医学講座

英語で発表してみよう⑤

 第128回日本美容外科学会(東京)
 特別企画
 Hands-on training in English presentation skills

 …の最後です。
 英語で発表してみよう①
 英語で発表してみよう②
 英語で発表してみよう③
 英語で発表してみよう④
 Minton教授の講義を30年前にお聞きしたかたったです。
      ■         ■
 私がはじめて学会発表をしたのは
 卒後4年目。
 第10回日本熱傷学会。
 1984年(昭和59年)5月23日(水)・24日(木)。
 東京でした。
 2010年11月14日の院長日記に書いた、
 糖尿病を持った老人熱傷の一例を、
 発表しました。
 当時はPCはありません。
 発表はすべてスライド
 原稿は手書きでした。
 何度も書き直しました。
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 今はPCとパワーポイントです。
 便利な世の中になりました。
 発表1時間前でも、
 スライド原稿を訂正できます。
 昔はスライドを札幌で作って、
 それを持って東京へ行きました。
 うっかりスライドを忘れると、
 大変なことになりました。
      ■         ■
 Minton教授の教えです。
 私も知らなかった、
 パワーポイントの落とし穴です。
 英語で発表する時は、
 パワーポイントのフォントが、
 日本語フォントではダメです。
 この院長日記は、
 日本語フォントです。
 MS Pゴシックなどで表示されます。
      ■         ■
 自分のパワーポイントが日本語版でも、
 フォントは欧文フォントを使います。
 私たち日本人が、
 外国で作られた日本語の漢字や文字を見て、
 ちょっと変と感じることがあります。
 同じように、
 日本語フォントで英文スライドを作ると、
 欧米人が見ると、
 ちょっと変と感じるそうです。
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 MacでしたらHelveticaヘルベチカ
 WindowsでしたらArialエイリアル
 …あたりを使うのが無難だそうです。
 一枚のスライドに使うフォントは、
 統一します。
 Helveticaヘルベチカ
 Times New Romanを、
 同じスライドで混在させることは避けます。
      ■         ■
 フォントの大きさも大切です。
 小さすぎるフォントは見えにくいです。
 タイトルと本文のフォントは大きさを変えます。
 フォントは、
 最低でも28ポイント以上です。
 20ポイントのフォントは、
 小さくて見えません。
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 パワーポイントには、
 カラフルなテンプレートがついています。
 医学系学会で、
 虹色のカラフルなスライドは避けます。
 国際学会だからといって、
 日本人が京都のお寺のスライドを使うのも避けます。
 シンプルな単色かせいぜい2色にします。
 その方が医学系プレゼンに向いています。
      ■         ■
 症例発表でよくある間違いです。
 62歳女性を、
 ×62 y.o. F×
 とするのは間違いです
 正しくは、
 62-year-old womanです。
 この研究の目的はを、 
 ×The aim of this study is ~~.×
 とするのは間違いです
 正しくは、
 The aim of this study was ~~.です。
 すでに行った研究を発表するのですから、
 isじゃなくてwasです。
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 わずか一時間の特別企画でしたが、
 とても勉強になりました。
 第128回日本美容外科学会
 組織会長の青木 律先生(グリーンウッドスキンクリニック立川
 事務局長の野本俊一先生(日本医科大学 形成外科 )

 日本医科大学形成外科の、
 小川 令教授
 日本医科大学形成外科教室員の皆様に感謝いたします。

“英語で発表してみよう⑤”へのコメント

  1. さくらんぼ より:

    イズとワズくらいはわかりますが、PCにも医療英語にもうといので専門的なことは難しくてわかりません。 せっかく息子から家でだけ使えるスマホを貰ったのにいじくり回し 何にもみれなくなり、息子からはPC音痴と言われました(≧∇≦) 嬉しいことはコメントくださる方が増えたことです。 ありがとうございますm(_ _)m

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。スマホは慣れるまで大変ですね。iPhoneとandroidでも入力方法がちょっと違います。私はiPhoneに慣れているのでandroidは不得手です。学会発表を上手にするにはPCとパワーポイントを使いこなすことです。

  2. なっちゅん より:

    パワーポイントの英語は日本人が書くと不自然に
    どうしてもなってしまうのですね。
    でも伝わりますよね。

    フォントの大きさは大切ですね。
    通常の文書はお年寄りには不向きで
    大きくしたことがあります。

    スライドなら大きめがいいですよね。

    昔は手書きでしたか。
    大変なご苦労だったことでしょう。
    もう昔には戻れませんよね。
    PCは便利すぎて。

    なるほど過去形ですね。

    昔ミスドのおまけのマグカップの英語が
    そのような間違いがありました。
    最初英語の先生をしてる友達が気づき
    問題を出され
    なんとか私もクリアしました。
    あと二人の友人は気づきませんでした。

    ですがミスドのような大きな企業が
    大失態だなぁと思いました。

    英語は習得しなければ
    これからの方、特に先生はなりませんね。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。パワーポイントは日本語版でいいのです。フォントと呼ばれる字体を日本語フォントのABCではなく欧米フォントでABCと出力しないと字体が変に見えるそうです。海外から来た荷物の段ボールに不自然な日本語が書かれているのに気付いたことがありました。

  3. すみれ より:

    なるほどと思います。今から知ってどうなるのかと思いますが、これからの先生には、ぜひ学んで欲しいですね。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。フォントの字体はちょっとしたことですが日本人が書いたABCと欧米人が書いたABCが違うのと同じだと思います。日本語フォントのABCは日本語と混在している時に見やすいのだと思います。

  4. えりー より:

    これからはPCと英語が使えると便利で、
    とても役立ちますね。
    私はどちらも苦手です。
    症例発表でよくある間違い→勉強になりました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。今回の特別企画のような講習会は今までにありませんでした。とてもいい方法だと思いました。こんな勉強をすると英語で発表するのも上手になり苦手意識が減ると思います。

    サークルで65歳の先輩がPCで資料や
    ホームページを作ったりしています。
    独学で勉強したと言っていました。
    何事も挑戦する気持ちが大切なのですね。

  5. くくるん より:

    発表はパワポの背景や色、文字の大きさや形にも気を付けているんですね。参考になります。

    パワポは学生時代に発表で作ったのが最後です。もう忘れてしまいました。

    【札幌美容形成外科@本間賢一です】
    コメントをいただきありがとうございます。日本人が海外で発表するからと京都のお寺のテンプレートを使うのは医学系学会ではよくないそうです。発表者の英語を聴けば日本人だってすぐにわかりますし、、、

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