医学講座

へそのゴマ

 函館の看護師さんから
 コメントをいただきました。
 さくらんぼさん
 へそのごま・・・ですが、
 ゴマといわれるものは垢です。
 その垢が長年蓄積されると
 本当にボタンくらいの大きさにまでなります。
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 私の場合は小豆くらいのゴマを
 へその奥からとってもらいましたが、
 今回はそのゴマと以前腹腔鏡をした
 おへその傷にバイ菌がついて臍炎になりました。
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 ふだんからお風呂上がりなどに
 ベビーオイルと綿棒を使って
 表面部分をきれいにしておくとよいそうです。
 私のかかった外科の先生は、
 心配ならばオキシドールを薬局で買って
 綿棒に塗ってとってもいいですよと言われました。
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 私のように炎症を起こすと、膿がでます。
 そのようになると炎症を起こし
 細菌感染しているので悪臭がします。
 そうなった場合は必ず
 外科か皮膚科を受診しましょう。
 治療は消毒して(ひどい場合は膿をだして)
 抗生物質を服用します。
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 あと私が看護師として
 外科のクリニックにいた時のことですが、
 生まれて一度も
 おへその手入れをしたことがない方が来ました。
 おへそを見ると真っ黒なソラマメくらいのものが見えています。
 ドクターがセッシ(ピンセット)でとってもとれません。
 もうこうなると自分でとることは不可能です。
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 結局そのクリニックで手術することになりました。
 局所麻酔で簡単に皮膚とへそのごまを取り外しました。
 結局おへその奥まで続いていましたので、
 ものすごい幅で
 ものすごい長さのへそゴマが取れました。
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 へその形も人それぞれで、
 でべそ、
 平らなおへそ、
 奥に引っ込んでるへそ
 いろいろです。
 皆さんもへそのゴマは清潔に保ちましょう。
 ただ、無理に取ろうとせず、
 ベビーオイルなどを使って
 やわらかくしてからとるといいでしょう。
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 もちろん変なにおいがする液が出てきたり、
 おへそが赤く炎症していたり、
 少しでも異常がある方は病院へ行ってください。
 臍炎(へその炎症)を起こしてしまうと
 かなり処置で痛みがありました。
 2日前に経験した話でした。
 さくらんぼさん、こんな感じでどうでしょうか?
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 貴重な体験談と経験談を
 ありがとうございました。
 形成外科にもへそのゴマの患者さんが
 いらしたことがありました。
 地方の病院に勤務していた時です。
 先生、へそにホクロの癌ができた
 へそにある、
 固い黒い腫瘤(しゅりゅう)を主訴に、
 患者さんが受診されました。
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 予診(よしん:私が診察する前に、お話しを伺うのが予診)
 をとった若い先生が、
 何でしょうね?
 メラノーマ(ホクロの癌)ではないと思いますが…?
 と不思議な顔をしていました。
 函館の看護師さんのコメントのように、
 摂子(せっし:ピンセットのこと)で引っぱっても、
 びくともしない固い腫瘤(しゅりゅう)でした。
 表面はややザラザラしていて、
 真っ黒でした。
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 昔の皮膚科の教科書には、
 へそのゴマが載っていました。
 確か…
 腫瘍(しゅよう)と間違えないように…
 と書いてあったように記憶しています。
 一度見ると誤診はしませんが、
 大都市の大病院で研修しても、
 経験できる疾患ではありません。
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 私は、
 局所麻酔はせずに、
 石のように硬いへそのゴマを
 手術用の器械で少しずつ崩して、
 取りました。
 一般的な取り方は、
 函館の看護師さんが書いてくださったように、
 ベビーオイルで柔らかくして、
 無理をせず、
 少しずつ取るのがベストです。

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