医学講座
第25回日本形成外科基礎学術集会(大阪)③
昨夜、大阪から札幌に戻りました。
充実した2日間でした。
日本形成外科基礎学術集会には、
過去に数回出席しています。
基礎学術集会なので、
私が聞いてもちんぷんかんぷんで、
さっぱりわからない内容の演題もあります。
はっきり言って、
分子生物学は苦手です。
■ ■
今回の第25回日本形成外科基礎学術集会(大阪)は、
今までの基礎学術集会と比べて、
参加者が圧倒的に多かったように感じます。
主催者側の発表では、
初日に1400人を超え、
私の推測では、
2日間で1500人を超えていると思います。
美容外科の先生のお顔も見ました。
■ ■
理由は新しい専門医制度です。
講習を受けて、
受講証をいただかないと、
新専門医制度では専門医の更新ができません。
ですから、
全国から多数の形成外科専門医が出席しています。
講習会の時は、
3会場に同時中継をしていました。
一度に1000人以上が聴講できます。
時代は変わりました。
■ ■
今回の第25回日本形成外科基礎学術集会で、
私が一番聞きたかった発表です。
残念なことに、
一番最後の方で発表があったため、
広い会場にいたのは、
わずか数十人でした。
貴重な発表なのに残念でした。
抄録集に載っていた抄録を引用します。
■ ■
O-36
上眼瞼における感覚神経の走行形態に関する解剖学的分析
1)東京医科歯科大学大学院 形成・再建外科学分野、
2)国立がん研究センター東病院 形成外科、
3)東京医科歯科大学 統合教育機構、
4)東京医科歯科大学大学院 臨床解剖学分野
東野琢也ひがしのたくや1,2)岡崎睦1)、森 弘樹1)、山口久美子3)秋田恵一4)
【目的】上眼瞼の感覚神経の分布は眼窩上神経からの分枝が主とするいくつかの記述がみられるが、その詳細は明らかでない。上眼瞼の局所麻酔手術の際に上眼瞼の感覚神経の分布を知っていることは重要であるため、今回、その分布様式について分析したので報告する。
【方法】東京医科歯科大学の解剖実習体の上眼瞼16側[男性5側(右4側、左1側)、女性11側(右7側、左4側)、平均年齢88.7歳]について、眼窩上神経、滑車上神経、滑車下神経、涙腺神経を顕微鏡下に解剖し、眼瞼の神経分布について検討した。
【結果】眼窩縁から眼輪筋下に出た眼窩上神経、滑車上神経、滑車下神経は細い分枝に分かれて眼輪筋下を瞼板の方向へ走行し、所々で眼輪筋を貫いて眼輪筋上へ向かう枝を出しながら瞼板に到達していた。眼輪筋上へ出た細枝は眼輪筋上を尾側に向かって走行しながら皮膚にむかうと考えられた。上眼瞼に分布する神経の枝の数は、滑車下神経由来が1.6±1.2本、滑車上神経由来が3.2±1.5本、眼窩上神経由来が2.6±1.4本、涙腺神経由来が1.8±0.9本だった。また、眼窩上神経由来で瞼板の方向に向かわず外側方向に走行する外側枝が1.3±0.4本みられた。神経分布を検討したところ、滑車下神経は上眼瞼内側に、滑車上神経は上眼瞼内側から中央部に、眼窩上神経は眉毛外尾側を含む上眼瞼外側に、涙腺神経の皮枝は外眼角部頭側に分布していた。
【考察】上眼瞼の感覚神経は主に眼輪筋下を走行しながら瞼板に到達し、その途中で皮膚へ向かう枝を分枝していた。眼窩上神経由来の分枝より滑車上神経由来の分枝の数が多い傾向にあり、上眼瞼に広く分布していた。上眼瞼の局所麻酔では、麻酔薬を注入する深さや位置によって麻酔の効き方をコントロールできる可能性が示唆された。
(第25回日本形成外科基礎学術集会抄録集より引用)
■ ■
私は解剖学教室で研究をしたのでわかります。
発表者の東野琢也先生は、
診療が終わってから、
夜にだれもいない解剖学実習室に行かれて、
ご遺体を顕微鏡で丹念に観察したのです。
発表で示された写真は、
きれいに神経を剖出ぼうしゅつされていました。
きっと手術も丁寧な先生です。
