医学講座
ヤケドとシミの関係
日本熱傷学会の話題ではありません。
ヤケドとシミのお話しです。
役に立つ、ヤケド講座です。
昨年も書いたことがあります。
おさらいです。
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天ぷら油がはねて、
ヤケドをすることがあります。
そこから、
シミになったという方が
たくさんいらっしゃいます。
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これは、
‘炎症後色素沈着’というシミです。
天ぷら油のヤケドは、
Ⅰ度か浅いⅡ度熱傷です。
上手に治療すると、皮膚は治ります。
ところが治った皮膚は赤くなっています。
皮膚が赤い間に、紫外線に当てると、
そこに色素沈着(シミ)ができます。
手術後のキズも同じです。
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このシミを防ぐためには、
紫外線が当たらないようにします。
一番確実なのは、
ガーゼの間に
銀紙(アルミホイルやチョコの包装紙)
を挟んで、
これをテープで固定することです。
遮光(しゃこう)と呼びます。
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レーザーで
高いお金を払ってシミを治したのに…
かえって悪くなったと
怒っている方がいらっしゃいます。
大部分は、
しっかり遮光をしなかったために、
紫外線が当たってできた
‘炎症後色素沈着’です。
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キレイに治すには…
赤みがある間は
光に当てないようにします。
札幌美容形成外科では
カバーマークという化粧品をお薦めしています。
もともと子供のアザを隠すために
開発された商品です。
私が医師になった25年前からありました。
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デパートで売っているカバーマークとは違います。
特定の美容室やクリニックでしか売っていません。
市販の日焼け止めより抜群に効果があります。
SPFという紫外線防御指数の値は50です。
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このカバーマークがよいのは、
塗った色がついている間は
効果があることです。
他の日焼け止めクリームは、
汗をかいて落ちてしまったり、
ハンカチで汗を拭いて落ちてしまっても、
落ちたこと自体がわかりません。
カバーマークは、
ゴルフなどの時でもばっちりです。