院長の休日
札幌に熊が出ました
平成23年10月6日、朝日新聞夕刊の記事です。
札幌のマンション街、ヒグマ目撃情報
登校など警戒
札幌市中央区のマンション街などで10月6日未明から早朝にかけ、ヒグマの目撃情報が相次いだ。北海道警はパトカー十数台を出動させて警戒。現場付近の計13小中学校では朝の登校時間に教員らが通学路に立ち、札幌市教育委員会は保護者同伴での登校を呼びかけた。
道警や札幌市によると、ヒグマは午前0時過ぎ、中央区南23西15の藻岩山付近の住宅街で目撃された。その約3時間後、北西に約4キロ離れた北海道神宮付近のマンション街を歩いているのを、タクシーの運転手が発見。同4時過ぎには、神宮のある円山公園から、そばの山に向かっていくのが確認された。道警などによると、目撃されたのは同じヒグマとみられ、体長は2メートル前後という。
道内では今秋、ヒグマのえさのドングリなどが不足しており、道自然保護課はヒグマの大量出没警報を出している。
■ ■
私は札幌で生まれ、
北海道で57年間生きていますが、
札幌市内に熊が出たのは、
いままで聞いたことがありません。
熊が目撃された、
札幌市中央区宮ヶ丘3、
北海道神宮第二鳥居付近は、
札幌でも屈指の高級住宅地です。
■ ■
付近の、
宮ヶ丘、宮の森は、
私が通った札幌西高校の近くです。
古くから、
友人知人がたくさん住んでいます。
山が近いのは事実ですが、
熊が出たのには驚きです。
■ ■
私が高校生の頃には、
学校への通学途中で、
公園でリスを見た程度のことはありました。
数年に一度、
キツネを見たことはありましたが、
獰猛なヒグマには驚きです。
■ ■
30年前に、
家内のお父さんに…
『お嫁さんにください』
…とお願いした時には、
(私には言われませんでしたが…)
『北海道は熊が出る』
…と反対されたと家内から聞きました。
■ ■
熊が出るのは山の中だけで、
札幌は都会で、
地下鉄も走っていますし、
『熊は出ません』
…と話した記憶があいまいにあります。
30年後に嘘つきになってしまいました。
■ ■
北海道のヒグマは獰猛(どうもう)です。
大人でも、
熊の手で襲われただけで、
顔の骨が折れた人がいます。
熊は夜にも出ます。
夜は早くお家に帰って、
外出禁止令です。
医学講座
妊娠線の防ぎ方
私は職業柄…
女性のお腹を見ることがあります。
とてもお気の毒な…
妊娠線が…
無数にできている女性が…
たまにいらっしゃいます。
消すことはできません。
■ ■
うちの奥さんは、
子供を2人産んでいますが、
妊娠線はありません。
形成外科の先生の奥さんだから…
特別なクリームでも塗った…?
…と思われるかも知れません。
■ ■
私は形成外科医ですが、
奥さんが妊娠中は、
何も見て(診て)いませんでした。
だんだん大きくなるお腹を見て…
女の人はすごい
…と思っていたくらいです。
■ ■
医学的に妊娠線は、
真皮の断裂によってできた、
皮膚の裂け目です。
袋にぱんぱんに物を入れて、
袋が裂けたのと同じです。
■ ■
肉割れ線と言って…
急激に体重が増えて、
太ももの内側などにできるのも同じです。
ステロイドホルモンの内服で、
身体にできる線も同じです。
専門用語で皮下線条(ひかせんじょう)と言います。
■ ■
西瓜(すいか)のように大きくなった
妊婦さんのお腹の皮膚が、
重みに耐えられなくてできるのです。
高価なクリームよりも、
破れそうになった袋に、
もう一枚別の袋をかぶせるのが良いです。
■ ■
つまり…
大きくなったお腹の皮膚に負荷がかからないように、
外側から保護してあげるのです。
家内が妊娠した後で、
家内の両親が…
兵庫県宝塚市にある、
大本山中山寺へ、
安産の祈願に連れて行ってくれました。
■ ■
そこで、
御腹帯という…
晒(さらし):白い布でできた、
