医学講座
形成外科と美容外科の境界
昨日の院長日記、
美容外科の魅力と魔力に、
さくらんぼさんから、
コメントをいただきました。
頭が悪いので 非常に難しく理解するのが困難です。
申し訳ございません。
医師向けの抄録なので内容が難しいです。
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塩谷信幸先生も大森喜太郎先生も、
厳密に、
形成外科と美容外科を分けるのは難しい
…ということ強調されていました。
私もそう思います。
形成外科と美容外科の境界は、
実はあいまいなのです。
大きな違いは、
保険適応になるか?
保険適応にならないか?
…ということです。
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この【保険適応】にも、
あいまいな部分があります。
私たち【保険医】は、
患者さんに必要な医療を適切に行う義務があります。
軽度なので保険適応外はありません2016
私は必ず、
軽度なので手術の必要はありません
軽度なので治療の必要はありません
…と説明しています。
■ ■
ところが、
【悪】軽度なので保険適応になりません【悪】
あなたの治療には、
◆自費◆で50万円(消費税別)の治療をおすすめします。
…というような美容形成外科もあります。
私たち形成外科医は、
♡少しでも患者さんをよくしてあげたい♡
…という想いで毎日手術をしています。
■ ■
公立病院の形成外科にも、
♡美容外科手術?♡
…と考えられるような患者さんが来院されます。
形成外科部長といえど公務員です。
勝手に、
あなたの手術は自費で30万円(消費税別)です
…とは決められません。
料金徴収条例の改正が必要なこともあります。
■ ■
公立病院の形成外科部長は、
困って来院された患者さんを目の前にして、
患者さんを♡治してあげたい♡
…と思います。
保険適応で治せるものは、
できるだけ保険で治してあげています。
…これが形成外科医療の実情です。
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転倒してケガをして、
顔にキズが残ってしまった。
目立つキズでも、
運動制限のないキズは、
厳密に言うと保険適応になりません。
そこを何とか手術で治しているのが、
日本全国の形成外科医です。
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2017年7月1日の第129回日本美容外科学会(仙台)で、
塩谷信幸先生と
大森喜太郎先生
…が強調されていたことは、
【金】もうけ【金】
目先のお金のことばかり考えた、
金もうけ美容外科医になるな!
外科医としての喜びは【お金】ではない、
…と私は理解しました。
形成外科専門医でも、
粉瘤一個が自費で15万円(消費税別)
…というところもあります。
医者にもいろいろな人がいます。
気をつけていただきたいです。