医学講座

プロからのコメント

 昨日の院長日記、
 頑張っている人からのエール
 らずべりーさんからコメントをいただきました。
 プロレスの番組があると言われた時、『何時頃あるんですか?何チャンネルであるんですか?』という会話があればなって思いました。
 首から下が動かない方は、テレビのチャンネルを押せないのだからその時間にチャンネルを変えに行くのは自分だと思わないといけなかったと思いますね。ナースコールも恐らく手で押すタイプの物ではなく何らか工夫されて顔の一部を使って押されていたのかなっと推測しました。
 忙しい看護師さんを見てなるべく迷惑をかけたくないとの思いの方もいらっしゃるかもしれません。
 『気を研ぎ澄ます、気を配る』というのは、簡単なようで難しい事なのかもしれません。 特に身体が不自由な方、病状や意識がいまいちで巡視を増やして患者様のサインを見て、聞いたりしながら、組みとらないといけない。
 首から下が動かない方の場合、褥瘡に注意が必要です。新たに作らないようにしないといけないです。
 体の向きの変更や除圧、浴衣などシワ大丈夫かなとか水分摂取や位置、排泄の有無、ナースコールの位置など他に不自由は無いか確認して退出したいところですね。
 新聞に掲載された看護師さんは最後に気づいてらっしゃっています。忙しいと心のゆとりが無くなる事は誰にでもあります。
 忙しいのはあっても、ほんの少しのスペースと気配りと心がけで違うように感じました。
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 私は看護学の専門家ではありません。
 頚部損傷患者さんの看護学で、
 テレビのチャンネルについて、
 看護学校や看護学部の講義で教えるかどうか…?
 正直なところわかりません。
 医学部では、
 このようなとても大切なことは、
 残念ながら教えません。
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 医師国家試験にも出ませんし、
 看護師国家試験の問題にもないと思います。
 実際の現場で、
 先輩に教えられたり、
 患者さんに言われたりして、
 気付くのだと思います。
 私たち医療にたずさわる者は、
 常に患者さんの目線で
 ものを見る必要があります。
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 私が釧路労災病院形成外科で
 医長をしていた時のことです。
 新田一雄先生という大院長先生の
 足の手術を担当させていただきました。
 院長先生でも
 手術後には、
 ベッド上で…
 安静にしていただかなくてはなりませんでした。
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 朝、回診に伺うと…
 『いやぁ~』
 『ベッド上で安静というのが…』
 『こんなに大変だとは思わなかったよ』
 『部屋の電気を消そうと思っても…』
 『ドアのところにしかスイッチがない』
 『こんなことで看護婦さんも呼べないし…』
 『自分が入院するまで気付かなかった』
 と私に話してくださいました。
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 新田先生は私が尊敬する、
 大先生です。
 もう故人となられてしまいましたが、
 元北大第一外科助教授で、
 釧路労災病院を築かれた方です。
 そんな大先生でも、
 部屋の電気のスイッチに気付かなかったことを
 院長として恥ずかしいと話されていました。
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 医学生や看護学生さんには、
 教科書に書いていない…
 ちょっとした大切なことを、
 先輩や患者さんから、
 真摯(しんし)に学ぶ姿勢を、
 しっかりと身につけて欲しいと思います。
 残念なことですが、
 医師も看護師も
 国家試験をパスしただけでは、
 何もできないのです。
 毎日が勉強です。
 私も同じです。
 らずべりーさん、
 ありがとうございました♪

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