医学講座
刺青(いれずみ)の除去
弁護士の高橋智先生の日記に、
刺青のことが記載されていました。
以下に一部を抜粋させていただきます。
刑事事件で国選弁護に関わっていると、
被告人の中には、
刺青をしている男性が非常に多い。
過去に暴力団に関与したことがある男性が殆どだが、
中には、
女性の被疑者で全身に刺青があるという人もいた。
■ ■
検察官の中には、
公判廷で決まって被疑者に刺青はあるのか
と質問する方がいた。
被告人が、弁護人に対して、
かっこよく更生しますと誓ってくれた後、
検察官の質問に対して、
刺青が全身に入っています等と答えると、
結構ダメージが大きい。
■ ■
刺青は、あちらの世界に入って
二度と戻らないためにするものだから、
被告人の更生可能性を阻害する事由の一つになるし、
「それほどまでに暴力団と深く関わっていたのか、
暴力団から本当に抜けられるのだろうか」
という思いを裁判官に抱かせてしまう
という効果がある。
(以上、2009/01/08Sammy’sダイアリーより引用)
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私が形成外科医として申し上げたいのは、
美容外科や形成外科へ行って、
高いお金さえ出せば、
刺青が消せる?という誤解です。
レーザーでキレイになるのは、
刺青のほんの一部です。
高価なレーザー機器を売るために、
外国人でキレイになった写真を、
レーザーのパンフレットに記載しています。
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刺青治療は、
決して簡単ではありません!
レーザーで消えるのは、
墨汁(ぼくじゅう)で入れた浅い刺青だけです。
深い刺青は、レーザーでも消せません。
またレーザーをかけると、
かけた部分だけ赤くなるので、
黒い刺青を除去して、
白っぽいキズが残り、
結果的に、もともとの、
絵柄とか字とかが、
残る可能性が大きいのです。
■ ■
高いお金を払っても、
元のキレイなお肌に戻すことは、
できないのです。
取りたい理由として、
男性で多いのは、
自衛隊入隊での身体検査です。
入隊時には、
必ず医官(医師)による身体検査があります。
来月、身体検査があるので、
○○日までにキレイにしてください!
と懇願されても、
まず100%無理です。
■ ■
女性で多いのは、
外国でファッション感覚で入れた。
日本でおしゃれのつもりで入れた。
というような刺青です。
花柄やきれいな絵柄もありました。
付き合っていた男性の名前を、
イタズラで入れたけれど別れた。
などなど、たくさんの刺青を見ました。
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私がお願いしたいのは、
どうか刺青を入れないでください。
せっかく親からいただいた
キレイな皮膚です。
刺青は
プチ整形とは訳が違います。
安易に刺青を入れないで!
キレイにとるのは至難のワザです。
刺青のレーザー治療は、
札幌スキンケアクリニックをおすすめしています。