■ ■
眼瞼下垂症手術をする時に、
必ず目頭側に知覚神経があります。
この神経を損傷すると、
眼瞼下垂症手術の術後に、
上睫毛内側の感覚がにぶくなくなります。
数ヵ月で戻りますが、
『先生、マスカラを塗っても感覚がない』
…と言われることがあります。
■ ■
東野琢也先生のご研究で、
この神経が滑車上神経の枝だとわかりました。
私はこの神経を丁寧に残しますが、
切ってしまう先生もいます。
東野先生も残すそうです。
まぶたの解剖一つにしても、
まだまだ研究されていない分野がたくさんあります。
私は分子生物学を否定するわけではありませんが、
手術が上手になるためには、
地味な解剖学の研究が役立ちます。
これからも研究を継続していただきたいです。
すばらしいご発表をありがとうございました。
医学講座
第25回日本形成外科基礎学術集会(大阪)②
大阪の人はすごいです。
大きなビルの地下2階に、
学会専用のスペースを、
学会運営専門の会社が作りました。
大きな学会は無理ですが、
日本形成外科基礎学術集会程度の学会には、
ちょうどいい広さと規模の学会場です。
充実した一日でした。
■ ■
私が初日の学会で感動した発表です。
恩師、大浦武彦先生が、
ランチョンセミナーで30分の講演をなさいました。
私が記憶している限り、
失礼ながら、
日本形成外科学会で最高齢、
30分のご発表です。
昔と変わらぬすごさでした。
■ ■
ランチョンセミナー1
9月15日(木)【第1日】11:50~12:50 第1会場
下肢血流の評価
座長:川上 重彦(金沢医科大学 形成外科)
1)レーザースペックルのメカニズム
2)レーザースベックルは血流を反映するか?
日本下肢救済・足病学会 大浦武彦
北大形成外科の時代に研究開発した機器を、
最新版に改良して活用されています。
25年も前に素晴らしい発想があったのか?と、
改めて驚きました。
■ ■
もう一つ、最高に感動したご発表です。
会場が誰一人として居眠りもせず、
終わると大きな拍手が会場からありました。
教育講演1
9月15日(木)【第1日】13:00~14:00 第1会場
座長:細川 亙(大阪大学医学部 形成外科)
形成外科医のキャリア形成:
女性形成外科指導医のフロンティア
藤田保健衛生大学吉村陽子
■ ■
吉村陽子先生は、
慶応大学医学部5年生の時に、
同級生と学生結婚。
♡大恋愛♡だったそうです。
ご主人は産婦人科医に、
奥様は形成外科医に、
ご夫婦そろって教授職です。
奥様は名古屋の藤田学園、
ご主人は慶応大学医学部、
医師としてこれ以上の出世はない最高位です。
■ ■
お嬢様が一人いらして、
当時は育児休業制度もなかったため、
産後8週の産休明けから、
フルタイムで働かれました。
ご自身のお母様や、
ご主人のお母様、
たくさんの人に助けていただき、
お嬢様を育てられました。
すごいことです。
■ ■
吉村先生のご発表で、
働く女性が子供を産めないと、
日本は少子化で滅びることがわかりました。
働きながら子育てをするのが、
いかに大変なのかわかりました。
保育士さんに助けていただいたことや、
ご主人の協力がいかに大切かわかりました。
吉村先生の講演は、
形成外科指導医の認定に必要な講習です。
イクメンも大切ですが、
イクボス育児に協力的なボスが必要だと教えていただきました。
実に内容が充実したとてもいい教育講演でした。
医学講座
第25回日本形成外科基礎学術集会(大阪)①
第25回日本形成外科基礎学術集会に参加するために、
昨夜、神戸空港経由で大阪に来ました。
私が尊敬する、
関西医大形成外科の楠本健司教授が学会長です。
楠本教授は私と同年代です。
PRP研究会や、
日本眼瞼義眼床手術学会などの運営を積極的になさっています。
■ ■
学会は、
大阪駅近くにできた、
グランフロント大阪という巨大な施設の、
