医療問題
眼瞼下垂(がんけんかすい)の診断
眼瞼下垂の手術をして頂くには、
他の眼科で
眼瞼下垂の診断書を出していただかないと
手術してもらえないのでしょうか?
というご質問をいただきました。
眼科を受診する必要はありません。
最初から形成外科を受診してください。
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眼瞼下垂症に対する考え方が
ここ数年で大きく変わりました。
変えてくださったのは、
信州大学形成外科の
松尾清先生です。
特に昨年(2008年4月2日)NHKの
‘ためしてガッテン’で
放送されてからは、
形成外科を受診なさる方が増えました。
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札幌美容形成外科でも、
今、一番多い手術の一つが
眼瞼下垂症手術です。
松尾先生の研究によって、
眼瞼下垂症を原因として、
さまざまな身体症状が出ることが、
明らかにされました。
そのため、形成外科ではじめて、
眼瞼下垂症が原因とわかることもあります。
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健康保険法の規定によって、
美容目的の手術に保険は使えません。
ただ、コンタクトを使っていて瞼が下がった。
花粉症で長年眼をこすっていて、
瞼を開ける力が弱くなった。
年齢とともに瞼が下がってきて、
天井が見にくくなった。
映画館の一番前の席で見ると、
首がだるくて頭が痛くなった。
このような症状がある方は眼瞼下垂症の疑いがあります。
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札幌美容形成外科では、
明らかに美容目的の方以外は、
保険適応で手術をしています。
眼瞼下垂症手術には、
どの程度だったら保険適応になるという、
規定は今のところありません。
各保険医の判断によります。
ですから眼科を受診する必要はありません
手術適応がある方は、
全員保険診療で診察・手術をしております。
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一般的なことですが、
風邪で喉(のど)が痛いとします。
お医者さんへ行って診察を受けます。
この程度だったら市販薬を飲みなさい。
とは言いません。
また、お腹の調子が悪くて、
心配だから胃カメラの検査を受けるとします。
健康診断で受けると、全額自費ですが、
先生、数日前から調子が悪いので
検査をしていただけますか?
と受診なさると、
保険適応で胃カメラの検査を実施してくれるはずです。
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もし、消化器内科の先生が、
その程度でしたら検査は自費になります
と言ったとします。
自費なので検査を諦めて
先生が早期の胃癌を見落としたら、
莫大な損害賠償請求を受けるリスクがあります。
ですから、検査を断ることは、
まず絶対にないと思います。
せっかく高い保険料を払っているのです。
大いに利用しようじゃありませんか!