医学講座
プロペシアと女性薄毛
申し訳ございません。
プロペシアは、
男性用のお薬です。
女性には認可されていません。
本剤を妊婦に投与すると、
本剤の薬理作用により、
男子胎児の生殖器官等の正常発育に
影響を及ぼすおそれがある。
と書かれています。
■ ■
閉経後の女性には、
海外で実施した閉経後女性の
男性型脱毛症を対象とした
12ヵ月間のプラセボ対照二重盲検比較試験(n=137)において、
フィナステリドの有効性は認められなかった。
と書かれています。
つまり海外で閉経後の女性137人に、
プロペシアと偽薬を、
わからないようにして投与したら…
飲んだ人と飲まない人に、
差が出なかったという結果です。
■ ■
閉経後の女性で、
薄毛に悩む人は意外と多いものです。
女性ホルモンは、
髪の毛にも働きます。
若い健康な女性は、
髪がふさふさで、
ボリュームもあります。
閉経後に、
女性ホルモンレベルが下がると、
髪が薄くなることがあります。
■ ■
プロペシアの成分である、
フィナステリドは、
男性ホルモンの
テストステロンから
ジヒドロテストステロンへの変換を阻害し、
発毛作用を示すものと考えられています。
遺伝的に…
髪に悪さをする男性ホルモンが多い人に…
投与すると効果が出る仕組みです。
■ ■
今回の日本形成外科学会で、
女性の薄毛に効果があるとされたのは、
ミノキシジルです。
リアップという商品が、
日本国内で販売されています。
海外では、
ロゲインという製品が有名です。
リアップもロゲンインも…
男性用と女性用があります。
■ ■
女性用は、
男性用よりも低濃度です。
高濃度の男性用を、
女性につけて…
効果があったという人もいます。
ただ、
製品には、
香料が含まれています。
ちょっと女性には向かない香料かも…?です。
■ ■
さくらんぼさんが罹った、
円形脱毛症は、
薄毛とは別の病気です。
こちらは、
皮膚科でお薬をいただきます。
禿髪(とくはつ:と読みます)には、
さまざまな原因があります。
こちらの萬有製薬のHPには、
さまざまな脱毛症についてかかれています。
正しい情報を見つけて、
良いお医者さんにかかってください。
うす毛に悩む方は男性も女性も、
今川先生を推薦いたします。
医学講座
頭髪の悩み2010
頭髪で悩んでいる人は、
男女ともにたくさんいらっしゃいます。
医師、
歯科医師、
大学教授、
美容外科医、
私の知っている先生でも…
こんなにたくさんいます。
■ ■
残念なことですが…
このような専門職ですら…
正しい頭髪の知識を持っていません。
医学部の皮膚科でも…
頭髪の講義は…ありません。
あっても数分です。
医師国家試験にも出ません。
もちろん…
看護師国家試験にも出ません。
■ ■
皮膚科の偉い先生にも…
頭髪が薄い人はたくさんいます。
私を追い出してくれた皮膚科教授も…
薄くなりました。
まみ子師長にいただいたコメントです。
プロペシアは本当にすごい薬です。
隣の調剤薬局の薬剤師さんは
人生が変わったそうです。
もうボウボウです。
■ ■
頭髪治療が飛躍的に進歩しました。
安全性も有効性も確認されました。
2008年2月11日の日記です。
平成20年2月11日、朝日新聞の天声人語です。
17世紀のフランス国王ルイ13世は、
心労ゆえに薄毛となり、22歳でカツラをつけた。
廷臣たちがそれに倣い、
カツラはやがて上流階級の正装として各国に広まったという。
時は移れど、世に「自分を変えたい」願望は尽きない。
■ ■
心労ゆえに薄毛となりは、
誤りです。
ストレスと薄毛は関係ありません。
薄毛の原因はDNAです。
遺伝的に薄毛になる人がいます。
抵抗しても無理です。
有効なのが、
プロペシアです。
毎月…
一万円程度のお金がかかりますが…
これで薄毛の悩みから開放されるのであれば…
その分は働いて取り返しましょう!