地下2階にある、
ナレッジキャピタル コングレコンベンションセンター
…という施設で開催されます。
昔、うちの奥さんと結婚する前に、
はじめて大阪に来たのが40年前です。
大阪は大きく変わりました。
■ ■
大阪駅に着いて、
あたりを見回しても、
40年前の面影がある施設は、
大きなビルの陰にひっそりとあるだけです。
大阪駅近くの、
ヨドバシカメラマルチメディア梅田があるところは、
確か昔は大阪鉄道管理局だったと記憶しています。
■ ■
平成5年に亡くなった義父は、
ここで働いていました。
今回学会が開催される
グランフロント大阪という施設のあたりは、
昔とはまったく違った街並みになっています。
今回の学会のテーマは、
基礎から臨床への橋渡しです。
ためになることを勉強して帰ります。
医学講座
第1回弁論準備手続記録(札幌地裁)
第1回弁論準備手続
事件番号 平成28年(ワ)第816号
建物明渡請求事件
原告 大同生命保険株式会社
被告 医療法人札幌美容形成外科
期日 平成28年9月13日(火)午後4時40分~午後5時10分
場所 ラウンド法廷(3階304)
■ ■
昨日の第1回弁論準備手続のご報告です。
通常の法廷ではなく、
3階にある会議室のような部屋でした。
ふつうの会議室と違うのは、
入口から2mくらいのところに、
法廷にあるような柵がありました。
その柵の手前に、
病院の待合室のような長いすがあります。
■ ■
傍聴はできませんが、
裁判長に許可をいただいて、
うちの家内が柵の外で聞いていました。
相手方弁護士は、
ラウンド法廷から電話をかけて、
東京で話す予定と、
裁判所書記官から伺っていましたが、
昨日は札幌まで2人がいらっしゃいました。
■ ■
虎門中央法律事務所の、
板垣幾久雄弁護士
柴田征範弁護士のお二人です。
円卓を囲んで裁判長と相手方の2人の弁護士、
こちらの高橋智先生と私が同じテーブルに着きました。
裁判官は法廷では黒の法衣ですが昨日はネクタイでした。
裁判長とご挨拶ができました。
とてもおだやかで素敵な方です。
■ ■
私は自分が裁判で被告になるまで、
裁判の進め方をよく知りませんでした。
TV番組のように、
裁判長!○○
…というような激しいやり取りはありません。
静かに書類を取り交わすだけです。
私が理解したことは、
裁判で重要なのは、
法廷で交わされる言葉ではなく、
法廷に行くまでに取り交わされる、
準備書面という書類です。
■ ■
準備書面を裁判所にFAXで送ったり、
相手方弁護士事務所にFAXで送ります。
メールでも、
ネットでもなく、
今でもFAXです。
FAXが大活躍しています。
相手方から届いた準備書面に、
こちら側も反論をします。
これの繰り返しを裁判所で確認します。
■ ■
札幌美容形成外科の担当は、
札幌地裁民事第5部4係
根本宜之裁判官です。
昨日の第1回弁論準備手続では、
裁判官から、
原告と被告の双方へ個別に、
今後の裁判の進め方について質問がありました。
法律を守る裁判官として、
紛争を早く解決してあげたい
…という熱意が感じられました。
■ ■
大同生命は、
私が平成28年1月6日午後3時半に、
電話で話したこが高圧的で語気鋭く詰問であり、
その後に院長日記で書いたことを第一の問題としています。
それで店子として不適格なので、
【賃貸契約の継続は不可能】と主張しています。
私が日本初のブログ裁判と
2016年7月24日の院長日記で書いた通りです。
■ ■
こちら側としては、
高圧的で語気鋭く詰問したつもりはないので、
新証拠として、
平成28年1月6日に大同生命から電話があった際の
札幌美容形成外科の防犯ビデオの録画ファイルを提出しました。
相手方に対して、
どこが高圧的で語気鋭く詰問で、
店子として不適格なのかを、
何時何分(ビデオに時計が入っています)の部分が詰問なのか?