腹帯をいただきました。
大きくなってきたお腹に…
腹帯を巻いていました。
■ ■
この晒(さらし)の腹帯は、
あまり伸縮しません。
そのために、
大きくなったお腹の皮膚を保護して、
皮膚が破れるのを防いだと考えています。
高価なクリームより、
白いさらしの腹帯で
妊娠線を防いでください。
医学講座
先生の選び方
美容外科学会に参加して感じたことです。
二重まぶたの手術から、
フェイスリフト手術まで、
先生の選び方は難しいです。
私自身が手術をしても…
100%満足していただくのは…
とても難しいことです。
修正手術もあります。
■ ■
美容外科を標榜(ひょうぼう)…
…つまり看板に出している大学病院もあります。
有名な大学病院だから…
100%満足とはなりません。
開業医で…
すばらしい結果を出している先生が、
たくさんいらっしゃいます。
■ ■
私から見て…
自信満々で…
100%満足させている…
…という先生よりも、
いつも患者さんの声に耳を傾け…
なんとかもう少し…
きれいにして差し上げよう…
…と努力している先生が立派に見えます。
■ ■
先生との相性も大切です。
私のように…
イメージは自然
自然な仕上がりを大切にします
…と言っている医師に、
ど派手な目は作れません。
■ ■
2つの日本美容外科学会に参加していると、
上手な先生はどちらの学会にもいます。
逆に下手な先生もどちらの学会にもいます。
私から見て…
あんな手術をして…
あ~ぁ~あ~ぁ~
…という先生もいます。
先生の選び方はほんとうに難しいです。
医学講座
第34回日本美容外科学会(福岡)⑥
札幌は急に寒くなりました。
11月上旬の気温だそうです。
今朝はマフラーをして通勤しました。
暑いくらいだった福岡とは、
えらい違いです。
日本は広いです。
■ ■
今日は、
シンポジウム7
美容外科の医療安全管理
患者と医療者を守る
…についてです。
残念なことですが、
美容外科手術で亡くなる方が
日本でもいらっしゃいます。
■ ■
このシンポジウムでは、
福岡の三ツ角法律事務所の、
弁護士_三ツ角直正先生の講演が印象に残りました。
先生は、
福岡大学病院客員教授で、
医療安全を担当されています。
■ ■
三ツ角先生のお話しによると、
美容医療は、
医学的見地から
必要性及び緊急性に乏しいので、
通常の医療(いわゆる病気の治療)に比べて…
高度な注意義務が課されている
ということでした。
■ ■
その結果として、
美容医療の裁判では、
患者側の勝訴率が、
他の医療裁判と比較して高い傾向があります。
傾向があると書いたのは、
絶対数が出ていないためです。
最高裁判所の資料や、
判例集から検討された結果です。
■ ■
最高裁の資料を分析したところ、
美容医療関係の裁判は、
年間10件程度。
約半分は和解になっているようです。
過去の判例によると、
ポラリスという機器の照射で、
左頬部に熱傷を負わせた事故があります。
■ ■
平成19年3月8日の東京地裁判決では、
請求金額688万6913円に対して、
認容金額208万6913円でした。
肝斑に照射したのに、
熱傷を受傷してしまったという例です。
医師の説明義務違反を問われています。
■ ■
美容医療という…
緊急性がない医療を行う医師は、
絶対にいけいけどんどんではだめです。
慎重に適応を選んで手術や施術をするべきです。
そんな先生を避けるのも…
患者側の知恵です。
医学講座
第34回日本美容外科学会(福岡)⑤
今回の学会のトピックの一つは、
特別企画シンポジウム
二つの美容外科学会
日本の美容医療に将来はあるか?
でした。
座長は医療ジャーナリストで、
元、朝日新聞の田辺功さんと、
塩谷信幸先生でした。
■ ■
シンポジウムの冒頭に、
座長の塩谷先生から、
タイトルの、
日本の美容医療に将来はあるか?
