド作りにもポイントとコツがあります。
 これは、PCの時代になっても同じです。
 スライドには、その先生の個性が出ます。
 北大形成外科の予行演習(予演会)で、
 何度注意されても、
 スライドの作り方を変えない先生がいました。
      ■         ■
 ○○先生、
 先生のスライドは…
 細かい字がぎっしり詰まっているだけで、
 何を訴えたいかわからない。
 スライドには要点だけを書きなさい!
 こう注意されていた先生がいました。
 その先生スライドは、
 原稿をそのまま書いてあるようでした。
      ■         ■
 発表者は原稿を読むのが一般的です。
 そうしないと、
 発表時間の3分とか5分の
 制限時間を守れません。
 一般演題という学会の演題でしたら、
 通常の発表時間は5分程度です。
 5分以内に自分が訴えたいことをまとめます。
      ■         ■
 先輩から注意されていた先生は、
 あれも…
 これも…
 とにかく、
 てんこ盛りに、字を入れた
 スライドを作っていました。
 これでは、聴く方は退屈します。
 後ろの席の聴衆は、
 スライドの字が読めません。
      ■         ■
 読みやすいスライド、
 聴衆にわかりやすいスライドをつくるのは、
 意外と難しいものです。
 私によく指導してくださったのは、
 現在、市立札幌病院院長をなさっていらっしゃる、
 吉田哲憲(よしだてつのり)先生でした。
 スライドの作り方、
 論文の書き方、
 たくさんのことを指導していただきました。
 今でも感謝しています。
      ■         ■
 医学部では、
 6年間の教育の中で、
 スライドの作り方までは教えません。
 教員になってからも、
 効果的な教材やスライドの作り方…
 なんて勉強はありませんでした。
 今は臨床研修医制度があるので、
 大学の医局で先輩からスライドの作り方を
 教わることも少なくなったでしょうか?
 昨夜は午前3時までスライド作りをしました。
 あと少しで完成します。

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医学講座

学会の準備②

 学会の準備で大変なのが、
 スライド作りです。
 昨日の日記にも書いたように、
 私が医師になってから、
 約10年程度は、
 出入りの薬屋さんに頼むのが…
 ごく一般的でした。
      ■         ■
 薬屋さんとは、
 大手医薬品メーカーのMRさん、
 正式には医薬品情報担当者さんです。
 ご自分の会社の製品情報を医師へ伝え、
 その医薬品を使ってもらうために、
 いろいろなサービスを提供してくださいます。
 大学医学部を卒業して、
 医師国家試験に合格しても…
 薬の名前(商品名)はわかりません。
      ■         ■
 私たちは、先輩の医師の処方を見て覚えたり、
 MRさんから情報をいただいて、
 患者さんへ出すお薬の名前を覚えます。
 私のように開業してしまうと、
 使う薬も一定になるので…
 MRさんは、めったに来院されません。
 大病院に行くと、
 背広を着て、
 大きなカバンをもった人を見かけます。
 その方が、MRさんです。
      ■         ■
 薬剤師免許を持ったMRさんも、
 数多くいらっしゃいます。
 大学で生物系の学科を専攻した方、
 近年は、女性の美人MRさんも多いようです。
 人間的に素晴らしい方も多く、
 私が担当病院を離れた後も、
 親しくしていただいているMRさんも、
 何人かいらっしゃいます。
      ■         ■
 今から20年くらい前からでしょうか?
 公正取引委員会?の指導によって、
 MRさんにスライド作りなどをお願いできなくなりました。
 薬を売るために、スライドを作るなんて…
 禁止されるのが当たり前かもしれません。
 そこで、お医者さんは困って…
 自分でスライドを作るようになりました。
 このスライドを作るのに必要だったのが、
 当時、とても高価だったMacでした。
      ■         ■
 今ではPCとパワーポイントが
 世界中の学会で使われています。
 ところが…
 ノートPCもないような時代は、
 病院や大学の医局で、
 100万円近くもするMacを買って…
 スライドを作りをしていました。
 Macでスライドを作り、
 それをフイルムの写真に撮ります。
 そのフイルムを現像に出して、
 ようやくスライドの出来上がりです。
      ■         ■
 ‘学会発表のためのスライド作り’
 なんてタイトルの本が何冊も出版されました。
 今のように、
 学会発表がPCでできる時代になるとは、
 夢のような話しです。
 このスライド作りが…
 最初はMacでしかできなかったため、
 医師にはMacユーザーが多いのだと思います。
 今、必死で発表のビデオを作っています。