明示していただきたいと高橋智弁護士から要望しました。
■ ■
ラウンド法廷は、
ふつうの法廷以上にゆっくりとお話しができました。
私はこのラウンド法廷が気に入りました。
裁判長ともお話しができますし、
私も発言することができます。
裁判所は17:00までなのに、
10分くらい超過してしまいました。
書記官には申し訳ないことをしました。
次回は11月4日(金)16:00から第2回弁論準備手続です。
手続きのきは入れないのだそうです。
医学講座
第1回弁論準備手続2016年9月13日(札幌地裁)
今日は16:40から札幌地裁です。
前回の第2回口頭弁論、
平成28年7月25日(月)の最後に決まりました。
高橋智先生から、
ラウンド法廷とお聞きしました。
裁判所書記官に聞いたところ、
3階の丸いテーブルがある部屋でするそうです。
■ ■
相手方弁護士は東京の事務所にいて、
こちらから電話をかけて、
スピーカーで電話を聞きながら、
双方が話すそうです。
傍聴はできないので、
今回は私と家内が行きます。
家内は柵の外で、
テーブルには着かないで入室を許可していただきました。
裁判官の許可がいるそうです。
■ ■
私は第3回口答弁論だと思っていました。
裁判所にお聞きしたところ、
第1回弁論準備手続というそうです。
弁論準備手続期日とも呼ぶようです。
円形のテーブルに、
裁判官と弁護士が着席して、
弁論準備手続をするのだそうです。
裁判もわからないことがたくさんあります。
■ ■
第1回弁論準備手続
事件番号 平成28年(ワ)第816号
建物明渡請求事件
原告 大同生命保険株式会社
被告 医療法人札幌美容形成外科
期日 平成28年9月13日(火)午後4時40分
場所 ラウンド法廷(3階)
内容は明日の院長日記でご報告いたします。
医学講座
血管解剖の研究
札幌は秋の気配です。
半袖では寒くなりました。
9月中旬の天気です。
今週は明日が札幌地裁、
木曜日と金曜日が、
大阪で第25回日本形成外科基礎学術集会です。
私が尊敬する、
関西医大形成外科の楠本健司教授が学会長です。
■ ■
私が形成外科医時代に研究したのは、
血管解剖です。
血管の解剖、
どこにどんな血管が走っていて、
どこの血管とつながっているか?
わかっているようで、
よくわかっていません。
■ ■
形成外科医や美容外科医が起こす、
一番大きなトラブルは壊死です。
ヒアルロン酸を鼻に注射して、
鼻が壊死になってしまったとか、
レディエッセを注射して、
失明してしまったとか、
悲惨な医療事故がたくさんあります。
患者さんは困っています。
■ ■
なんちゃって美容外科医のおにいちゃん先生
なんちゃって美容皮膚科医のおねえちゃん先生
もう少し解剖学を勉強していてくれたら、
悲惨な結果にならなかったのに…と残念に思います。
顔面の微小血管なんて、
解剖の試験のヤマでもないし、
そんなの習ってないし、
国試にも出ないし、
…というなげきもわかります。
■ ■
でもプロとして、
高いお金をいただいて、
患者さんに施術するのですから、
ちゃんと血管解剖を勉強すべきです。
日本形成外科学会で、
顔面の血管解剖について発表されたのは、
2012年10月に福島で開催された、
第21回日本形成外科学会基礎学術集会(福島)②
でした。
■ ■
慶応義塾大学形成外科、
清水雄介先生のご発表です。
清水雄介先生は現在は琉球大学形成外科教授です。
『新鮮屍体を用いた顔面の動静脈解剖の検討』
顔の血管を詳細に調べ、
手術に役立てる研究です。
■ ■
慶応大学形成外科は、
血管解剖の研究で世界のトップレベルです。
座長の三鍋利春(みなべとしはる)先生も、
慶応大学のご出身です。
昔、北大形成外科の頃に…
三鍋先生に血管造影について教えていただきました。
■ ■
解剖学は地味な学問です。
ご遺体から学ばせていただきます。
私たちが研究室に行くのは…
診療が終わった深夜になることもあります。
深夜の解剖学実習室で、
ご遺体を前にして『研究』させていただくのは…
正直なところ医師にもつらいものがあります。
■ ■
血管解剖を勉強した先生は、
手術が上手です。