■ ■
性欲減退という副作用は、
心配することはないそうです。
残念なことですが…
誤った治療法を受けている人がいます。
医師や歯科医師にもいます。
人工毛は絶対に止めてください。
頭皮がボロボロになります。
■ ■
最近は女性でも、
頭髪の悩みを持っていらっしゃる方が増えています。
今川先生に教えていただきました。
平成20年1月3日の日記でご紹介した、
ロゲインフォームは
女性にも効きます。
この薬の薬理作用は、皮膚血流の増加です。
どのタイプの薄毛にも効くとは限りませんが、
リアップより高濃度で、個人輸入しても安価です。
安い市販薬(cheapotc.com)というサイトが安心です。
私はここがいいと思います(すべて英語です)。
■ ■
私が頭髪の手術を受けるなら、
横浜のヨコ美クリニックの
今川賢一郎先生にお願いします。
真の意味での名医とは、
同業者から信頼され、
同業者(美容外科医)が
手術を受けているクリニックです。
■ ■
頭髪のことなら、
美容外科医から信頼されている
横浜のヨコ美クリニックです。
今川先生のところでは、
植毛手術だけではなく、
内服薬や外用剤による治療もなさっていらっしゃいます。
うす毛に悩む方は男性も女性も、
今川先生にご相談ください。
私が推薦いたします。
医学講座
第53回日本形成外科(金沢)④
札幌⇔金沢は、
飛行機の便が悪くなりました。
夕方まで学会があると、
帰りは翌日になります。
今朝の飛行機で帰札しました。
学会で得た情報の最後です。
30年も形成外科医をしていると、
私も年齢が高い方になりました。
頭髪が薄くなった先生が、
形成外科学会にも、
たくさんいらっしゃいました。
■ ■
その中で…
あれっ…?
毛が増えている…?
という先生もいました。
頭髪の治療は進歩しました。
男性だけではなく、
女性でも…
髪で悩んでいる人は多いのです。
■ ■
今回の学会で、
有効性と
安全性について、
発表があったのが、
プロペシアというお薬です。
フィナステリドというのが、
国際的な名前です。
うす毛に悩むお医者さんという日記を
2009年4月10日に書いています。
■ ■
私が知っている、
うす毛に悩むお医者さんで、
髪がふさふさになっているのは、
横浜の今川賢一郎先生です。
今川先生は、
自毛植毛の権威です。
手術は今川先生がおすすめです。
手術をする前に、
おすすめなのが、
プロペシアというのみ薬です。
■ ■
今回の日本形成外科学会で、
プロペシアの有効性が発表されていました。
育毛ビジネスも…
トラブルが多い商法の一つです。
2008年8月2日に日記で取り上げています。
2008年2月9日には、
リーブ21のことも日記で取り上げています。
プロペシアと、
ロゲインの組み合わせは、
有効性と安全性が確認された、
男性型脱毛症治療です。
困っている人へ教えてあげてください。
医学講座
第53回日本形成外科(金沢)③
日本形成外科学会最終日です。
今日の金沢は良い天気でした。
最終日は、
教育講演、
美容外科、
眼瞼(がんけん)
の発表を聴きました。
■ ■
教育講演では、
日本医科大学形成外科
小川令(おがわ_れい)准教授の
『美容外科における問題症例とどう向き合うべきか』
が印象的でした。
医師以外の‘人’に…
何かわからないものを
顔に注射され…
何十年も経ってから…
顔がパンパンに腫れた女性。
■ ■
海外の美容外科ツアーに参加し、
アメイジングジェルを
注射されたところが、
異物肉芽腫(いぶつにくげしゅ)という
しこりになった女性。
豊胸手術で、
脂肪注入を受けた女性の胸が、
見るも無残に変形してしまった女性。
■ ■
きれいになりたい♪と
夢を抱いて受けた施術で、
人生が台無しになった人を…
いかに救済するか…?
というとても難しいテーマでした。
医師以外の‘人’が
‘治療’をするのは、
明らかな犯罪です。
ところが…
なかなか公(おおやけ)になりませんし、
検挙されることもありません。
■ ■
ワキガ治療はオレにまかせろ!