についてお小言がありました。
ふつう…
将来はあるか?ときたら…
将来はない…
…と否定的な文脈が続く…と。
■ ■
このシンポジウムで、
幸いなことに…
将来が見えてきました。
シンポジウムでは、
帝京大学形成外科の平林慎一教授、
医療ジャーナリストの田辺功様、
東京女子医大皮膚科の川島眞教授、
美容医療ジャーナリストの南美希子様、
衆議院議員で眼科医の吉田統彦先生、
5人の発表がありました。
■ ■
私の印象に残ったのが、
東京女子医大皮膚科の川島眞教授の発表でした。
川島先生は、
美容医療にもお詳しい、
日本皮膚科学会の第一人者です。
その川島教授ですら…
日本に日本美容外科学会が2つあることを、
ご存知なかったそうです。
■ ■
川島教授は、
日本皮膚アレルギー学会と
日本接触皮膚炎学会の2つの学会が、
2007年4月1日に統合された経緯をお話しくださいました。
大学の医師が中心であった日本皮膚アレルギー学会。
開業医が中心であった日本接触皮膚炎学会。
学会の資産配分のことまで、
詳しくご説明くださいました。
■ ■
塩谷先生の司会で、
シンポジウムは無事に終了しました。
結論としては、
統合へ向けて、
新たな一歩を踏み出そうということになりました。
私の印象としては、
良い方向へ進んでいます。
日本の美容医療の将来のためにも、
早く2つの学会が一緒になってほしいです。
2つの日本美容外科学会に参加している3人
高須先生、木村先生と私
医学講座
第34回日本美容外科学会(福岡)④
昨夜、福岡から東京経由で帰って来ました。
実に充実した学会でした。
私は最初から最後まで聴いてきました。
大慈弥会長と、
福岡大学形成外科の皆様、
ありがとうございました。
とても勉強になりました。
■ ■
昨日は、
シンポジウム4
フェイスリフト:東洋人に適した術式
効果を得るための工夫
6人の先生の講演がありました。
私がすごいと思ったのは、
サフォクリニックの白壁征夫先生
ドクタースパ・クリニックの鈴木芳郎先生
クリニック宇津木流の宇津木龍一先生です。
■ ■
白壁先生は、
日本人の為のフェイスリフト手術_30年間の経験。
鈴木先生は、
東洋人のフェイスリフトで若返り効果を増すための工夫。
宇津木先生は、
東洋人に適したフェイスリフトの開発と、より効果的にするための工夫。
でした。
■ ■
白壁征夫先生は、
海外でも有名な美容外科医です。
第27回日本美容外科学会会長。
国際学会でも数多くの発表をされています。
鈴木先生は、
私とほぼ同年代の形成外科医です。
東京医大で形成外科講師をなさった後で、
白壁先生のサフォクリニックの副院長をされました。
白壁先生の愛弟子(まなでし)です。
■ ■
宇津木先生は、
第110回日本美容外科学会学術集会組織会長。
東京の帝国ホテルで開業されています。
どの先生も、
超一流の先生です。
その超一流の先生の共通した意見が、
フェイスリフト手術で、
法令線は消えません。
■ ■
フェイスリフトを希望する女性は、
手で耳の前や、
目の横から頬を引っ張って…
↓↓ここを引っ張って…
→→こうやると
しわが消えるでしょ!
…と来院されます。
■ ■
がっかりなさると思いますが、
法令線を消すほど引っ張ると…
表情が無い顔になります。
引っ張りすぎはよくありません。
白壁先生や、
鈴木先生は、
少しでもダウンタイムを少なくして、
効果も持続する方法を教えてくださいました。
■ ■
これからフェイスリフト手術を検討されている方には、
東京の3人の先生をおすすめします。
女性の夢である…
若返りを、
安全確実に実行するためには、
腕の良い先生を選んでください。
一番大切なことです。
医学講座
第34回日本美容外科学会(福岡)③
特別講演は、
Ford Nahai先生でした。
形成外科医なら…
一度は教科書で読んだことがある、
有名な米国の先生です。
私たちの世代には、
筋皮弁の開発者として有名です。
■ ■
今回の特別講演のテーマは、
Facelift Complications:
Avoidance and Management
フェイスリフト合併症
どう防ぎどう対処するか
でした。
■ ■
2011年9月9日から
フェイスリフト手術と顔面神経麻痺①
フェイスリフト手術と顔面神経麻痺②
フェイスリフト手術と顔面神経麻痺③
フェイスリフト手術と顔面神経麻痺④
フェイスリフト手術と顔面神経麻痺⑤
というシリーズを書いています。
■ ■
米国でもフェイスリフト手術のトラブルはあります。
なんちゃって美容外科医かどうか…?
