医学講座

脂肪吸引の失敗

 他院で脂肪吸引に失敗しました。
 脂肪注入はいつから受けられますか?
 というご質問をいくつかいただきました。
 日本全国の
 いろいろなところから…
 切羽詰ったメールが届きます。
 お悩みは切実で、
 助けてくださいという
 悲鳴が聞こえてきます。
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 脂肪吸引にはさまざまなトラブルがあります。
 2007年5月15の日記に書いた、
 脂肪吸引のトラブルという日記をご覧ください。
 この女性は、
 脂肪吸引による感染症でした。
 危うく命を落とすところでした。
 美容外科医の間では、
 脂肪吸引よって亡くなった患者さんが、
 日本でも何人もいるのは、
 周知の事実です。
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 簡単に細くなれる…
 と思って手術を受けると、
 とんでもない結果になることがあります。
 脂肪吸引で失敗したから、
 凹んだところへ脂肪注入をすれば…
 元に戻せると考えるのは誤りです。
 脂肪吸引を受けた部位には、
 皮膚の下や…
 脂肪層に…
 瘢痕(はんこん)という…
 線維性の組織ができています。
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 この瘢痕(はんこん)が、
 ガッチリとしたクモの巣のように、
 皮膚の下にできています。
 そのために…
 凹んだところへ脂肪注入をしても、
 元のようには膨らみません。
 自動車をぶつけた時に、
 凹んだところを、
 裏側からたたき出しても、
 キレイに膨らまないのと同じです。
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 凹んだところを治す治療法としては、
 まず、瘢痕(はんこん)を柔らかくすることです。
 瘢痕(はんこん)は、
 時間とともに少しずつ柔らかくなりますが、
 早く柔らかくする薬があります。
 硬いところを、
 指で優しくマッサージするのも、
 柔らかくするよい方法の一つです。
 私でしたら、
 最低でも6ヶ月は柔らかくする治療をします。
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 瘢痕(はんこん)が柔らかくなったところで、
 どのような治療をするか…?
 とても難しいところです。
 一般的なことですが…
 脂肪注入をしても…
 元通りには膨らみません。
 頭を悩ませるところです。
 2009年9月の日本美容外科学会でも、
 知り合いの先生が、
 お腹全面に凹凸ができた患者さんの治療法を、
 いろいろな先生に聞いていらっしゃいました。
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 他院の修正を数多く手がけた先生でも、
 う~ん…困った!
 という状況でした。
 大量に脂肪吸引を受けて、
 失敗した患者さんの治療は、
 形成外科専門医でも、
 神の手の美容外科医でも、
 大変難しいものです。
 私がおすすめする、
 脂肪吸引が上手な先生は、
 こちらの先生です。
 脂肪吸引は信頼できる、
 上手な先生に受けてください。

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