医学講座

一番優しいヘルパーに

 平成29年3月30日、朝日新聞朝刊、ひとときへの投稿です。
 一番優しいヘルパーに
 夫は現在82歳。71歳の時にアルツハイマー型認知症と宣告された。
 「負けてたまるか」「勝ってやる」が彼の口癖になり、進行を遅らせることができるならと小学生のドリルを始めたが、それが2人のストレスになりすべてのドリルを捨てた。2人寄り添う生活をすればいいと思うと気持ちが楽になった。
 それから11年、週5回のデイサービスと月2回のショートステイが入る生活。家では私もヘルパーだ。だったら、一番優しいヘルパーでいたいと思う。
 在宅介護できるのは介護サービスがあるから。デイのスタッフさんに支えられていることを感謝したい。
 老老介護の末に殺傷、というニュース。私も同じような思いをすることがある。怒りと情けなさで暴言を吐く、今まで知らない自分に出会う。そんな私を夫は理解できず、嫌な感情のみ彼の心に残すが、暴言のことは忘れてくれる。
 人にはいくつかの人格があり、環境や理性でコントロールされていると思う。夫が病気を背負うことがなければ、私は「もう1人の私」に出会うことがなかったかもしれない。結婚50年がたった今、明日も柔らかな日差しの中で過ごそう。
 (相模原市 中村順子 主婦 76歳)
 (以上、朝日新聞より引用)

      ■         ■
 私の親は、
 子供の前で、
 よく夫婦喧嘩をしていました
 小さい頃から、
 親の夫婦喧嘩を見ていた私は、
 将来結婚するなら、
 絶対に喧嘩しない女性ひとと結婚しよう!
 …と高校生の頃から思っていました。
      ■         ■
 そう思って結婚しましたが、
 私のは、
 子供が誕生した頃から崩れました。
 人生で最良の時
 25歳の研修医時代に、
 家内と2DKの公団住宅で
 新婚生活をはじめた頃だったような気がします

      ■         ■
 本間家では、
 よく夫婦喧嘩をします。
 私も言いますが、
 奥さんもすごいです。
 喧嘩になると、
 暴言も出ます。
 奥さんは、
 関西弁になります
 迫力があります
      ■         ■
 投稿者の、
 相模原市の中村順子様はすごいです。
 ご主人が
 71歳の時にアルツハイマー型認知症と宣告され、
 それから11年
 週5回のデイサービス
 月2回のショートステイが入る生活。
 家では私もヘルパーだ
 だったら、

 一番優しいヘルパーでいたいと思う。
      ■         ■
 私は今年63歳、
 家内は61歳です。
 毎日、喧嘩しながら、
 札幌美容形成外科で働いています。
 もし、
 奥さんが
 アルツハイマー型認知症になったら、
 一番優しい主治医でいたいと思います。
 でも、できるかどうかわかりません。
 自信もありません。
 私がアルツハイマー型認知症になったら、
 奥さんは、
 一番優しいヘルパー
 …になってくれるかなぁ~?

“一番優しいヘルパーに”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    そう思えるのは芯から優しい人なのだと思います。 私は両親が元気だった頃アルバイトしようとニチイさんでヘルパー2級を取りました。仕事だからできましたが、自分も背骨も悪く、母も足、腰が悪く、手に金属も入っていてヘルパーさんとデーサービスとショートスティでも 今の父は無理で 病院と施設の行ったり来たりです。 ただ福祉制度が難しく中々母の年代には理解できないので わかりやすくして欲しいと思います。 明日は 初めて次男の所に行ってきます。 ナビ代わりに長男を連れて日帰りです。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。私も介護サービスについてはさっぱりわかりません。親父が入院した時にはじめて介護認定を受けいきなり要介護5でした。先輩の先生で奥さんがアルツハイマーになった方がいらっしゃいます。私はできるかなぁ~?ご長男とのドライブ楽しみですね。お気をつけてお出かけください。札幌は雪です。

  2. えりー より:

    たとえ自信がなくても、
    その時がきたら「一番優しい主治医」に
    なりたいと考えてくださる本間先生と
    結婚した奥様はお幸せだと思います。
    そんな気持ちをわかっていらっしゃるので、
    ときどき喧嘩しても一緒に働けるのでは、
    と思いました。

    私は20歳だったので新婚当初は子供っぽい
    自分中心の喧嘩が多かった気がしますが、
    現在そのエネルギーは、
    主人ではなく高校生の息子との言い合いに
    使われている気がします(笑)

    お互い病める時がきたら、
    助けあえたらいいなぁと思っていますが、
    先ずは長男と長女なのでお互いの両親の
    介護問題が心配です。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。うちも長男と長女です。父親は両方とも亡くなり、母親は長男と長女である私たちが見ています。世話をできるかどうか?わかりませんが、とりあえず何かがあると見て私が診れるものは治療することもあります。私の子供2人は離れているので老老介護になっても私たちで何とかするつもりです。自分たちでできなくなったら専門職の方にお世話になるつもりです。

  3. なっちゅん より:

    父は寝たきりになり、
    療養型がある病院に
    転院を希望してますが
    介護度1の為、転院できなく
    介護度の区分申請を今してます。

    おそらく介護度5になると思います。
    本間先生のお父様と同じです。

    もう歩けないと思います。
    面会に行っては話をしますが
    長い闘病生活と熱で話もしてくれません。
    認知症がかなり進んでいると思います。

    ボディクリームを塗ってますが
    乾燥して足の裏はボロボロです。

    私は腰痛持ちのため、
    顔を塗って休憩
    腕を塗って休憩
    足を塗って、やっと終了です。

    喧嘩は過去一度しかしてません。

    認知症の講座に月一で行き
    学ばせてもらったからです。

    今丁度、認知症のテレビが
    放送されてます。

    先生も奥様も喧嘩しながらも
    支え合って
    素敵だと思います。

    全財産をはたいても
    裁判を続ける事に奥様は
    同意してくださったのですし
    喧嘩が無ければ
    息が詰まると思います。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。そういえば失業した時には家内に助けられました。お父様のことが心配ですね。療養型病院の看護師さんは優しい方が多いと思います。医療スタッフの方も同じです。私の父は幸せでした。いい病院に転院できることをお祈りしています。

  4. すみれ より:

    今の私は、高校時代とは、違います。腰まであり三つ編みにしていた髪は出産と共にきり、今は歩けないので毎月ショートステイに来る美容師に切ってもらっているので、ベリーショートです。ショートステイでは、認知症の人が多いので、私を短い髪から男の人といいます。また、初対面なのに貸したお金を返せ、とか、わたしの部屋に入ってきます。週に2回、違う人がリハビリに来ますが、家のあとは、認知症の人のところで毎回、なぐられるそうです。けっして、否定せずに、聞き手にまわる。頭の下がる思いです。ショートステイのスタッフも同じです。いつか、自分もああなるのか、と思いながら、ついまともに受けて腹をたててしまいます。奥様と言い合える関係は、いいですよ。私は口答えをしません。だから、認知症になったら何を言うか怖いです。子供も夫婦喧嘩を知らないので2~3年に一度私が爆発すると、あわてます。夫は10回位大声でくしゃみをするアレルギーがあります。息子は、手を添えるとか、ハンカチで口をおさえたら?といいますが、部下も私も何も言いませんでした。ところが、この前スーパーで知らない人からマスクをするように、と言われたようで、帰宅してから、何度も繰り返していました。きっといつものように、スーパーで大声をあげていたのでしょう。新聞に投稿された方はお優しいですね。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。すみれさんの病状はわかります。同級生が亡くなったらお花代を送ってくださる優しいところ、先生のお祝いに参加してくださる優しいところは昔のままです。私はきっと喧嘩をなさらないだろうと想像していました。2~3年に一度は爆発することがあるのですね。たまに爆発しないとたまって大爆発になったら大変ですよね。私はご主人はとてもお優しい方だと思います。民謡がお上手でした。

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