と派手に宣伝しているクリニックが、
大きな問題を引き起こしていると、
関西の先生から発言がありました。
日本形成外科学会として、
わきが治療の啓蒙をすることが、
大切だと思いました。
宣伝に惑わされて…
キズとローンだけが残った人は、
関西にもいらっしゃるようです。
■ ■
美容外科の発表では、
PRP(多血小板療法)の発表がありました。
とても有効であるという発表の一方で…
2009年11月18日の日記に書いた、
グロースファクターを入れた…
プレミアムPRP皮膚再生療法については、
ある日突然…
何年も経ってから…
注射を受けた部位が…
突然、ボコボコになった…
という例が紹介されました。
■ ■
グロースファクターとは、
bFGF(べーしっく・えふじーえふ)
のことです。
2007年8月27日の日記に書いた、
フィブラストスプレー
という画期的な薬のことです。
この薬は…
まだ注射して使うことが認可されていません。
■ ■
よく効く…
画期的なお薬ほど、
慎重に使うべきだと思いました。
何年かして、
ボコボコになってしまった時に、
大儲けしたチェーン店が閉店では、
高いお金を払った患者さんがお気の毒です。
治療は慎重に受けましょう!
大手のチェーン店で
いつまでも若々しく、美しく…
圧倒的な症例数と
宣伝している治療です。
院長の休日
第53回日本形成外科(金沢)②
日本形成外科学会2日目です。
今日の金沢は晴れです。
風は冷たく、
地元の方によると…
‘花冷え’だそうです。
桜が満開です。
今日は朝から美容外科の発表がありました。
■ ■
形成外科学会なので、
昔、豊胸手術で入れた異物が、
何十年も経ってから…
しこりになって摘出した。
昔、鼻に入れた異物が、
飛び出してきて…
感染して再建した。
というような発表がありました。
■ ■
患者さんは、
何を入れられたのかも…?
覚えておらず…
シリコンを入れたと思っていたら、
生食(生理的食塩水)バッグだったとか…
何かわからないものを注射されて、
胸が異常に膨らんでしまった…
という症例発表がありました。
■ ■
聖路加国際病院形成外科からは、
他院で幅広く作られてしまった二重を、
いかに自然な二重に作り直すか?
という発表がありました。
2007年10月10日の日記にも書いています。
修正手術は難しく、
治せる病院は限られています。
聖路加国際病院は、
修正手術の駆け込み寺のように思います。
■ ■
有名な美容外科の先生が、
たくさんいらしていました。
高須幹弥先生いらっしゃいました。
短い時間でしたが、
お悔やみを申し上げました。
お父様の高須克弥先生は、
お元気だそうです。
さくらんぼさん
どうぞご安心ください。
院長の休日
第53回日本形成外科(金沢)①
日本形成外科学会のため、
金沢へ来ています。
予想以上に寒いです。
天候は曇。
気温は9℃位です。
札幌の気温が5℃で…
あまり変わらない感じです。
金沢駅前にある、
石川県立音楽堂で学会があります。
■ ■
2007年6月にも…
日本熱傷学会で来ました。
今回の日本形成外科学会は、
金沢医科大学形成外科の、
川上重彦教授が会長です。
金沢医大形成外科は、
日本の形成外科の中では、
歴史があります。
先代の塚田貞夫教授が築かれました。
■ ■
今回の学会は演題数も684題と多く、
特別プログラムを含めると731題となります。
大きな学会になったものだと感じます。
とても全部を聴くことはできません。
今日は朝から教育講演を聴きました。
9:00から、
北大形成外科の古川洋志(ふるかわひろし)先生の、
『センチネルリンパ節生検とリンパ管静脈移植術:
リンパ管の可視化技術の進歩』
というタイトルです。
■ ■
北大形成外科では、
古くから悪性黒色腫の手術をたくさんしていました。
高須先生のチャッキーにできた、
ホクロのガンが悪性黒色腫です。
この悪性黒色腫は、
高率にリンパ節転移を起こします。
どこのリンパ節に転移があるかを…
いろいろな薬を使って…
手術中に確認できるようにしたのが、
古川先生の研究です。
■ ■
リンパ節郭清(かくせい)という手術をすると、
手や脚がパンパンに腫れる、
リンパ浮腫という状態になります。
このリンパ浮腫を治すのが、
リンパ管静脈移植術です。
その最先端の研究成果を、
詳しく解説してくださいました。
私が北大に居た時代からは、
ずいぶん治療法が進歩しました。
■ ■
招待講演は、
米国のヘンリー・カワモト先生でした。