どこにどんな血管があるか、
よく知っています。
ですから手術の出血が少ないです。
手術後の腫れも少ないです。
清水雄介先生は眼瞼下垂症手術がお上手です。
沖縄で眼瞼下垂症手術を受けるのでしたら、
琉球大学形成外科の清水雄介教授をおすすめします。
医学講座
えらボトックス
廃用性萎縮はいようせいいしゅく
2007年12月17日の院長日記です。
ボトックスで小顔になる
2008年2月23日の院長日記です。
えらボトックスについて
マンガページの解説です。
咬筋こうきんという筋肉に、
ボトックスを注射する治療です。
■ ■
廃用性萎縮はいようせいいしゅくと読みます。
筋肉を使わないと、衰えておとろえて筋肉が細くなることです。
たとえば、足を骨折したとします。
骨折したら骨がくっつくまで、ギプスで固定して動けません。
■ ■
骨折の程度にもよりますが、
数週間ギプス固定をしていると確実に足が細くなります。
これは筋トレの逆です。
ボディビルまでしなくても、
筋トレをすると、筋肉がついて筋肉隆々になります。
使わないと、筋肉は衰えます。
■ ■
この廃用性萎縮を利用して小顔にするのがえらボトックスです。
硬いものを噛む癖のある人。
スポーツなどで奥歯を噛みしめる癖のある人。
噛み合わせが悪く、いつもどちらか片方で物を噛む人。
硬いものが好きで、いつでも噛んでいる人。
こういう人は知らず知らずのうちに、
咬筋という筋肉の筋トレをしていることになります。
■ ■
毎日まいにち、噛み続けていると、
噛む筋肉=咬筋こうきんがボディビルをしたように発達してしまいます。
耳の前に手を当てて、
奥歯をグッとかみしめてください。
骨の上で、ボコっと膨らんだのが咬筋です。
咬筋が発達していると、
どんなに体重を落として痩せても、
ホッペだけ小顔になりません。
■ ■
片方だけ、咬筋が発達してしまった病態びょうたいを
片側咬筋肥大症へんそくこうきんひだいしょうといいます。
大学病院に勤務していた時に、
口腔外科こうくうげかの先生と一緒に
咬筋を減らす手術をしたことがあります。
入院手術をしましたが、術後は逆に悪くなった?と思うほど腫れます。
手術で咬筋を取ると、腫れがとれるまでに数ヵ月はかかります。
■ ■
えらボトックスは、耳の前に少量の注射をするだけです。
ボトックスを注射すると、
神経から筋肉へ収縮しなさいという信号が伝わらなくなります。
信号が伝わらないので、
筋肉は筋トレをお休みします。
噛む力が弱くなりますので、
硬いものが食べたくなくなります。
■ ■
注射して、数週間もすると、
噛んでも筋肉がポコっと膨らまなくなります。
耳の前で膨らんでいた筋肉が薄くなると、
小顔になってきます。
えらボトックスが効くのは、
咬筋が発達している方だけです。
■ ■
ボトックスが効いているのは約6ヵ月間です。
ボトックスの効果が弱くなってきた時に、
また筋トレをすると、筋肉は発達してしまいます。
噛み合わせの異常など、
歯科的な問題がある方は、矯正歯科をご紹介しています。
外国では、ボトックス注射を歯ぎしりの治療として行うこともあるそうです。
■ ■
ボトックスを注射すると、数日で効果が出てきます。
笑いすぎてアゴが疲れたのと同じように、
アゴがだるくなります。
噛む力かむちからが弱くなります。
自分で柔らかいものを選んで食べるようになります。
食欲も少し落ちます。
食べたくなくなるそうです。
■ ■
日常生活では、特に不便なことはありません。
ただ、口を大きく横に開く『イー』っという表情ができにくくなります。
一番、『イー』ができにくくなるのが、注射後3ヵ月頃です。
ボトックスの効果が出て、筋肉が一番弱くなっている時期です。
モデルさんなど、
口を横に大きく開く必要がある職業の方は要注意です。
それ以外の方は、口も小さくなります。
ガミースマイルといって、
笑った時に歯茎はぐきが見えてしまう方には、効果的です。
■ ■
病的な咬筋肥大症でも、
残念なことにえらボトックス注射は保険適応になりません。
かみ合わせが原因となっていることもあります。
札幌美容形成外科では、
