院長の休日
スキャナー保存
私はよく税務署を利用します。
税務署は怖いイメージがありますが、
とても親切なお役所です。
ある日、税務署へ行くと…
パンフレットが目につきました。
電子帳簿保存法が改正されました
というパンフレットです。
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このようなマンガがついた、
‘お役所’らしくないパンフレットです。
よく読んでみると、
3万円未満の領収書などは、
スキャナーで読み取って、
PCに保存すると便利なようです。
お分かりにならない点がありましたら、
お気軽に最寄の税務署又は税務相談室まで
ご相談ください。
とまで‘親切に’書いてありました。
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書類をスキャナー保存するためには、
あらかじめ税務署長の承認を受ける必要があります。
その承認も簡単便利なe-Taxで、
自宅からオンラインで申請ができます。
札幌美容形成外科では、
電子カルテを導入するため、
スキャナーを購入しました。
古いカルテをスキャナーで読み取り、
電子カルテで読めるようにするためです。
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カルテのスキャナー保存については、
厚生労働省北海道厚生局
医療指導課(011-796-5105)へ問い合わせました。
ガイドラインに沿って、
適切に保存すれば特に申請の必要はありません。
カルテの改ざんがない
正しく見やすく表示できる、
責任の所在を明確にする、
などの一定要件を満たせばOKです。
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私はカルテのスキャナー保存ができるので、
領収書や納品書のスキャナー保存も、
簡単便利にできるものだと思いました。
簡単便利なe-Taxを使って、
さっそく自宅のPCから申請をしました。
申請の中味について、
わからない部分もありましたが、
親切な税務署が教えてくれると思い、
そのまま申請しました。
申請事体は問題なくできました。
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先日、札幌中税務署から、
電話がありました。
スキャナー保存の申請について、
ご説明したいという趣旨でした。
平成21年2月5日(木)の休診日に、
朝8:30から札幌中税務署へ出かけました。
何度か電話でやりとりをした、
ベテラン税務署員の方が、
2名でとても親切に対応してくださいました。
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結論から言うと、
私が出した申請は受理できないという内容でした。
パンフレットには、
電子政府実現の一環として、
事務の省力化・ペーパーレス化を図る、
と記載されていました。
ところが、
申請を承認してもらうためには、
電子署名とタイムスタンプが必要で、
その電子署名とタイムスタンプを得るのに、
スキャナーを購入する以上の
費用がかかることがわかりました。
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3万円未満の領収書や
納品書を保存するだけなのに、
なぜ電子署名やタイムスタンプという
高額の費用がかかる処理が必要なのかわかりません。
これだから、
日本の政治はダメです。
こんなパンフレットを作る費用があるなら、
国が無料でタイムスタンプを押す、
システムを構築すべきです。
税金関係書類はのスキャナー保存は
絶対におすすめできません。