日系3世の形成外科医です。
世界的に有名な先生で、
交通事故に遭ったハリウッド女優を
奇跡的に復活させた名医です。
カワモト先生は、
70歳を超えてまだ現役です。
■ ■
5歳までは、
日本語を教育されていましたが、
第二次世界大戦のため、
日本語が禁止になり、
日本語を話せないそうです。
カワモト先生の手術は素晴らしく、
結果も目を見張るものでしたが、
それでも…
患者さんに満足してくれないことがあると、
われわれに教えてくださいました。
■ ■
世界中どこへ行っても、
自分の顔が変わりすぎて…
それを受け入れられなければ、
どんなにいい手術をして、
術者が満足してもダメなのだ…
と妙に納得させられた講演でした。
ちなみに講演はすべて英語です。
通訳はありません。
今年、大学へ進学された若い人は、
NHKのビジネス英語で、
英語を聞く力をつけてください。
未分類
自分が残せるもの
私の父(84歳)が…
毎年、年賀状が少なくなる…
残っているのは…
あと何人だ…
と冬になると言います。
武藤靖夫先生とご一緒に…
働かせていただいていた頃にも…
(友だち)はみんな死んじゃった…
と淋しそうに話されていたことがありました。
■ ■
今日、4月6日は…
家内の父の命日です。
平成5年(1993年)に、
兵庫県三田市(さんだし)のゴルフ場で、
急性心筋梗塞で亡くなりました。
64歳でした。
65歳になる23日で前でした。
奈良県の香芝市(かしばし)に住んでいました。
JRを定年退職後に購入した、
新興住宅地でした。
■ ■
義父の葬儀の日も…
桜が満開でした。
ピンクの桜と…
火葬場の煙突から上がる…
白い煙が対照的でした。
北海道はまだ残雪がありましたが、
関西では桜が咲いていました。
毎年、春になると…
義父のことを思い出します。
■ ■
高須先生のブログで…
シヅ先生の宝物は、
ご子息の表彰状と知りました。
シヅ先生はお金や宝飾には無関心
ご自分が産まれた…
ご子息が最高の宝物。
何て素晴らしい女性なんだろう…
と思いました。
■ ■
私には…
そんな宝物はありません。
自分が亡くなった後に残せるもの…
ドナーになって、
役に立つ臓器があれば…
他の人の身体の一部として…
役立ちたいと思っています。
でも、骨と皮しかないし…
ボロボロで使えない可能性もあります。
■ ■
私は美容形成外科医なので、
私が手術した患者さんが…
私の作品。
私が亡くなった後も…
その方が生きていらっしゃる限りは、
作品として残ります。
大浦武彦先生が言われたように…
一人一人の患者様が一つ一つの作品です。
論文になった症例は、
後世にも引用されると思います。
■ ■
私たち美容形成外科医には、
「美しさを求めて創る楽しみ」
があります。
高須先生は、
偉大な美容外科医です。
高須先生のことを…
たくさんの方が心配しています。
高須先生、
奥様のご供養のためにも…
日本の美容外科のリーダーとして…
ご活躍ください。
金沢の形成外科学会でお待ちしております。
高須克弥先生(2008年)
院長の休日
知人の死
昨日は高須シヅ先生の告別式でした。
今朝の朝日新聞に、
故人の遺志により、
日本赤十字社に寄付をなさったと、
高須克弥先生のお名前で、
広告が掲載されていました。
65歳という年齢は若すぎて…
とても残念です。
■ ■
今朝の北海道新聞には…
旭川医大小児科の藤枝憲二教授の…
お別れの会の広告が載っていました。
亨年62歳でした。
昨年から、
私の知人の先生が亡くなっています。
日本大学医学部形成外科学主任教授の
佐々木 健司先生が、
平成21年9月20日、
亨年60 歳にて逝去。
■ ■
佐々木健司先生は、
鹿児島大学医学部を卒業後、
鹿児島市立病院で脳神経外科研修を経て
東京女子医科大学形成外科学教室に入局されました。
平成13年に
日本大学医学部形成外科学の、
初代教授として赴任されました。
形成外科の大先輩で、
いつも学会で声をかけてくださいました。
■ ■
今週の日本形成外科学会では、
もう佐々木先生にお会いできないと思うと…
とても残念な気持ちです。
佐々木先生は、
私が札幌医大を追い出されて、
失意のどん底にいる時にも…
チェーン店の雇われ店長になった時にも…
いつも声をかけてくださいました。
困っている時に、
声をかけてくださった方は忘れられません。
■ ■
予備校時代にご一緒だった、
旭川医大救急医学講座教授の
郷 一知 (ごう_かずとも)先生が、