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医学講座

学会の準備①

 今週末にソウルである、
 学会の準備をしています。
 学会はただ聴くだけと…
 発表するのでは、
 雲泥の差があります。
 以前、函館の看護師さんから
 ご質問があったように…
 昔は、学会はすべてスライドでした。
      ■         ■
 今は学生のうちから、
 全員の前で発表する‘訓練’をする
 学校や大学もあるようです。
 私たちの時代(30年前)にも
 級友の前で発表する程度はやりました。
 当時は、OHPという手書きの資料や、
 せいぜいコピー機で作った紙の資料でした。
 ワープロもパソコンも高価で、
 学生が手軽に買える時代ではありませんでした。
 理系学生が、
 高級な電卓を持っていたのが、
 珍しい時代が30年前でした。
      ■         ■
 私が医師になった頃は、
 今ほど薬屋さんとの‘お付き合い’が
 規制されてはいなかったので、
 学会のスライド作りとか、
 文献検索などをよくお願いしていました。
 自分では作る時間もなかったですし、
 図書館に行く時間もありませんでした。
 北大は図書館の閉館時間が早く、
 業務が終わった時には図書館は閉館していました。
 その点は、札幌医大の方が進んでいました。
 今でも、札幌医大図書館の方が…
 医学部に限ると北大より立派です。
      ■         ■
 新人の研修医が発表する時は、
 何度も先輩から指導やチェックを受けます。
 北大形成外科はこれが充実していました。
 全国学会や国際学会でも、
 恥をかいた覚えはありませんでした。
 これも、大浦武彦教授をはじめとする、
 先輩のご指導があったからです。
 今でも感謝しています。
 私のはじめての全国学会デビューは、
 日本熱傷学会でした。
 私の発表原稿は、
 ほぼすべて…
 先輩に書き換えていただきました。
      ■         ■
 スライドの作成に時間がかかるために、
 最低一週間前には、
 予演会という‘練習会’がありました。
 医局の先輩や教授の前で‘発表’するのです。
 これが、本番の学会以上に厳しいものでした。
 予想される質問を、
 先輩から次々と浴びせられます。
 あの文献が抜けている!
 以前に○○先生がこの発表をしている!
 などなど、
 先輩からのご指導がなければ
 わからないことだらけです。
      ■         ■
 私の発表原稿が完成したのは…
 学会へ出発する当日の朝方でした。
 スライドをしっかり持って、
 何度も書き直した発表原稿を持って、
 フラフラしながら空港へ向かった記憶があります。
 今となっては笑い話しですが、
 家内の前で声を出して原稿を読んで、
 チェックしてもらいました。
 最初は日本語の発表でもこんな様子でした。
 まさか自分が外国へ行って、
 英語で発表するようになるとは…
 夢にも思いませんでした。

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院長の休日

五十嵐治療院

 今日は休診日でした。
 さくらんぼさんほどではありませんが、
 医師も肉体労働者です。
 私も肩こり、腰痛、下肢痛に悩んでいます。
 長時間手術をした後は、
 姿勢によってはかなりの腰痛になります。
 また、
 目も手も腕もよく使う職業です。
      ■         ■
 昔、釧路労災病院に勤務していた頃は、
 職員住宅が6軒長屋でした。
 (長屋といっても3階建ての立派な建物)
 整形外科の部長先生が、
 患者さんの腰の手術をして、
 その後で、マッサージ師さんを自宅へ呼んで
 よくマッサージをしていただいていました。
 疲れた筋肉を揉みほぐしてもらうと
 楽になると言われていました。
      ■         ■
 私も市立札幌病院に勤務していた、
 30歳台半ば頃から、
 手術の後で腰が痛くなりました。
 その頃は、
 子どもに腰を踏んでもらっていました。
 子どもが大きくなってからは、
 愛犬のチェリーを背中に乗せて、
 チェリーの足で踏ませたこともありました。
      ■         ■
 子どももチェリーもいなくなったので、
 どうしても耐えられない時は、
 札幌美容形成外科の職員に頼んで、
 夕方に腰を踏んでもらうこともあります。
 マッサージ器では治らない、
 腰の痛みも踏んでもらうと治ります。
 人の力というのはすごいものです。
 今日は休診日だったので、
 プロのマッサージ師さんにお願いしました。
      ■         ■
 私がお願いしている、
 マッサージの‘先生’は、
 札幌市西区琴似2条4丁目4-1の
 五十嵐治療院です。
 電話:011-631-6894
 ダイエー琴似店裏にある、
 古い民家が治療院です。
 ‘先生’は視力障害者で、
 札幌盲学校で資格を取得されました。
      ■         ■
 札幌第一病院に長く勤務された後、
 現在地で開業されたそうです。
 この道40年のプロのもみ手です。
 ガラガラと引き戸式の玄関が、
 治療院の入り口です。
 玄関の右手に治療室があります。
 古いお宅の一室で、
 煙突のついた石油ストーブがあります。
 とても暖かです。
      ■         ■
 キレイに洗濯されたタオルが
 枕にかけられていて、
 洗濯の匂いがします。
 台の上に横になって、
 先生の魔法の手が私を治してくれます。
 はっきり言うと…
 最初はかなり痛いのですが、
 徐々に楽になります。
 肩を中心に全身を一時間以上かけて
 マッサージや指圧で治して下さいます。
      ■         ■
 保険適応外で、3,000円です。
 マッサージには、
 あん摩マツサージ指圧師の資格が必要です。
 プロのマッサージ師は、
 痛い部位をよくわかってくれます。
 筋肉を触るとわかるそうです。
 身体が楽になりました。
 さくらんぼさんにもおすすめします。


五十嵐治療院


 札幌市西区琴似2条4丁目4-1
 電話:011-631-6894

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TEL 011-231-6666ご相談ご予約このページのトップへ