講演ではわかりませんでしたが、
耳の前の…
まっすぐ縫いの傷が、
目立っていた、
有名なカナダ人の写真が出ていました。
■ ■
Nahai先生ご自身が手術をした患者さんでも、
手術後にトラブルになった例があると、
衝撃的な写真も見せてくださいました。
一番多いフェイスリフト合併症は、
血腫です。
傷の中に血がたまり、
皮膚が壊死になってしまいます。
■ ■
たくさんの注意点を教えてくださいました。
たばこを吸っている人は注意。
血液をさらさらにする薬は…
2週間前から減らす。
ボスミンという血管収縮剤は…
40万倍に薄めて使う。
■ ■
米国では、
手術のトラブルは訴訟になります。
美容外科のトラブルデーターを、
細かく解説してくださいました。
一番多いトラブルは、
お腹の『たるみ』を取る手術でした。
■ ■
Nahai先生ご自身が手術をしても、
フェイスリフト手術の後で、
一時的に左の口角に麻痺が残った患者さんを、
講演で見せてくださいました。
なんと女性医師の患者さんでした。
幸い一過性の麻痺で回復していましたが、
患者さんは心配顔でした。
■ ■
トラブルを防ぐためには、
細心の注意をして、
信頼できるチームで、
慣れた看護師と組む必要も示唆してくださいました。
安全に手術をするのは、
世界中どこへ行っても大変ですし、
ベテランでも常に気をつけていることがわかりました。
医学講座
第34回日本美容外科学会(福岡)②
今日は8:00から学会を聞いていました。
朝8:00は早いですが、
米国の学会では…
early bird言って…
もっと早かった気もします。
たくさんの先生がいらしていました。
■ ■
私は主に目の発表を聞きました。
【上眼瞼形成:じょうがんけんけいせい】
加齢性眼瞼下垂症手術における術中調整と結果
7人の先生の発表がありました。
発表を聞いた感想。
眼瞼下垂症は難しいです。
どんなに手術中に調整しても、
左右対称で美しい目を作るのは…
実に難しいです。
■ ■
比較的容易に美しい目にできる人もいますが、
誰が手術をしても…
難しい人はいます。
正直な感想は…
みんな苦労してるなぁ~
でした。
■ ■
座長の信州大学形成外科の松尾清先生は、
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)の手術を
たくさんしていらっしゃるそうです。
どんなにしっかり治しても、
患者さんが最後に言うのは…
(瞼の)かたち。
■ ■
保険診療で手術をしても、
自由診療で手術をしても、
形が悪ければ…
患者さんから評価されません。
形成外科や美容外科のつらいところです。
ただ、目が開けば良いではだめです。
■ ■
学会に参加することで、
いろいろな知識を吸収できます。
悩みを他の先生と話すことで、
解決できることもあります。
若い先生にも…
たくさん参加していただきたいです。
医学講座
第34回日本美容外科学会(福岡)①
明日(平成23年9月29日)から
第34回日本美容外科学会です。
会長は福岡大学形成外科教授の、
大慈弥裕之先生です。
大慈弥先生は私と同年代。
私の主治医である、
聖路加国際病院形成外科と同じ、
北里大学の同門です。
■ ■
今回の学会は朝8:00開始です。
明日の朝から
教育講演1
眼瞼の解剖と生理
柿崎裕彦先生、松尾清先生
9:00からは
シンポジウム1
上眼瞼形成:加齢性眼瞼下垂症手術における術中調整と結果
座長:宇津木龍一先生、松尾清先生
興味深いテーマがたくさんあります。
■ ■
今日は札幌→福岡への移動日です。
ANAの直行便で行きます。
3日間の休診日でご迷惑をおかけしますが、
しっかり勉強して参りますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
無事に福岡に着きました。
札幌と比較すると…
暑いと感じます。
日本は広いです。
昔の記憶
車の運転
私は若い頃…
車の運転が好きでした。
最初の車は…
先輩から無料(ただ)でいただいた、
ドアの開かないサニーでした。
北大病院の研修医で給料は日給3,300円程度、
月給が手取り99,000円程度でした。
■ ■
助手席に乗った家内は(当時は結婚前)…
内側からドアを開けられません。
私が運転席から降り…
助手席側に回って…
MKタクシーのドライバーさんのように…
外からドアを開けていました。
■ ■
貧乏でお金もありませんでしたが…
人生で一番しあわせな時代でした。
その先輩からいただいたサニーは…
実によく走りました。
写真部の旅行で…
札幌⇔稚内を往復したこともあります。
釧路にも行きました。
■ ■
当時は若かったので、
何時間運転しても…
あまり疲れませんでした。
子供が小さかった頃は、
道内どこへ行くにも…
私が一人で運転していました。
■ ■
いつの頃からか…
はっきりと覚えていませんが、
車の運転が苦痛になってきました。
今から思えば…
少しずつ眼瞼下垂(がんけんかすい)になったためです。
信号を見上げたり、
夜間の運転が辛くなりました。
■ ■
疲れるので…
しばらく走ると…
家内に運転を交代してもらいました。
冬道とか…
峠道とか…
難しいところは私が運転し、
平坦な道は奥さんの担当になりました。
■ ■
昨年12月1日に、
眼瞼下垂症手術をしていただき、
10ヵ月になります。
車の運転が楽になりました。
(運転を)代わって…
…と奥さんに言わなくなりました。
■ ■
若い頃に比べると、
車を運転する頻度はぐっと減りましたが…
手術をしていただいてから…
札幌⇔函館も往復できるようになりました。
ちょっとした目の開き方で、
ずいぶん違うものです。
大竹尚之先生に感謝しています。