二期会歯科クリニックをご紹介しています。
咬筋肥大の方は、
まず歯科口腔外科で口の中を診てもらってください。
歯科で異常がなければ、
ボトックス注射を試してみる価値があります。
医学講座
オフィス空室率(2016年8月札幌)
平成28年9月9日、北海道新聞朝刊の記事です。
オフィス空室率13カ月連続低下 8月の札幌
オフィスビル仲介大手の三鬼商事(東京)札幌支店が8日にまとめた8月の札幌市中心部のオフィス空室率は、前月比0.22ポイント低下の3.94%だった。解約の動きが少ない状況が続いており、低下は13カ月連続。現在の集計方法になった2001年12月以降で最低を更新した。
全5地区のうち、「南1条以南地区」のみ、小規模オフィス(33平方メートル前後)の解約が影響し、空室率が上がった。最も下がったのは前月比0.53ポイント低下の「創成川東・西11丁目近辺地区」で、郊外からの移転に伴う大型成約などの動きがあったため。3.3平方メートル当たりの平均賃料は前月より9円高い8223円だった。
(以上、北海道新聞より引用)
■ ■
三鬼商事みき商事は、
一般の方にはなじみがない不動産仲介業者さんです。
私も知りませんでした。
ミキハウスなら子供服メーカーとして知ってました。
ミキ商事は、
はて何の会社かな?でした。
オフィスビル仲介では最大手の一つです。
■ ■
チェーン店の美容外科オーナーで、
三鬼商事みき商事を知らない人はいません。
大企業でも、
おそらく知らない人はいません。
そのくらい有名な会社です。
アパマンなどの不動産業者さんとは違って、
オフィスビル専門の仲介業者さんです。
三鬼商事が2001年12月以降で最低を更新は、
ほんとうにビルの空室ないことを示しています。
■ ■
空室がありません2016に書いた、
オフィス仲介の三幸エステート(東京)が6月13日発表した
2016年5月の札幌のオフィスビル平均空室率は5.59%でした。
こちらも、
1994年1月の統計開始から最も低い状態です。
会社は違いますが、
三幸エステート2016年5月の平均空室率は5.59%。
三鬼商事みき商事2016年8月の平均空室率は3.94%。
札幌美容形成外科が移転しようにも空ビルがありません。
■ ■
マイナス金利政策と大同生命札幌ビル
2016年2月25日の院長日記に書いたように、
政府日銀の政策によって、
2016年はマイナス金利です。
巨額の資産を運用しなくてはいけない生命保険会社にとって、
マイナス金利は厳しいです。
スイスでは、
一般庶民が銀行にお金を預けても、
利息をもらう代わりに手数料を取られることがあります。
あるスイスの銀行では(2016年2月)、
100万円を預けると1250円の手数料を取られます。
■ ■
大量のお金を契約者からお預かりしている大同生命は大変です。
今までは国債などで運用できたのが、
マイナス金利政策で運用益が激減します。
何とか大量のお金を
もうかるところで運用しないと、
会社の存続にかかわります。
そこで札幌のビル建替え計画が変わったと、
私は大同生命の方針転換を読みました。
■ ■
新ビルを建設して、
資産運用をしたい大同生命保険㈱の立場は理解できます。
それだったら、
今井和男さんが自分の著書に書いたように、
もう少し丁寧に説明するとよかったのにと思います。
著書に書いてあったのとは反対に、
丁寧な説明はなくいきなり訴訟です。
それも日本初のブログ裁判です。
私は後世に残る裁判にしたいと思っています。
老朽化したビルで、
毎日汗水たらして仕事をしている日本の中小企業のためです。
平成28年9月13日(火)に第3回口頭弁論です。
医学講座
憲法25条生存権
私の62歳の誕生日には、
たくさんのメッセージやお祝いをいただきありがとうございました。
62歳はくたびれることが多いですが、
安倍首相も同い年です。
まだまだがんばります。
みなさまからのご支援に感謝いたします。
昨日いただいた、
ラズベリーさんのコメントです。
■ ■
某生命保険会社様に読んで頂けたら幸いです。
