医学講座

ヒアルロン酸自己注射

 さくらんぼさんから、
 ヒアルロン酸を個人輸入し、
 自分で注射した方のことで
 ご質問をいただきました。
 ネットで検索すると、
 海外から日本へ発送しれくれる、
 香港の業者などが出てきます。
 私も詳しくありませんが、
 少量の製品を個人輸入するのは、
 可能なようです。
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 美容外科で使用されている、
 レスチレンなどのヒアルロン酸は、
 日本では未承認です。
 厚生労働省の承認を得るには、
 臨床試験というプロセスが必要で、
 莫大なお金がかかります。
 また、承認までに長い年月を要します。
 そのため、
 私を含めた美容外科医は、 
 医師個人の責任で使用しますという、
 ‘念書’を書いて、
 輸入を承認してもらいます。
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 外国から医薬品や
 注射器や針、
 レーザー機器などを輸入するには、
 医薬監証明(いやっかんしょうめい)という、
 厚生労働省、
 関東厚生局で発行してくれる書類が必要です。
 この書類がないと、
 成田空港で通関できず、
 商品がストップしてしまいます。
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 医師が使用するような医薬品でも、
 少量を個人で輸入する時は、
 医師免許証は必要ないようです。
 これは薬事法という法律で決められています。
 個人輸入して、
 ヒアルロン酸を注射しようが、
 リポスタビルを注射しようが、
 自己責任なのです。
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 私のところにも、
 顔の脂肪を溶解しようとして、
 リポスタビルを個人輸入し、
 自分で注射して腫れがとれない…!!!
 助けてください!
 という方がいらしたことがあります。
 シリコンプロテーゼなどと違い、
 ヒアルロン酸やコラーゲンは、
 一度注射してしまうと、
 切除して取り除かなければ除去できません。
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 ヒアルロン酸は、
 ヒアルロニダーゼという酵素で溶かす方法もありますが、
 これも注射なので、
 自分で‘溶かす’のは危険です。
 かなりベテランの先生が注射をしても、
 コラーゲンやヒアルロン酸は、
 ボコボコになることがあります。
 私たちも細心の注意を払って注射します。
 いくら安いからといって、
 自分で注射するのは危険です。
 絶対にしないでいただきたいです。

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