昔の記憶
医者になったら…
モテなかった青春時代の続きです。
医師・歯科医師を紹介するという
結婚相談所の宣伝を見ると、
よくカッコいい先生の写真が出ています。
こんな素敵な先生がいるのかなぁ~?
というのが、
何人もの研修医を指導してきた私の感想です。
■ ■
私は結婚相談所には登録しませんでした。
同期や友人でも、登録した人は知りません。
お医者さんはモテる?のでしょうか?
私の同僚や後輩を見ても、
医師免許を取得して研修医になると、
とにかく忙しい毎日です。
‘彼女’を見つける時間もないし、
知り合うチャンスがないのが現実です。
■ ■
病院には、たくさんの看護師さんや、
女性スタッフがいるじゃない?
と思われがちです。
確かに看護師さんがいます。
ただ、研修医より、
慣れた看護師の方が仕事ができます。
看護師の給料の方が高いこともあります。
TV番組のように、甘くはありません。
■ ■
病院にもよりますが、
研修医⇔看護師の仲が悪いところもあります。
私が就職した時は、
仕事を覚えるのに精一杯で、
とても‘彼女’を見つける余裕はありませんでした。
給料も安く、
5月から仕事をはじめて、
5月と6月は、まったくのタダ働きでした。
■ ■
当時は、4月に医師国家試験がありました。
合格発表は5月。
医師免許に相当する、
医籍登録が5月26日。
それまでは、無免許なので、
いくら働いても無給。
手続きを経て、7月からお給料が出ました。
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初任給は日給3,300円程度。
任期は一日。
日々任期を更新して、
翌年の3月30日までの期間雇用でした。
こんな状態ですから、
優雅に彼女を見つけることなんかできません。
理想と現実は大きく解離していました。
■ ■
たまたま、
西宮市(にしのみやし)に住んでいた家内が、
北海道旅行に来ました。
私は、このチャンスを逃すと、
一生結婚できないかも?
という危機感を持っていました。
北大構内のポプラ並木のところで、
プロポーズした記憶があります。
言葉はもう忘れました。