今年、急逝されました。
予備校で、
いつも成績優秀者に名前を連ねていました。
明るい…
好青年だった…
郷先生を覚えています。
私と同い年です。
■ ■
医療の最先端にいる、
医学部の教授ですら、
50台や60台の若さで亡くなっています。
高須先生の奥様も、
あんなにお元気だったのに…
と在りし日を想い出します。
自分の年齢(55歳)と重ねて…
あと何年生きられるのだろう…
と考えてしまいます。
一日いちにちを大切にして…
少しでも
他の人の役に立つ人生を送りたいと思います。
院長の休日
シヅ先生の告別式
今日は高須シヅ先生の告別式です。
高須克弥先生のブログに…
次の文章が載っていました。
昨年の今頃は
桜の花の大好きなシヅ先生の鞄持ちして
花見三昧だった
今年も桜の開花を待ち望んでいたのだが・・・・
四月四日の告別式は
桜満開の高須病院の前のお寺で行う
闘病しながらも明るさを失わなかったシヅ先生を
賑やかに送ってあげたい
ブログ仲間の諸君
おひまなら来てよね
「自分を楽しんでいますか?YES高須クリニック」
はシヅ先生の作ったコピーなんだ
幸せを与える美容外科医は泣いちゃいけないんだって
心で泣きながら
笑うって
辛いんだよ
鬱憤晴らしにおもいっきり泣いてやろうか
叱っておくれよ
シヅ先生
■ ■
どんなにお辛いことか…
高須先生におかけする言葉が見つかりません。
幸せを与える美容外科医は泣いちゃいけない
というのは辛いものです。
2004年10月、
軽井沢で行われた日本美容外科学会で、
高須克弥先生が講演されました。
クリニックの規模が大きくなればなるほど…
大変になる。
責任もリスクも大きくなる。
と言われたことを覚えています。
■ ■
明るく振舞っていらっしゃる先生にも…
辛いことはたくさんあると思います。
最愛の奥様の死は…
どんなにお辛いことでしょうか?
お寺の写真には、
数えきれないほどの供花が写っていました。
私は告別式には参列できませんが…
遠く札幌の空から、
シヅ先生のご冥福をお祈りしています。
今日の札幌は晴れのよい天気です。
医学講座
大学教授は名医?
医学部の教授は…
名医で…
手術が上手で…
ヒューマニズムに富んで…
素晴らしい先生だと…
思っていらっしゃいませんか…?
私も医師になるまでは…
そう思っていました。
■ ■
教授の講義は素晴らしく…
何でも知っていらして…
どんなに難しい病気でも治してしまう。
そんな…
神の手を持った人が…
教授職に就くのだと…
勝手に…
想像していました。
■ ■
私の恩師である、
大浦武彦先生は…
まさに神の手を持たれた…
素晴らしい先生です。
山形大学整形外科の
荻野利彦先生も
そんな素晴らしい先生です。
でも…
残念なことに…
そんな素晴らしい先生ばかりではありません。
■ ■
米国の大学へ留学したという…
素晴らしい経歴を
HPに書いている先生がいます。
若くして留学経験を積んでも…
米国の医師免許がなければ、
診療に携わることはできません。
州によっても違いますが、
手術に入ることすらできない所もあります。
米国へ行ったけれど…
研究だけしていた先生もたくさんいます。
■ ■
海外の大学で教員をしていたという先生もいます。
向こうでの評判が…
惨憺(さんたん)たるものであったとしても…
外国に居たというだけで…
すごいと思われがちです。
私も偉そうなことは言えませんが…
経歴だけで医師を判断するのは…
はっきり言って危険です。
■ ■
一般的に言えることですが、
医師の場合、
助教→講師→准教授→教授と
職位が上がれば上がるほど、
患者さんと接する時間は短くなります。
会議や
学会の用事。
学生の教育。
研究。
文部科学省の会議。
どんどん患者さんから離れます。
■ ■
私と同年代の教授や、
もっと若い教授もたくさんいます。
はっきり言って…
私より手術をたくさんしている、
教授はいないと思います。
開業医は、
毎日手術をしています。
もし私が大学教員のままだったら…
これだけの手術はできませんでした。
■ ■
2007年9月18日の大学というところという日記。
2009年2月19日の大学での権力抗争という日記。
を読んでください。
大学病院だからといって…
100%信じてはいけません。
医療訴訟もたくさん起きています。
残念なことですが、
信じてはいけないクリニックもあります。
院長が元大学教授だから…
HPにいいことばかり書いてあるから…
といって騙されないでください。