生存権(憲法25条)、営業を自由に営む権利(憲法22条)あります。生存権とは、生活し、生きる権利の事だと思います。形成外科は、病気の患者を治します。本間先生は、形成外科的な視点から(美容、整容も考慮されている)患者様を診ている医師で、病気を扱っている事が多いと推測できます。
例えば、
眼瞼下垂という手術するとします、
駅から遠くなってわかりにくいところにあると、
患者は辛いのです。
術後当日は眼帯やサングラスをかけて、
歩くわけです。
雪の降る北海道で、
遠くなっても良いと思われますか。
そして、もう一つ、憲法22条ですが、某生命保険会社様も営業を自由に営む権利があります。
しかし、生存権(医師やその家族の生活、社員の生活、場合によっては患者も含む)を脅かしてまでは認めてないと思います。
ライフラインの突然の値上げ(使用量は少ないのに説明や予告なく値上げがあったのが事実であれば、クリニック経営者である本間先生にとっては、生存権を揺るがす事態と言えます。某生命保険会社様にとっては、この値上げ(ライフラインの会社をかえたのかどうか不明ですが)こそが、裁判にされるあたって25条がかなり、侵害している、致命的な感じがするのです。心配です。やはり、話し合いをされては、と思います。
■ ■
この院長日記は、
大同生命保険㈱はもちろん、
虎門中央法律事務所でも読まれています。
さくらんぼさんのコメントに対する、
私の回答も、
訴状に書いてあります。
口頭弁論の前に交わされる、
準備書面で、
毎回闘う元気をもらいます。
■ ■
裁判の結果はどうなるかわかりません。
相手方の大同生命は、
大同生命保険
執行役員
小川琢磨広報部長が
HTBのインタビューで、
基本的にはですね、
争うと言っても、
それはお互いに納得点が、
話し合いの中ではなかったから
ということでございますので、
それぞれの、それを、
第三者の司法という目で、
きっちりと判じてもらえればなぁと思います。
…と話していらっしゃいます。
私は司法の判断に期待しています。
昔の記憶
62歳になりました
今日9月8日は私の62歳の誕生日です。
早朝からFBでたくさんのお祝いをいただきました。
あらためて御礼申し上げます。
ありがとうございました。
いやぁ~
一年前には想像もしなかった、
62歳の誕生日です。
■ ■
波乱に満ちた私の人生です。
激動の60代になりそうです。
この一年間のできごとを振り返ると、
親父が大腿骨骨折で手術をしていただき、
無事に手術が成功し、
退院してリハビリに励んでいたのに、
肺炎であっという間に天国に行きました。
■ ■
本間家の歴史で、
男ではじめて90歳まで生きました。
息子としては、
親父の看病にも行けたし、
昔ばなしもしたし、
葬式もできたし、
いい死に方だったと、
お世話になった先生と看護師さんに感謝しています。
■ ■
この一年で一番の出来事は、
何と言っても大同生命との裁判です。
不動産の専門家にお聞きしたところ、
(札幌)高裁までで5年
…と教えていただきました。
たくさんの方に応援していただき、
ほんとうに感謝しています。
日本初のブログ裁判です。
私は後世に残る記録をしっかり残します。
■ ■
相手方は、
大同生命と
虎門中央法律事務所です。
今井和男さんという、
著書を何冊も書いている、
東大卒の弁護士です。
担当弁護士も、
2人の東大卒の弁護士です。
■ ■
私は頭が悪かったから、
東大文Ⅰには入れませんでした。
東大でも北大でも札幌医大でも、
卒業してもらえる医師免許は同じです。
こちらには、
北大法学部の給湯室で、
苦労して弁護士になられた、
強い味方の高橋智先生がついています。
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私は大同生命から被告にしていただいたおかげで、
60代に大きな目標ができました。
絶対に負けないという、
強い信念を持って闘っています。
おかげ様で、
健康に気を付けて、
今まで以上に元気でがんばっています。
毎回の準備書面でたくさんのファイトをもらっています。
大同生命と虎門中央法律事務所を相手に、
最高裁まで闘うつもりです。
これからもご声援をよろしくお願いいたします。